28日に産経新聞などが報じたところによると、世界遺産・姫路城を管理する兵庫県姫路市は、外国人観光客の入場料をおよそ4倍に引き上げることを検討しているとのことです。
値上げによる収益は城の補修費用に充てる他、近年の外国人観光客の増加に伴うオーバーツーリズムへの対策につなげる思惑もあるそうです。
海外で導入されている二重価格が実現すれば、他の都市の観光政策にも影響を与えるかもしれません。
6月29日にCBCラジオで放送された『北野誠のズバリサタデー』では、外国人観光客への二重価格について、パーソナリティの北野誠と大川興業総裁の大川豊がコメントしました。
日本の物価は安い?
以前、外国人観光客向けの商売で賛否両論が巻き起こったのが、豊洲市場で販売されている海鮮丼の価格。
日本人が簡単に食べられない高値ですが、何十年も前に戻ったかのような円安水準により、外国人にとっては様々なものが安く感じるようです。
一方、多くの外国人が訪れている姫路城では、大人料金が1,000円なのに対し、外国人に対しては30ドルほどと考え、4,700円程度を考えているそうです。
大川「(今は1ドル)160円まで行ってますからね。これぐらい対策してなおかつオーバーツーリズムの対策をしてくれた方が、観やすくなっていいと思うんですけどね」
円安の流れは変わらない
大川総裁のコメントに同意する北野。
北野「だって全然感覚が違うねんから。向こうは日本に来たら消費税も取られるわけじゃないので、たぶん30ドルなんて差ほどの値段ではないんですよ。1ドル80円を切った時から考えたら倍ですよ?
日本ってこれからますます海外から来る商品とか、物価がどんどん上がっていく中で、この間一度仕掛けて150円ぐらいまで(ドルを)落としましたけど、結局160円まで戻ってきてしまって。日本だけ売りかけたとて、どうしようもないことなんで」
大川「世界が相手ですから、厳しいと思いますよ」
北野「たとえアメリカの了解を取ったとしても、結局元へ戻っちゃうやないかってことなんで。
135円の時代に戻すのは無理なわけで、日銀が利上げしてFRBが利下げして、金利差が近寄ってきて(今より円高になるのが)市場原理ですから」
北野は「円安が進んできている以上、二重価格で対抗するのは致し方ない」と語ります。
自国民優先は悪くない
大川「二重価格によって得た収益によって、国内の店も潤うのはすごく良いシステムができあがるような気がする」
さらに「城の整備はすごく大変で、特殊な技能が必要なため、その技術を守るためにもこの取り組みは良い」とも続けました。
政府は日本を観光立国にする方針を推し進めてきましたが、人数を増やすことばかり考えて、観光客が来過ぎた場合の対策をあまり練ってこなかったようにも見受けられます。
あらためて北野は「自国民を優先することは必ずしも悪いことではない」と締めました。
(岡本)
北野誠のズバリ
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2024年06月29日09時06分~抜粋