6月後半。
夏のボーナスがある方は投資にまわす方、貯金にまわす方、様々な方がいるかと思います。
ただ、ご存じの通り、銀行の金利はほぼゼロです。
預けておくだけで「資産が増える」ことがなかったのが、日本でした。
しかし一部銀行では「金利」がなんと上がっている・・・??
そもそも金利って何?
何のためにあるの?
今回は、今更聞けない金利の基本について分かりやすく解説します。
※5月25日に収録
29年ぶりの水準が私たちの財布に与えるリアルな影響
1. そもそも「金利」とは何か?
金利を一番分かりやすく表現するなら、「お金のレンタル料」です。
たとえば、1億円の家を建てたいと考えたとき、
毎月の給料からコツコツ貯めて1億円を用意しようとすれば、
何十年もの歳月がかかってしまいます。
しかし、「今すぐ家が欲しい」という場合、
手元にないお金をどこかから借りてこなければなりません。
このとき、お金を貸してくれる側に対して支払う「お礼(レンタル料)」が金利です。
逆に、銀行にお金を預ける(貸す)側になれば、
そのお礼として利息を受け取ることができます。
2. 金利には「2つの種類」がある
ニュースで語られる金利には、
大きく分けて「短期金利」と「長期金利」の2種類があります。
【金利の2大構造】
* 短期金利:1年以内の貸し借りの金利。日銀の「政策金利」に連動する 🏦
* 長期金利:10年国債の利回りなど。市場の需要と供給(マーケット)で決まる 📊
ここで知っておきたい重要な仕組みが、「金利が上がると、国債の価格は下がる」という逆相関の関係です。経済や金融のテストでも非常によく狙われる、基本の仕組みです。
※日銀は6月16日、政策金利を1.0%程度に引き上げました。
3. なぜ今、日本の金利が上がっているのか?
現在、日本の金利が上昇傾向にあるのには、
主に次の5つの要因が複雑に絡み合っています。
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インフレ(物価高): 物価が上がると、それを抑えるために金利は上がりやすくなります。
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日銀の利上げ方針: 日銀が政策金利を引き上げる動きを見せているためです。
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経済成長への期待: デフレを脱却し、今後の積極財政によって経済が成長するという期待感です。
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財政悪化への懸念: 政府の減税や財政赤字への懸念から国債が売られ、価格が下がる(=金利が上がる)という側面もあります。
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世界的な金利高: アメリカをはじめ、世界中で金利が上がっている波が日本にも押し寄せています。
4. 金利上昇は、私たちの生活をどう変える?
「金利が上がると、得をするのか損をするのか」——その答えは、みなさんの現在の資産状況によって完全に分かれます。
⚠️ ローンを抱えている人には「マイナス」
住宅ローンなどの返済負担が確実に増えます。
特に日本の住宅ローン利用者の約9割は「変動金利」または「固定期間選択型」を選んでいるため、金利上昇の直撃を受けやすい状態にあります。
現役の、特に子育て世代などでローンを組んでいる方にとっては、
月々の支払額が増える厳しい局面となります。
💰 蓄えがある人には「プラス」
銀行に預けている預金金利が上がるため、もらえる利息が増えます。
これまでメガバンクの定期預金などは「ほぼゼロ」に近い状態でしたが、
これが0.2%や0.3%へと上昇すれば、まとまった貯蓄がある高齢者層などにとっては、
確実なプラスの恩恵となります。
よく「プラスとマイナスで相殺されてトントンだ」という議論もありますが、
一般的な現役世代(貯蓄額よりも住宅ローンの残高の方が多い世帯)にとっては、
やはり負担増のデメリットの方が大きくなるのが現実です。
まとめ:これからの「地獄の夏」に備えるために
さらに、今後の政治の動き(補正予算でのガソリンや電気・ガス代への補助金の行方など)によっては、「ローンの返済負担が増える一方で、光熱費や燃料費もさらに高騰する」という、家計にとって非常に厳しい局面(地獄の夏)を迎えるリスクもあります。
金利の動きは、投資をしている人だけでなく、普通に生活を送るすべての人に関係するニュースです。ぜひ、ご自身のローンの見直しや預金口座の確認など、身近なところから対策を考えてみてください。
そしてぜひ、「投資詐欺」には気を付けてください。
森永大学 政治経済学部
「難しい経済を、一人ひとりの生活に引き寄せて」
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本記事の内容は、2026年6月19日配信(5月25日収録)のポッドキャストの内容に基づいています。
