石塚元章 ニュースマン!!

「令和」と「亥年」と地震、気になる関係

昨年は地震や台風など、日本はさまざまな災害に見舞われましたが、今年は平穏に過ごせるのでしょうか?

『石塚元章 ニュースマン!!』4月27日の放送では、名古屋大学減災連携研究センターのセンター長・福和伸夫教授が出演。
災害に関するお話について、CBC論説室の特別解説委員・石塚元章と渡辺美香アナウンサーが伺いました。

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平成は大地震が多かった

もうすぐ平成が終わりということで、まずは福和先生に平成の災害について振り返っていただきました。

まず、平成は何と言っても大規模な地震が多かったことが挙げられます。

平成の30年間と昭和後半の30年間を比較してみると、200名以上亡くなられた地震は平成で4回ありましたが、昭和はゼロ。

今の方が耐震対策は高度にもかかわらず、福和先生が平成に大規模な地震が多かったのは、もうすぐ南海トラフ巨大地震が起きるので、その準備期間は地震だらけだからだそうです。

「もうすぐ」と言われるとかなり気になりますが、南海トラフ地震は昔からその危険性が指定されていますので、今年や来年というレベルではなく、心に留めておかなければならないところです。
 

亥年は災害が多い?

もう一つ気になるデータとして、福和先生は「亥年は災害の心配がある」という点を挙げました。

1つ前の2007年は能登半島地震と新潟県中越沖地震、2つ前の1995年は言わずと知れた阪神・淡路大震災、さらにその前の1983年には日本海中部地震が発生しています。

さらに前をたどっていくと、1959年に伊勢湾台風、1947年にカスリーン台風、そして1923年は関東大震災が発生しています。

もちろん亥年以外でも東日本大震災等が発生していますが、ここまで大きな災害が亥年に集中していると、当然気になるところです。
 

令和と地震の不思議な関係

もうすぐ元号が変わりますが、昔は天皇がかわらなくても災害などの悪いことをリセットするために改元する「災異改元」というものがありました。

元号と災害には浅からぬ関連がありますが、ここで福和先生は、新しい元号「令和」と地震の不思議な関係について、1つの歴史的なエピソードを挙げました。

「令和」は万葉集から引用したと言われていますが、元となる歌は大宰府で730年に行われた梅花の宴で序文として詠まれたとされています。

一方、中国の科学者である張衡(ちょうこう)が詠んだ歌『帰田賦』の中にも「令和」が含まれた歌があります。

その張衡ですが、2000年以上前に世界で初めて地震計を作った人物でもあります。
 

学問の神様も関わる

さらにその張衡さんのことを官吏登用試験に書いて合格した人物がいますが、それは学問の神様で有名な菅原道真です。

前年に貞観地震が発生したからか、「地震について弁ぜよ」という試験問題が出たそうです。

その後、菅原道真は地震が多く起きた時期を経た後、901年に左遷されますが、その行った先は大宰府。

令和の元となった歌が詠まれた場所は大宰府であり、不思議な縁を感じます。
令和と地震は深い関わりがあるのかもしれませんが、良い関わりであることを願うばかりです。

地震を予知することはほぼ不可能ですが、災害を減らすことはできるということで、最後に福和先生は、「10日間も休みがあるということは、楽しみもいっぱいあるけど、家具の転倒防止もして欲しい」とまとめました。
(岡本)
 
石塚元章 ニュースマン!!
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2019年04月27日08時11分~抜粋

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