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北野誠のズバリ

大腸にポリープ発見!がん予防に効果がある食事とは?

2024年06月03日(月)

ライフ・ヘルスケア

5月31日放送のCBCラジオ『北野誠のズバリ』に、「大腸にポリープ見つかった」という51歳男性から投稿が寄せられました。

大腸がんの可能性や、がんの予防について、心療内科本郷赤門前クリニック院長で医学博士の吉田たかよし先生が回答します。

大腸にポリープ

「先日、大腸ポリープが合計4つ見つかって、うち1つは11mmでした。検査結果は悪性ではありませんでした。

姉やおじも大腸ポリープを5つ切除したそうです。このポリープができやすい、できにくいは遺伝が大きく関係するのでしょうか?ポリープができにくくなる方法があれば教えてください」(Aさん)

ポリープについて解説する吉田先生。

吉田「ポリープは大腸だけでなく、胃や胆のう、声帯にもよくできます。ポリープを病名だと思っている人は結構いますが、医学的には見た目で、粘膜からぽこっと突出していたらなんでもポリープです。

声を出す声帯にできるポリープは粘膜にできた傷が治る時に、細胞が増えすぎて突出した塊になってしまう。それで声が出にくくなるものですが、このタイプはがんに発展することはないです。

大腸にもまったく同じタイプのポリープもできますが、大腸で問題になるのは、もうひとつの腫瘍でできているポリープ。これは大腸がんに発展する可能性があります」

腫瘍のポリープ

人体の細胞は、細胞分裂が厳密にコントロールされており、必要な部分に必要な細胞数だけ増えるように遺伝子が設計されていると吉田先生。

吉田「やはり年齢を経て、何度も何度も細胞分裂していくうちに遺伝子のコピーがうまくできなくなって、必要以上に細胞が増えて塊になってしまうことがあって、これが腫瘍のポリープです。

ただ、この状態では細胞が増えているだけで、それ以上悪いことをしない。これが良性の状態。

残念ながら、そのうちの一部はいずれ悪性になることがあり、そうなると大腸がんとなります」

遺伝はするのか?

Aさんが質問したように、ポリープと遺伝には関係はあるのでしょうか?

吉田「まず家族性大腸ポリポーシスという病気があります。大腸に100個以上のポリープができて、すごく高い確率で大腸がんになります。

これはAPCという遺伝子の変異によっておきますが、親から子に50%の確率で遺伝します。だから血縁者にこの病気の人がいる場合は、遺伝子検査と定期的な大腸内視鏡検査が必要です。

ただ、そうでない普通の大腸ポリープについても最近の研究だと、マイクロサテライト不安定性というDNAの性質が遺伝するとか多少遺伝の影響は見つかっています。
ただ要因の中心は食生活、生活習慣の方がはるかに大きいです」

大腸ガンの予防方法

大腸がんの予防効果が高いのは、運動など身体を動かすことだと言う吉田先生。

吉田「すでに有力な論文だけで100本を超える研究論文が発表されています。普段から身体を動かしている人は大腸がんになるリスクが24~40%低いという論文が多いです。

運動嫌いな人は多いと思いますが、おすすめしたいのは掃除、洗濯などの家事を早く行うことで、例えば掃除を2倍の速さで行えば、人体の運動量は3倍くらいになるというデータが出ています」

また座り込む時間が長いと大腸がんになりやすいというデータもあるそう。
「ラジオを聞いている方は時々立ち上がるといいです。部屋の中をうろうろしながら聞くと、大腸も動くのでいいです」と続けます。

また、ただ歩くだけでも効果があるというデータもあるそうです。

いい食べ物とは

大腸がんの予防に効果のある食べ物を伺いました。

吉田「予防にとてもいい成績が出ているのは、大豆などの豆類です。食物繊維とかたんぱく質のバランスがいいとか。
あとフラボノイドという成分が大腸ガンの予防に役立ちます。お豆腐でも納豆でも、大豆はしっかり食べた方がいいです」

そしてスーパーなど野菜を買う時は色の濃いものを選んだがいいそうです。
もともと野菜は食物繊維が多いのですが、大腸がんの予防効果を持つファイトケミカルという物質が、色の濃いものほど多く摂取できるとか。

吉田「たくさんある野菜の中でも特にいい成績を出しているのが、ブロッコリーとキャベツです」

肉の食べ方

さらに牛肉、豚肉などの肉、特に燻製とか塩漬けとか加工肉を食べ過ぎるのもよくないそうです。
とは言え「全身の老化予防のためには肉を食べることも大事」と続ける吉田先生。おすすめの調理法を教えます。

吉田「ショウガ、胡麻、ニンニクと一緒に食べることです。いずれも大腸がんの予防効果が見つかっています。これらを肉と一緒に食べるとおいしいですが、やはり人体が本能的にこういう食べ方を求めているんですね」

また、腸内環境を改善させるヨーグルトもいいとか。

吉田「そもそも乳製品そのものが、カルシウムの影響だといわれていますが、大腸がんのリスクを低下させるという論文は結構出ています。
数ある乳製品の中でいいのはやっぱり腸内環境をよくするヨーグルト。これは大腸の健康には一石二鳥ですね」
(みず)
 
北野誠のズバリ
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2024年05月31日14時13分~抜粋
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