北野誠のズバリ

脳を鍛えれば「物忘れ」は改善できる?

多くの40代以降の方が自覚を始めるのが「物忘れ」。実はこの物忘れ、自身で改善できるそうです。

1月20日放送『北野誠のズバリサタデー』では、『「名前が出てこない」「忘れっぽくなった」人のお助けBOOK』(主婦の友社)の著者で、脳の学校代表、加藤プラチナクリニック院長で脳内科医の加藤俊徳先生に話を伺いました。

[この番組の画像一覧を見る]

物忘れが多くなる理由

加藤先生によれば、「物忘れ」は記憶に関わる脳のほんの一部分に老化が現れたもので、脳全体が老化したわけではないとのこと。
そして、脳は何歳になっても成長させることができるそうです。

では、実際に物忘れが多くなるという時、脳はどのようになっているのでしょうか?

加藤先生「自分の好きなことだけやってると、実際は30代、40代、50代と使っていない脳の場所が衰えやすいんですよね。

ある時何か記憶しようとした時に使ってないところが動かなくなると、どうしても覚えてないってことが起こりますよね」

覚えすぎて逆に忘れる!?

脳ではどのようなことが起こっているのか、さらに具体的に伺いました。

加藤先生「記憶ってだいたい、脳の中で海馬というところが右脳と左脳にあるんですけど、そこが怠け者で歳をとってくると衰えやすいですよね。

例えば名前が出てこないっていうだけじゃなくて、覚えたはずの名前が、実際は海馬がその時に働いてないと覚えてないってことがありますね」

また、他にも物忘れが多くなる理由があるそうです。

加藤先生「歳を重ねると、経験がどんどん脳の中に溜まっていくので、長期記憶といって古い記憶が多すぎて、記憶のどこを取り出そうかという時に探すのに時間がかかりますよね」

脳の衰えを予防するための鍛え方

ただ、加藤先生が話したように「脳は成長する」のはなぜなのでしょうか。

加藤先生「脳の中って赤ちゃんの時も70歳、80歳、90歳になっても、生まれた時から持ってる未熟な細胞がいっぱい眠ってるんですね。

今までやってないちょっと新しいことに挑戦すると、40年も50年も70年も眠り続けていた神経細胞が動き出すんですね。そうすることによって、脳は使えば使うほどいくつも成長するんですね」

では、実際に脳を活性化するには、どうすれば良いのでしょうか?

加藤先生「知らない情報を得ようとすること自体が、記憶に関する海馬が一番生き生きするんですね。
古いことを思い出す時でも、新しいことをやるために古いことを思い出した方がすごく脳の活性化に良いですね」

例えば、新しい街に行くこと自体も脳の活性化に良いのですが、前に訪れたところを思い出して比較すると、さらに活性化につながって、脳の衰えの予防になるとのことです。

脳を活性化させる方法

また、加藤先生によれば、脳は8つの番地に分かれていて、それぞれに役割があるとのこと。

感情に関する番地や視覚系、聴覚系に関する番地、伝達系や運動系などと分かれていて、それらをまんべんなく鍛えていくと脳の衰えが予防できるそうです。

そのためには複数のことを連携して行うのが効果的で、例えばラジオをしながら柔軟体操をすると、聴覚系と運動系、両方の脳番地に刺激を与えます。

最後に加藤先生はこうまとめました。

「新しいことに対する挑戦が、脳の血流や神経細胞の働きを良くする。人間の脳って同じことを同じパターンで繰り返してるとどんどん省エネになっていくんですね。
楽してできた残った時間を実は新しいことに使うのが、脳を衰えさせない生き生きした人生のために必要ですね」
(岡本)
 
北野誠のズバリ
この記事をで聴く

2024年01月20日10時30分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報