日本は先進国の中で、睡眠時間が最も少なく、改善が必要とも言われています。
5月10日放送のCBCラジオ『北野誠のズバリ』には、40歳の男性から「お酒を飲まずにぐっすり寝る方法は?との相談が寄せられました。
この悩みに、心療内科本郷赤門前クリニック院長で医学博士の吉田たかよし先生が回答します。
睡眠不足!お酒に頼らずぐっすり眠るには?
飲まないで寝る方法を
「この前、久しぶりにお酒を飲まずに就寝したら、浅くて短い眠りが続いて翌日がつらかったです。そのため、お風呂に入るとか、寝る前にはスマホを見ないなど試してみたのですが、浅くて短い眠りになってしまいました。
身体にとってはお酒を飲まない方がいいとはわかっていますが、飲まないと睡眠がよくとれません。何かいい方法はないでしょうか?」(Aさん)
普段はお酒を飲んで就寝しているが、お酒に頼らない方法はないか、という相談です。
吉田「お酒を飲んだら寝つきがよくなるのは、多くの方が経験していると思います。どうしてかというと、アルコールが脳の神経に作用すると、マイナスイオンが神経細胞の中に入っていって、それで神経を麻痺してくれます。そうすると神経の活動が穏やかになるから、眠くなるわけです。
同じように、マイナスイオンを神経細胞の中にい入れることで神経を麻痺させているのが睡眠薬とか睡眠導入薬です。
アルコールはやってることは睡眠薬と同じようなことなので、お酒を飲んだら寝つきがよくなるのは当然です」
身体にとってはお酒を飲まない方がいいとはわかっていますが、飲まないと睡眠がよくとれません。何かいい方法はないでしょうか?」(Aさん)
普段はお酒を飲んで就寝しているが、お酒に頼らない方法はないか、という相談です。
吉田「お酒を飲んだら寝つきがよくなるのは、多くの方が経験していると思います。どうしてかというと、アルコールが脳の神経に作用すると、マイナスイオンが神経細胞の中に入っていって、それで神経を麻痺してくれます。そうすると神経の活動が穏やかになるから、眠くなるわけです。
同じように、マイナスイオンを神経細胞の中にい入れることで神経を麻痺させているのが睡眠薬とか睡眠導入薬です。
アルコールはやってることは睡眠薬と同じようなことなので、お酒を飲んだら寝つきがよくなるのは当然です」
お酒で寝るのはよくない
眠るために飲酒するデメリットは何でしょうか?
吉田「確かに寝つきはよくなるけど、アルコールは睡眠状態を持続する能力も低下させます。だからしばらく寝ていると、睡眠が浅くなってきて夜中に目が覚めることもあります」
またお酒には利尿効果もあるため、尿意で目が覚めること増えます。
吉田先生によれば、さらに大きな問題があるようです。
吉田「純粋にアルコールの作用で深い睡眠がとれなくなってしまうのです。二重、三重に寝る前のお酒はよくないです。
膀胱に水分が集まるということはその分、脱水症状が激しくなっているので、寝ている間に脳梗塞を起こす原因にもなるので、やはり避けた方がいいです」
吉田「確かに寝つきはよくなるけど、アルコールは睡眠状態を持続する能力も低下させます。だからしばらく寝ていると、睡眠が浅くなってきて夜中に目が覚めることもあります」
またお酒には利尿効果もあるため、尿意で目が覚めること増えます。
吉田先生によれば、さらに大きな問題があるようです。
吉田「純粋にアルコールの作用で深い睡眠がとれなくなってしまうのです。二重、三重に寝る前のお酒はよくないです。
膀胱に水分が集まるということはその分、脱水症状が激しくなっているので、寝ている間に脳梗塞を起こす原因にもなるので、やはり避けた方がいいです」
眠りにつく能力の低下
お酒を控えたら睡眠が浅くなったというAさんですが、これはどうしてでしょうか?
吉田「これもよくあることです。この方は普段ずっとお酒を飲み続けているということだと思いますが、長期間にわたって睡眠薬に頼っていたら睡眠薬に依存して、睡眠薬なしに眠れなくなります。この作用はアルコールもまったく同じです。
ご相談者の方は、毎晩アルコールの作用で眠りにつくことを繰り返していった。その分だけ、脳が自分の力で眠りにつく能力がだんだん低下してきてしまった。それでアルコールなしでは深い睡眠をとれなくなっています」
吉田「これもよくあることです。この方は普段ずっとお酒を飲み続けているということだと思いますが、長期間にわたって睡眠薬に頼っていたら睡眠薬に依存して、睡眠薬なしに眠れなくなります。この作用はアルコールもまったく同じです。
ご相談者の方は、毎晩アルコールの作用で眠りにつくことを繰り返していった。その分だけ、脳が自分の力で眠りにつく能力がだんだん低下してきてしまった。それでアルコールなしでは深い睡眠をとれなくなっています」
90分前にお風呂から出る
深い睡眠に入るにはどうすればいいのでしょうか?
吉田「食事をとったとき、ちょっとアルコールをとるのは結構ですが、寝る前に2時間くらい間をあけることは必要です。それを続けていると眠る力は甦ってきます。
あと、お風呂の入り方は重要です。まず39度から40度くらいのぬるめのお湯にゆっくり時間をかけて入ると、副交感神経が優位になり睡眠状態に移行しやすくなります。
睡眠のために『90分前にお風呂から出る』のがベストです。
お風呂に入ると深部体温が上がります。出た瞬間から徐々に下がり始め、脳の視床下部が脳の温度が下がったことを認識することで睡眠に移行します。だいたいこの時間が90分です」
吉田「食事をとったとき、ちょっとアルコールをとるのは結構ですが、寝る前に2時間くらい間をあけることは必要です。それを続けていると眠る力は甦ってきます。
あと、お風呂の入り方は重要です。まず39度から40度くらいのぬるめのお湯にゆっくり時間をかけて入ると、副交感神経が優位になり睡眠状態に移行しやすくなります。
睡眠のために『90分前にお風呂から出る』のがベストです。
お風呂に入ると深部体温が上がります。出た瞬間から徐々に下がり始め、脳の視床下部が脳の温度が下がったことを認識することで睡眠に移行します。だいたいこの時間が90分です」
寝付きをよくするには?
その他にも寝付きをよくする方法があるようです。
吉田「大事なのは朝起きた直後です。脳は夜は睡眠ホルモンのメラトニンの作用で眠っていますが、朝起きて太陽の光が目に入ると、メラトニンから覚醒状態に必要なセロトニンという脳のホルモンに切り替わります。
それをやると、その夜に睡眠ホルモンが出やすくなりぐっすり寝ることができます」
どうしても寝られない時はどうすればいいのでしょう?
吉田「寝れないと思うほど、脳が興奮して寝られなくなります。だから何とかして考えないようにすると眠れる。気を逸らせるために何か他のことをしたらいいです。
絶対ダメなのはスマホやパソコンです。おすすめしているのは本を読むことです。
ただ本の内容が面白いと興奮しますし、つまらなくてもいらいらします。
睡眠にもっとも望ましいのは一度読んでちょっとだけ面白かった本を読み直すことです。先の展開がわかっているのでワクワクドキドキしませんから。これは眠れないときの過ごし方としてベストです」
(みず)
吉田「大事なのは朝起きた直後です。脳は夜は睡眠ホルモンのメラトニンの作用で眠っていますが、朝起きて太陽の光が目に入ると、メラトニンから覚醒状態に必要なセロトニンという脳のホルモンに切り替わります。
それをやると、その夜に睡眠ホルモンが出やすくなりぐっすり寝ることができます」
どうしても寝られない時はどうすればいいのでしょう?
吉田「寝れないと思うほど、脳が興奮して寝られなくなります。だから何とかして考えないようにすると眠れる。気を逸らせるために何か他のことをしたらいいです。
絶対ダメなのはスマホやパソコンです。おすすめしているのは本を読むことです。
ただ本の内容が面白いと興奮しますし、つまらなくてもいらいらします。
睡眠にもっとも望ましいのは一度読んでちょっとだけ面白かった本を読み直すことです。先の展開がわかっているのでワクワクドキドキしませんから。これは眠れないときの過ごし方としてベストです」
(みず)
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