北野誠のズバリ

SNSを使った投資詐欺が横行、怪しい業者かどうか見分けるコツ

手を替え品を替え、時代は変わっても詐欺はなかなかなくなりませんが、現在はSNSを使った詐欺が横行しているそうです。
新年度を迎えて新たな人とのつながりが増える季節ですが、その今だからこそ特に気をつけなければなりません。

CBCラジオ『北野誠のズバリ』で月曜日に放送されているコーナーが、「ズバリマネー相談室」。

リスナーから届いたお金に関する疑問や相談に対し、小宇佐・針田(こうさ・はりた)FP事務所のファイナンシャルプランナーが回答しています。

4月1日の放送では、SNSを使った投資詐欺に引っかからない方法について、徳山誠也さんが解説しました。

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SNSの広告を見て投資してみたが…

今回、番組で取り上げた相談は次のとおりです。

「友人がSNSに広告が出ている暗号資産投資を申し込んだのですが、出金しようとしても応じてくれず、トラブルに遭っています。
友人は『まだ詐欺と決まったわけじゃない』と言っていますが、私はかなり怪しい状況だと思います。

最近、いろいろな形で投資に関する広告をよく見ますが、きちんとしたものか詐欺まがいのものか、見分け方や注意すべき点を教えてください」(Aさん)

SNSを使った詐欺には、SNSを使って勧誘するSNS型投資詐欺や、恋愛感情を利用した詐欺、いわゆる「ロマンス詐欺」などがあります。

警察庁の発表によりますと、2023年に起きた被害件数は3,846件。
被害額は455億2千万円と「オレオレ詐欺」を超えた金額に上り、1件あたりの被害額は1,000万円を超えているほどの巨額な詐欺に発展しています。

SNS型投資詐欺の手口

SNS型投資詐欺は「広告型」といわれ、広告に有名人や著名なアナリストを無断で使い、その方々があたかも投資を推奨しているかのように見せかける手口です。

完全に違法なものであり、信頼を持たせて暗号資産や特定のファンド、未公開株の購入へと誘導させるものです。

最近では大阪万博の関連企業への投資をうたったり、仮想通貨をAIで運用し、自動的に売買することで儲けられることをうたっているものもあるそうです。

「AI」と聞くとなんとなく最先端の技術で良さそうなイメージがありますが、徳山さんは「AIというキーワードは、おじさんおばさんが引っかかりやすいので気をつけた方が良いですね」とアドバイスしました。

徳山さんによりますと、多くは実態のないもので、実際に利益や配当金は出ず、報告や返金依頼への対応を引き延ばして、そのうち連絡が取れなくなるケースが多いそうです。

騙されやすい世代

また、広告型の詐欺とは別に、SNSで友達申請してきた人が投資を勧めるケースもあります。

普通の会話をしていく中で、相手側が良い腕時計をしている写真をアップしたり、良い車に乗っている写真をアップし、ちょっと羽振りの良い匂わせをします。

そして会話でその部分に触れると、「実は良い投資をやっていて…」と言いながら、SNSのオープンな場ではなく、LINEやメールへと誘導していくというのが手口のようです。

また、ロマンス詐欺はマッチングアプリをきっかけとしたもので、かつては直接的にお金を要求していましたが、最近は投資を誘導する手口が増えているそうです。

オレオレ詐欺はお年寄りが騙されるイメージが強いですが、これらのSNSによる詐欺はもっと若く、被害者の男性は50代、60代、女性は40代、50代が多いそうで、お金を持っていてまだまだ恋愛はできるだろうという元気な世代と言えるようです。

怪しい業者かどうかわかるサイト

ただ、偽の広告も巧妙にできていて、真っ当なネット広告と見分けがつかないこともありますが、怪しい業者かどうかを見分ける方法はあるのでしょうか?

徳山さんはまず、取引業者が金融庁の登録を受けているかどうか確認することを挙げました。

ネットがあれば簡単に調べることができ、例えば「金融庁 金融商品取引業者」と検索をかけると、金融庁の公式サイト上で業者一覧を見ることができます。

もし、ここに載っていない業者が勧誘すると、金商法(金融商品取引法)違反となります。

また、広告に「元本保証」「絶対に儲かる」という文言が書かれていると、出資法違反となります。

徳山さんは「よく考えるとSNSにわざわざ高い広告料をかけて、元本保証で確実に儲かるものを法律を犯してまで他人に教えるって完全に怪しいので、疑問を抱くべきですね。あと、親御さんなどにも教えるのも良いと思います」とアドバイスしました。
(岡本)
 
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2024年04月01日14時14分~抜粋

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