森永大学 政治経済学部

税収84兆円で過去最高!還元は本当にくるのか

CBCラジオがお送りする本格政治経済ポッドキャスト
『森永大学 政治経済学部』。

闘う経済アナリスト・森永康平が、
最新のニュースをわかりやすく解説します。

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「税収84兆円で過去最高!還元は本当にくるのか」

過去最高の税収と生活感のギャップ

財務省が発表した2025年度の税収は84兆2,226億円となり、
6年連続で過去最高を更新しました。
前年度比で約9兆円増加しており、過去に消費税率を5%から8%へ引き上げた
2014年度の増加額(7兆1,178億円)を上回る規模となっています。
 

税収が増加した主な内訳は以下の通りです。

  • 所得税: 賃上げに加え、株式市場の好調による株式譲渡益の増加が影響。

  • 消費税: 物価高騰に伴い、商品の価格が上がったことで税収が押し上げられた。

  • 法人税: 円安による輸出関連企業の好業績、金融機関の金利増による利益増、半導体・AI関連企業の成長などが寄与。
     

一方で、厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、約55%の世帯が「生活が苦しい」と回答しています。子育て世帯では6割超、母子世帯では8割超が困窮を感じており、税収増とは対照的な状況が続いています。

実質賃金の伸び悩みに加え、給与から差し引かれる社会保険料の負担感や、物価高に伴う消費税負担の増加が、国民の生活を圧迫している要因と考えられます。

 

増えた税収の使い道と減税議論のゆくえ

「集まった税金は何に使われているのか」という疑問に対し、
主な使途としては以下が挙げられます。

  • 社会保障費: 年金・医療・介護などの財源。

  • 国債関連費用: 過去の借金(国債)の償還や利払いの費用。

  • 地方交付税・防衛費など: 地方自治体への予算配分や安全保障費用(防衛費)。


現在、野党からは「取りすぎた税金は還元すべきだ」として減税を求める声があがっています。与党内でも物価高対策としての減税論が議論されていますが、「国の借金を返済すべきだ」という慎重論も強く、意見が割れています。
 

足元では円安や金利上昇への懸念も重なり、減税が経済に与える影響についての議論は錯綜しています。衆院選時の公約であった減税の検討についても、与野党での取りまとめが難航しており、結論の先送りが懸念される状況です。
 

税収還元を行うべきか、財政再建を優先すべきか、今後の政治判断が注目されます。

※高市早苗首相(自民党総裁)は30日、2027年4月から2年間限定で飲食料品の消費税を1%に引き下げることについて、手続きを進めるよう党幹部に指示を出しました。

 

森永大学 政治経済学部
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本記事の内容は、2026年7月24日配信のポッドキャストの内容に基づいています。


 

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