11月19日放送の『北野誠のズバリ』(CBCラジオ)、この日のテーマ「伝わりません!」には、リスナーが生活の中で感じる「これ、わかりづらいな」という経験談が多数寄せられました。
リカーショップでワインを選んでいたリスナーAさんは、ワインソムリエから聞いた説明に困惑し、味のイメージをつかむことが全くできなかったといいます。
実際にソムリエは、どんな言葉でワインを表現したのでしょうか?
ソムリエの解説は伝わるもの?
「よくワインや日本酒などの味をフルーツなどに例えて説明するお店の方がいらっしゃいますが、あれって本当に相手に伝わってると思いますか?」(Aさん)
先日、リカーショップでワインを選んでいたAさんに、ワインソムリエらしき人が近づいてきてこう言いました。
ソムリエ「そのワイン、口に含むとフルーティーで、ライチのような香りが広がり、頭の中にストロベリー畑が広がるお味です」
「えっ何?ライチの味はわかるけど、はっきりした味しないし。そんなに食べるものでもないし。だいたい頭の中にストロベリー畑が広がるか!?」(Aさん)
Aさんには、このワインの表現が全く伝わりませんでした。
ボルドーの街並みが広がる味?
「まあいいや」と思ったAさんはそのワインを棚に戻し、別のワインを物色。すると先ほどのソムリエがまたやってきて、今度はこう言ったのです。
ソムリエ「こちらのワインはタンニンの渋みが効いていて、頭の中にフランスのボルドーの街並みが広がります」
「いやいや、俺、フランスのボルドーは行ったことないから街並みは広がらないし。これまた自分にはいまいち味が伝わってきません」(Aさん)
そんなAさんの仕事は、実はシェフ。
お客から料理やお酒の味を尋ねられることがあるそうです。
「『甘いです』『さっぱりしてます』『重めです』『ちょっと苦味があります』と言っています。下手に御託を並べると余計に伝わらないことが圧倒的に多いので、純粋に表現した方が相手に伝わります」(Aさん)
確かに味を畑や街並みで表現されるより、はるかにわかりやすく感じます。
ライチの香りでストロベリー畑?
北野誠は、実際にこういったワインならではの表現を見たことがあるそうです。
北野「高級なイタリアンとかフレンチは、メニュー表にどういうワインかって書いてるけど、この表現よく使ってますよ」
「ライチの香り」「甘酸っぱいキイチゴの味」はあるものの、やはり「ストロベリー畑」や「ボルドーの街並み」は見かけたことがないそうです。
「しかも、ライチの香りがするのに、ストロベリー畑が広がるんですよね」と、納得の
疑問を抱いたのは佐藤実絵子。確かに矛盾しています。
北野「広がるねんね。どうせえいうねん!」
佐藤「謎すぎる!」
味覚の世界は奥が深く、誰にでも伝わる表現を見つけるのは難しいもの。
結局は、シンプルな言葉の方がかえって的確に伝わるものなのかもしれませんね。
(minto)
北野誠のズバリ
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2024年11月19日15時50分~抜粋