2017年4月19日(水)

「いかのおすし」が役に立たない?女児殺害事件で見えた安全神話の崩壊

つボイノリオの聞けば聞くほど / ニュース

4月17日は千葉県で起こった女児殺害事件について、『つボイノリオの聞けば聞くほど』には多数のおたよりが寄せられました。
多くの方がこの事件に衝撃をうけ、いろいろなことを考えさせられたことがうかがえます。

つボイノリオと小高直子アナウンサーが、この事件に関するリスナーからのメッセージを紹介します。

怒りよりも嫌悪感がこみ上げる

「(容疑者が)保護者会の会長とはびっくりです。私自身毎週のように小学校にボランティアで行っていますが、やはりお互い信頼関係の上で活動してるので、それを利用されるとは。今回の容疑者が特殊とはいえ、どこの学校運営の一部は保護者や地域の人にお願いしているでしょうから、お互いやりづらいことになってしまうのが大変です」(Aさん)

「(容疑者は)入学式では来賓で挨拶も述べたそう。こどもたちは誰を信じてよいか分からなくなってしまうだろうな。かわいそうでなりません。容疑者は黙秘をしているそうですが、自分もこどもがいるに違いないのに、馬鹿なことをしたものだと許せない。とても腹が立ちます。ご冥福をお祈りします」(Bさん)

「なんで自分のこどもと同じ年頃のこどもをそんなことができるのか、怒りより嫌悪感で胸がいっぱいになりました。想像しただけでも虫唾が走ります」(Cさん)

おたよりを紹介するつボイノリオも、今回ばかりは口調が重くなっています。

防犯カメラの設置は?

「このような事件が起こったからには、ためらわずに通学路の防犯カメラを増やしましょう。警報器も設置しましょう。こどもが逃げ込める場所を増やすなど、できる限りの手段をとるべきだと思います」(Dさん)

人が信用できないなら、そういう形にもっと頼るべきではないだろうか、という意見が出るのは当然ですよね。

「いかのおすし」が届かない

「保育園や小学校に通うこどもたちが自分の身を守るために教えられている『いかのおすし』という安全標語がありますが、これが役に立たなくなりましたね。私の頭では答えが見つかりません」(Eさん)

警視庁少年育成課と東京都教育庁が作った防犯標語「いかのおすし」は、いまや日本各地に広まっています。

いか=知らない人について「いかない」
の=知らない人の車に「乗らない」
お=助けてと「大きな声を出す」
す=怖いことがあったら「すぐに逃げる」
し=どんなことがあったのか保護者や先生に「知らせる」

この標語は「知らない人」に対して警戒を促すものです。今回の事件で、顔見知りなら大丈夫、という安全神話が崩れてしまったのです。今後こどもたちにどう教えたらいいのでしょうか。

傷ついたこどもたち

「スタッフのこどもなど見ると抱っこしてあげていた」と言うつボイ。そもそもこどもは地域の人たちによって見守られ、育てられてきました。その地域への信頼を揺るがしたのが、今回の事件で最大の衝撃なのです。

「今回、衝撃的だったのは、小さい子が(欲の対象として)好きな人たちは、どこにいけば一番動きやすいかというと、こどもに近いこういう団体だと考える人がいるのかということがひとつ」
小高は続けて、自身の体験を語ります。
「私もこども会をやってました。お父さん会は、仕事を休んだりして子育てに熱心で地域のためにとても一生懸命です。大半の人たちは、ものすごく熱心で何の見返りもなくこどもたちのためにやってくれている。その人たちがそういう風に思われること自体、ちょっと耐えられない」

また、おたよりに戻ります。
「町内から信頼されていた容疑者は、なぜこんなむごいことをしたのか。リンちゃん一家が帰国するための募金も行っている。かわいらしい子で人懐こくてみんなから愛されていたようで残念です」(Fさん)

「この人が犯人だった場合、いろいろな人に大きな心の傷が残ると思います。全国の保護者会、PTAの役員、今までのように好意的な目で見られなくなるかもしれませんし。何より同級生であったこの人のこどもの傷は計り知れないです」(Gさん)

深いお便りですね。二人はこう続けます。
「自分のこどもの顔は思い浮かばなかったのかな」と小高。
「自分の子もいるから、そんなことするはずないと思っている」とつボイ。
「その前提が崩れちゃうと、もうどうしていいか、わからないですね」とやりきれない思いの小高。

集団登校の是非論、ふたたび

憤りと悲しみのおたよりはまだまだ届いています。
「容疑者が保護者会の会長で、見回りもしていたとなると、親以外は信用できないとなりますよね。根本的に防ぎようがないとなって、ものすごく大きな問題だと思います」(Hさん)

「各家庭で都合があるでしょうが、こどもは極力集団登校させた方が安全じゃないかと思っています」(Iさん)

つボイは「ちょっと前に京都の亀岡で集団登校の列に車が突っ込んだ事故があって、集団登校の数が全国的に減っているらしいです。でも、集団登校をやめたらこういうことがある。どうする?いう話や」と、再び疑問を投げかけます。

「海外はスクールバスが常識という国がたくさんあるみたいですね」との小高の提言に、「ある程度コストを考えないとダメなのではないかという方もいます」とつボイも答えます。

「うちには小さいこどもはいないですが、この事件の衝撃はかなり大きいですから、同じ年頃のこどもをもつ家庭では本当に他人事じゃないと思われたでしょうね」

実に広く多くの人に衝撃を与えた事件です。現時点で逮捕されたのはあくまで「容疑者」で、まだまだ不明な点も多いです。今後の捜査の進展が待たれます。
(みず)

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