2017年10月21日(土)

ナイフで脅された強盗犯人に優しく諭すことができた意外な理由とは?

北野誠のズバリ / ニュース

『北野誠のズバリ』の木曜恒例のコーナーと言えば、「裁判傍聴芸人・阿曽山大噴火の裁判傍聴レポート」で、今日も東京地裁前からレポートしてもらいました。

今回取り上げる裁判は、傍聴席にいた5人のうち司法記者が誰一人いなかったため、阿曽山の独占スクープです!
ということは、誰も取り上げようともしなかった事件とも言えますが……。

ただこの裁判、法廷で意外な事実が明らかになったということなのですが、いったいどんな事実があったのでしょうか。

郵便局強盗があっさり捕まった理由

逮捕当時の新聞記事によりますと、8月21日午前、郵便局に刃物を持った男が押し入り、強盗未遂の疑いで現行犯逮捕されました。容疑者は無職の男性56歳で、カウンターにいる男性局員に対し、果物ナイフを持ち『強盗だ、金を出せ!』と脅しました。

ところが、その局員は『悩みがあるなら聞きますよ』と諭したところ、男は無言でナイフを置いてソファに座り、駆け付けた警官に逮捕されたそうです。

北野は「(そんな状況でもとっさにそんなセリフが出るとは)返しがすごいね」と、その局員さんを感心しました。

強盗をしようとした理由とは?

逮捕容疑は強盗未遂だったのですが、起訴内容は銃刀法違反と暴力行為等処罰に関する法律違反ですので、検察は強盗と判断せず、刑罰としては軽くなります。

ただ、起訴内容としては「果物ナイフを行員に突きつけ」までは報道と同じなのですが、「金を出せ、もしくは警察に電話してくれと脅迫(!?)した」ということなのです。

検察側の冒頭陳述では、「被告は高校卒業後、長年会社勤めをしていたが、昨年会社を辞めてからは生活保護を受給していた」と説明した後、「半年間ほど家賃を滞納しており、家賃を払うために月に2回競馬をしていたが、思うように儲からないため、将来を悲観して自殺しようとしたが、死にきれない。そこで食事が確保される刑務所に行こうと思い、郵便局強盗を思いついた」と述べました。

強盗に遭っても冷静にいられた理由とは?

検察から被告への質問で、「生活保護は月11万円とのことだが、家賃はいくらなのか?」と尋ねたところ、被告は「72,000円です。亡くなった父親と暮らしていた部屋なので、引っ越せなかった。(家賃が高いことが)悪いことなのですが」と答え、反省している様子。

次に「(強盗のために)何の準備をしたのですか?」と聞かれると、「まず、果物ナイフを用意しましたが、ケガをするといけないので、ニッパーで刃先を曲げました」と答えました。

これなら局員さんが刃先を見て、本気で脅す気がないと感じて、冷静な応対ができたのがわかりますね。

大きなカバンに詰めるのは札束ではなく……

さらに検察は「大きなバックを用意していた理由は何ですか?」と聞きました。
普通なら札束を入れるのに使うと答えそうですが、被告は「逮捕された後(何日も)困らないように、替えの下着を何枚も入れるため」と答えました。

「私も怖くて身体が震えていたので、ナイフが当たらない距離にいました」と答え、弁護人は「防犯カメラで確認したところ、局員さんから180cm離れたところですね」とフォローしました。

結局本気に脅したわけでもなく、執行猶予が付きそうな公算が強く、刑務所で食事ができるわけでもなくなりました。
結局、何を目的に行った犯罪かよくわからず、不思議な事件となってしまいました。

被告は大いに反省した上で「仕事を探して大家さんに家賃を払いたい」と語っているそうです。
(岡本)

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