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北野誠のズバリ

7年間で4億円の横領!有名ゲーム会社で何が起こったのか?

2024年08月10日(土)

ニュース

『北野誠のズバリ』(CBCラジオ)の木曜日に放送されているのが、「阿曽山大噴火の裁判傍聴レポート」。

これまで数多くの裁判を傍聴してきた芸人、阿曽山大噴火が最近見た裁判や気になるニュースなどを紹介しています。

8月8日の放送では、有名企業で巨額の横領をして捕まった男の裁判を紹介しました。

実際の被害は4億円か

今回紹介するのは6日に東京地裁で行われた初公判で、罪名は業務上横領。

新聞記事によりますと、大手ゲームソフト会社のバンダイナムコエンターテインメントが管理する約500台のスマートフォンを無断で売却し、約5,400万円を横領したとして、警視庁は元社員のA容疑者(新聞等では実名報道)59歳を逮捕し、容疑を認めているとのことです。

Aは2020年の1月から12月頃まで約30回に渡り、会社で管理するスマホを都内の買取店に売却したと見られています。

警視庁は逮捕容疑の分以外も含めて2015年から2022年までの7年間で約4,000台を売り、約4億円を手にしたと見ています。

なぜ不正が発覚した?

Aはゲームソフト開発担当部署に貸し出すスマホなどの発注や管理を担当していましたが、同社がスマホの利用実態を調べたところ、社内システムの登録台数と実際の利用台数が異なっていることが発覚。

社員に聞き取り調査をした結果、Aの不正が判明し、2022年12月に懲戒解雇されました。
同社は『太鼓の達人』や『鉄拳』などで知られる企業ですが、横領発覚後に株主に向けた謝罪のメッセージを公式サイトに掲載し、役員報酬が減額されるほど事態となりました。

元社員が実際に逮捕されたのは今年の5月でしたが、これだけの大手企業で、なぜ社員の不正を7年間も気づかなかったのかという点でも話題になりました。

注目を集めている事件の初公判でしたが、今回は傍聴席が20席しかない小さな法廷で行われたため、「裁判所としてはあまり見せたくないのかな」と推測する阿曽山。

横領の手口

夏休みで裁判を傍聴する親子連れなども多かったからか、見に来ている人はかなり多く、阿曽山も途中で退席した親子連れと入れ替わる形で入り、途中からしか見ることはできませんでした。

見始めた時は被告人が取調べで何を話していたのか、検察官が朗読しているところ。

取調べでAは「スマホを多めに発注し、残った分を新宿の買取店に持っていったところ、買い取ってもらえたので、翌週も売りに行った。2週連続だと疑われるのかと思いきや、お得意様のような扱いを受け、何回も繰り返すようになった」と語ったとのことです。

スマホの台数があまりにも多すぎる時は、店の都合により新宿店と渋谷店に分けて買い取ることもあったそうです。

一方、社内で棚卸しがあった時は嘘の報告をして、横領の発覚を免れていたとのこと。

横領したお金はガールズバーやそこで働いている女の子へプレゼントや生活費の援助、風俗や車、旅行の代金に使っていたと語っています。

横領してしまった原因

その後、被告人質問がありましたが、まず弁護士から横領してしまった原因について尋ねられたところ、Aは「会社でのストレスがあり、発散のためにキャバクラへ行くようになった」と回答。

その割に横領が長期間続きましたが、「横領がバレた方が良かったのか、バレれなかった方が良かったですか?」との問いに対しては、しばらく考えた後、「早く発覚した方が被害が少なく済んだのかなとは思います」と答え、そこで被告人質問はあっさりと終わってしまいました。

次は検察官側がAに尋ねる番です。

懲戒解雇になる1年前、社内で聞き取り調査がありましたが、「その時に会社に正直に答えたか」と確認したところ、「嘘をついてごまかしていた」と回答。

すると検察官は「さっきは早く発覚した方が良かったみたいなことを言ってたんじゃないですか?」と突いてくると、被告人は「考えてませんでした」と答えました。

説明に納得がいかない?

そして、社の聞き取り調査の結果、「もうひとりでスマホを発注するな」と命令されたにもかかわらず、それでも新宿の買取店へ売却していたことを問われると、Aは「感覚がマヒしていた」と答えました。

横領する前からキャバクラには通っていましたが、横領してからは派手な使い方をしたことについて問われると、再び「会社の業務量が増えたことが原因」と答えました。

しかし、Aはもともと営業職で、いったん休職した後に社員が使うスマホの発注や管理に限定した仕事に復職したのに、「そんなに業務量が多かったのですか?」と追及されたところ、「徐々に増えたんです」と弁明。

「風俗以外にストレス解消の方法はなかったんですか?」と言われると、「会社に相談すれば良かったですね」と語り、「仕事量が多くなければ横領はしなかった」との主張。

しかし、阿曽山は「1回売却してバレなかったから、繰り返して風俗遊びをしていたので、仕事量に責任転嫁してる」と厳しく指摘。

検察官にも「反省していない」という印象を持たれたようで質問は終わり、懲役7年と厳しめの求刑となりました。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
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2024年08月08日15時20分~抜粋
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