北野誠のズバリ

尾行に盗撮…探偵の活動は罪に問われないのか?

パートナーの浮気の証拠を掴みたい時、調査を依頼するのが興信所や探偵事務所。
調査の上でこの業種では一般人では犯罪と見なされる尾行や盗撮を行っています。

8月16日放送『北野誠のズバリ』の「ズバリ法律相談室」では、探偵の行動が罪に問われないのかどうかについて、オリンピア法律事務所の原武之弁護士が解説しました。

[この番組の画像一覧を見る]

探偵の定義は?

同じ尾行でも探偵なら許され、一般の人だとストーカーと判断されてしまうことになれば、尾行している人が探偵かどうかの線引きが重要となってきますが、探偵になるための規定はあるのでしょうか?

原「私立探偵とかいろんな言葉がありますけど、資格はなくて。
ただ、探偵業法というのがあるので、届出をしないとやってはいけないということにはなってますね」

とはいえ、届出をした探偵が何をやっても良いというわけではありません。

原「日本の場合、探偵に警察権があるわけでもないし、国家資格として特別に権限があるわけではないので、あくまで届出をしている私的な団体ということになりますね」

開業に当たり、以前は届出をしなくても良かったそうですが、最近は警察署経由で公安委員会への提出が義務付けられるようになりました。
なぜ届出が必要になったのでしょうか?

原「本当にちゃんとやってるところなのかとか、結構費用もかかるのでトラブルがないように、一応探偵業法に基づいた届出を行わないとできない、ということになったんですね」

自称探偵が通用してしまうと、悪用されかねないということですね。

浮気調査はプライバシーの侵害!?

では、探偵が依頼に基づいてターゲットの素性を調べることは、違法にあたるのでしょうか。

原「調べるだけでは違法行為じゃないですね。
例えば素行調査といって、婚姻してるかどうかとか、学歴とか職歴とか、引越し歴や近所の評判、借金とか調べるのは一般的にやりますので、調べること自体は違法ではない」

ドラマなどでは探偵が盗聴器を仕掛けるシーンがありますが、盗聴は違法ではないのでしょうか?

原「盗聴自体、第三者がやれば違法行為なんですけど、例えば奥さんから許可を得て自宅に盗聴をしておくと、それは盗聴ではなくて住宅を管理する人の許可をもらっているからいいと。

微妙なのは、奥さんと共用で使っている車にGPSを付けたりすることで、使用している人の許可をもらってるので、違法なのかどうかというのはちょっとグレーですね。
一般的には追跡したり、GPSや隠しカメラを付けたりして情報収集するのが一般的ですね」

ストーカーと間違われる?

では、探偵の張り込みや尾行は問題ないのでしょうか?

原先生「業務でやる分にはいいですけど、それが行き過ぎて、例えばマンションにくっついて入って行っちゃったってなると建造物侵入になります」

また、恋愛感情がなく業務の遂行であるため、ストーカーとは認定されないそうです。

本業の探偵は、不法侵入や罪に問われないよう、細心の注意を払いながら業務を遂行しているようです。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
この記事をで聴く

2023年08月16日14時13分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報