食後の運動は糖尿病などに効果があるという話をよく聞きます。
2月9日放送のCBCラジオ『北野誠のズバリ』には「食事後すぐの運動の身体への影響は?」という67歳女性からの質問が寄せられました。
この疑問に心療内科本郷赤門前クリニック院長で医学博士の吉田たかよし先生が回答します。
これが正解!食後の運動は何分後がベスト?
食事の後の運動はいい?
まず寄せられた相談です。
「ご飯の直後に運動すると身体にはよくないと聞いたことがありますが本当ですか?でも、血糖値のことを考えると逆に直後に運動した方がいいという話もあり、判断に迷います。メリット、デメリットを教えてください」
食後すぐの運動はいったい是か非か。誰もが悩む問題です。
吉田「メリットとデメリット、両方あります。正しいやり方は、食後すぐ運動のメリットは出る、でもデメリットは出にくい。
そうなるように運動の種類とタイミングを上手にコントロールすることです」
「ご飯の直後に運動すると身体にはよくないと聞いたことがありますが本当ですか?でも、血糖値のことを考えると逆に直後に運動した方がいいという話もあり、判断に迷います。メリット、デメリットを教えてください」
食後すぐの運動はいったい是か非か。誰もが悩む問題です。
吉田「メリットとデメリット、両方あります。正しいやり方は、食後すぐ運動のメリットは出る、でもデメリットは出にくい。
そうなるように運動の種類とタイミングを上手にコントロールすることです」
食後の運動のメリット
食後すぐに運動することのメリットは何でしょうか?
吉田「大きく二つあります。食事で体内に入ってきた炭水化物をすぐに運動で消費できますので、血糖値が上がりにくくなります。だから糖尿病、動脈硬化の予防に役立ちます。
もうひとつは、食後エネルギーがたくさん供給されている状態で運動すると、筋肉に負担をかけずに、より発達しやすいので、これによって睡眠の質を上げたり、ストレスを緩和する作用もより大きくなるということです」
吉田「大きく二つあります。食事で体内に入ってきた炭水化物をすぐに運動で消費できますので、血糖値が上がりにくくなります。だから糖尿病、動脈硬化の予防に役立ちます。
もうひとつは、食後エネルギーがたくさん供給されている状態で運動すると、筋肉に負担をかけずに、より発達しやすいので、これによって睡眠の質を上げたり、ストレスを緩和する作用もより大きくなるということです」
2つのデメリット
食後の運動のデメリットはふたつの点があるそうです。
吉田「ひとつは運動すると血液が筋肉に行くので、消化のために胃腸に送られる血液が不足して消化不良になり、吐き気、不快感が出たりします。
もうひとつ、食後すぐに運動すると、転倒してけがをするのが意外に多いです。
理由は、消化のために胃腸に血液が送られる。運動で筋肉にも血液が大量に送られる。その分、脳に送られる血液が減ってしまって、それでめまいを起こしやすくなるし、そこまでいかなくても脳のバランス感覚は悪くなるので、転んでけがをしやすくなります」
吉田「ひとつは運動すると血液が筋肉に行くので、消化のために胃腸に送られる血液が不足して消化不良になり、吐き気、不快感が出たりします。
もうひとつ、食後すぐに運動すると、転倒してけがをするのが意外に多いです。
理由は、消化のために胃腸に血液が送られる。運動で筋肉にも血液が大量に送られる。その分、脳に送られる血液が減ってしまって、それでめまいを起こしやすくなるし、そこまでいかなくても脳のバランス感覚は悪くなるので、転んでけがをしやすくなります」
食後何分の運動がベスト?
運動するなら、食後何分くらいがベストでしょうか?
吉田「いろいろな論文が出ていますが、最も役に立つと思った論文はニュージーランドのオタゴ大学が発表した論文です」
この研究では、被験者にパンを食べてもらい、食後15分後の運動と、45分後の運動で血糖値にどう影響するかを比較したそうです。
吉田「すると、45分後の方が血糖値を下げる効果が段違いに大きかった。理由は、食後血糖値が最も上がるのが食後30分後です。上がりきる前に運動しても、並行して炭水化物が次々と吸収されます」
一方で、ピークが過ぎる食後45分以降の運動は血糖値を下げ続けるとのこと。
血糖値が元の数値に戻るのはおよそ2時間後のため、食後45分で血糖値の上昇が抑えられると、糖尿病や動脈硬化の予防効果が期待できるとのこと。
吉田「その一方で、45分も経ったら、消化を妨げたりめまいがするデメリットはほぼなくなります。だから『食後の運動は45分待ってから行うのがいい』。これが結論です」
吉田「いろいろな論文が出ていますが、最も役に立つと思った論文はニュージーランドのオタゴ大学が発表した論文です」
この研究では、被験者にパンを食べてもらい、食後15分後の運動と、45分後の運動で血糖値にどう影響するかを比較したそうです。
吉田「すると、45分後の方が血糖値を下げる効果が段違いに大きかった。理由は、食後血糖値が最も上がるのが食後30分後です。上がりきる前に運動しても、並行して炭水化物が次々と吸収されます」
一方で、ピークが過ぎる食後45分以降の運動は血糖値を下げ続けるとのこと。
血糖値が元の数値に戻るのはおよそ2時間後のため、食後45分で血糖値の上昇が抑えられると、糖尿病や動脈硬化の予防効果が期待できるとのこと。
吉田「その一方で、45分も経ったら、消化を妨げたりめまいがするデメリットはほぼなくなります。だから『食後の運動は45分待ってから行うのがいい』。これが結論です」
朝の運動は逆効果
血糖値はわかりましたが、血圧が朝に上がりやすいというのはどういうことでしょう?
吉田「いま朝の運動が問題になっていまして、朝はコルチゾールというホルモンが上がりやすいです。それに連動して血圧も上がります。
それで運動すると若い人はいいですが、中高年になると血圧が上がって、心筋梗塞とか、脳梗塞にとてもなりやすいです」
一般に「早起きの運動は身体にいい」と思われがちですが、実は逆効果になるそう。
特に中高年は、朝に運動しないのが健康にはよいとのことです。
吉田「いま朝の運動が問題になっていまして、朝はコルチゾールというホルモンが上がりやすいです。それに連動して血圧も上がります。
それで運動すると若い人はいいですが、中高年になると血圧が上がって、心筋梗塞とか、脳梗塞にとてもなりやすいです」
一般に「早起きの運動は身体にいい」と思われがちですが、実は逆効果になるそう。
特に中高年は、朝に運動しないのが健康にはよいとのことです。
昼食・夕食後45分がベスト
となると、運動に一番いい時間はいつでしょうか?
吉田「オタゴ大学の研究からわかるように昼食の後、夕食の後、45分経ってから運動するというのがいいです。
ただそれに加えて、夕食の後に強度の高い筋トレを行うと睡眠物質が大量に放出されるので、寝つきもよくなるし、とても深い眠りになり、脳の回復がとてもアップしてくれます」
朝にウォーキングする習慣がある人も多いと思われますが、実はこれもあまりおすすめではないとのこと。
吉田「朝はゆっくりゆっくり歩くくらいがいいですよ。あと、あまり歩いてる時にきょろきょろしない方がいい。首を曲げると首の動脈に血栓がついてて、それが脳にとんで、脳梗塞を起こすことがありますので。朝は、あまり激しく首を動かすこともしない方がいいです」
夏場は暑いこともあり、運動するなら早朝という方もいますが、朝はゆったりと過ごすのがよさそうです。
(みず)
吉田「オタゴ大学の研究からわかるように昼食の後、夕食の後、45分経ってから運動するというのがいいです。
ただそれに加えて、夕食の後に強度の高い筋トレを行うと睡眠物質が大量に放出されるので、寝つきもよくなるし、とても深い眠りになり、脳の回復がとてもアップしてくれます」
朝にウォーキングする習慣がある人も多いと思われますが、実はこれもあまりおすすめではないとのこと。
吉田「朝はゆっくりゆっくり歩くくらいがいいですよ。あと、あまり歩いてる時にきょろきょろしない方がいい。首を曲げると首の動脈に血栓がついてて、それが脳にとんで、脳梗塞を起こすことがありますので。朝は、あまり激しく首を動かすこともしない方がいいです」
夏場は暑いこともあり、運動するなら早朝という方もいますが、朝はゆったりと過ごすのがよさそうです。
(みず)
関連記事