北野誠のズバリ

食糧難の救世主のはずが…昆虫食はなぜ広まらなかった?

毎日新聞などが報じたところによれば、「食糧問題の解決策」として鳴り物入りで登場した食用コオロギですが、国の後押しもあって企業が続々と参入しました。
しかし、思ったよりも広まらず、経営破綻する事業者も出る事態となっています。

期待された昆虫食はこのまま広まらずになくなってしまうのでしょうか?

3月7日放送のCBCラジオ『北野誠のズバリ』では、パーソナリティの北野誠と山内彩加アナウンサーがこの記事について語り合います。

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昆虫食への不安

そもそも日本の食料問題は、まず食料自給率を上げることやフードロス問題を解決すること、過食の検証などを考えることが効果的とされています。また新しく昆虫食に労力とお金を投入するメリットがないという見方もあります。

また、もともとコオロギはカドミウムやヒ素など、人体に有害な重金属を含んでいる可能性があり、人体への健康被害が未知数。

さらに安定的な供給に必要なゲノム編集や遺伝子組み換えについても、検証し尽くされているとはいえない状況で、人体への影響が不明確というのも不安材料といえます。

世界全体で見ると人口が増え続ける中で、今後タンパク質がきちんと摂れるのかどうかが重要な課題。
そこで手軽に食べられるのではないかと注目されたのが昆虫です。

ただ、一昨年の11月に徳島県の高校で出されたコオロギパウダーを使った給食に対し賛否両論が巻き起こり、食用コオロギの事業に進出した北海道のIT企業が先月倒産するなど、特に日本においては昆虫食への抵抗が強いようです。

昆虫食にメリットがない?

このニュースを聞いて北野は「人間はタンパク質を摂取せなダメじゃないですか。でも大豆とか海藻とか培養肉とか、普通に摂ろうと思えば摂れてしまうわけですから、あえて危険を冒してとか、うまくもないものを摂る必要はない」とコメント。

将来、牛肉などが食べられなくなって、やむなくコオロギなどの昆虫しかない状況になれば摂るでしょうが、わざわざ摂ろうとは思わないかもしれません。

しかも昆虫食は今のところ値段も高く、消費者からするとあまりメリットは感じられないようです。

定着するには時間がかかる

日本には昔からイナゴなども食べていた地域もあります。

北野「もともと長野県などで(食べられていた)イナゴやハチノコとかは、どうしても海に面してないし、タンパク質が足らないから。
信州とか岐阜の山の中でやってたことが今も残ってるけど、今まで手を尽くしておいしいようにしてますから」

果物の品種が改良されていったり、新しいレシピが開発され、どんどんおいしいものが生まれてきています。
しかし、わざわざ昆虫に手を伸ばす人はまだ少ないのでしょう。昔から慣れ親しんでいる人は別として、日常的に食べていない人からすれば、まだ抵抗が強い状態。

北野は「僕らが沖縄に行って青いブダイをおいしいと思わないですけど、向こうに行ったら普通に並んでますからね」と語り、昆虫食については「ちょっと流行らなかったな」との感慨のようです。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
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2024年03月07日13時16分~抜粋

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