北野誠のズバリ

マイナンバー問題で話題!日本の住所の何がヤバい?

マイナンバーカードに関する問題が取り沙汰されていますが、これに関連してSNSでは「日本の住所がヤバい」という話題がトレンド入りしました。

きっかけは河野デジタル大臣の「問題の解決に対し、住所の表記ゆれがネックとなる」のと発言。「表記ゆれ解消のため、将来的にはAIの活用もあるかもしれない」とも語りました。

6月24日放送『北野誠のズバリサタデー』では、なぜ日本の住所がヤバいのか、何がマイナンバー問題解決のネックになっているのかについて特集。

一般財団法人日本地図センター編集室長で、日本唯一の『月刊地図中心』の編集長、小林政能さんにお話を伺いました。

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日本の住所は2種類

ひと口に住所といっても、実は日本では2種類の住所があるということは意外と知られていません。

小林さんによれば、都市部では「住居表示」、郊外は「地番」という言い方になっていて、建物についている住所なのか、土地に付いている住所なのかによって異なるそうです。

もともとは地番が一般的でしたが、番号の付け方が場所に関係なくバラバラだったため、郵便配達の人などが苦労したそうです。

そのため、1ブロックごとに番号を付け直し、昭和の頃から少しずつ住居表示が始まり、現在もその作業は続いているとのこと。

なお、住民票に書かれている住所は住み始めた時に設定されるため、新たに家を建てて住居表示が付くということもあるそうです。

自動化の限界

今回、河野大臣が問題としている住所の表記ゆれですが、例えば住所が「〇〇一丁目1番地2号」の場合、ある書面に「〇〇1丁目2-3」と書いても問題はありませんが、警察ではハイフン(横棒)の表記はダメなのだそうです。

そのため、住所の表記がバラバラなのを統一させることが難しいようです。

また、コンピュータに文字を入力する場合に気をつけないといけないのが、同じ横棒でもハイフンにも半角と全角があり、さらにカナの伸ばし棒(「カバー」の「ー」の部分)も異なること。

さらに「一丁目」の「漢数字の1」も見た目がハイフンなどに見えてしまうため、例えば機械で自動的に文字を読み取る際には誤って認識される可能性があります。

そのため、小林さんは「似ているからといって一括で変換できない難しさがありますね」と語りました。

住所の難しさは、これだけではありません。
例えば名古屋市千種区の星ヶ丘は、地名そのものに表記ゆれの多い芭蕉です。
駅名は「星ヶ丘」で住所上は「星ケ丘1丁目」となり、周辺に「星が丘元町」という地名もあります。

問題を解決するには?

今後、マイナンバーの運用を円滑に進めるために、私たちはどうすれば良いのでしょうか?

小林さん「いま皆さんが持っていらっしゃるオフィシャルなもの、自分の中の住所としては、例えば車の免許証などを(基準として)決めておいた方が(良い)。

同じところを複数の書き方をするのが問題なんですね。
1人の方が同じ書き方に統一すれば、その人についてはゆれがないので。
ユーザー側の対応としては、それぐらいしか考えられないのかなと。

あとはシステム側でどのようにするかというのは、国などで方針を決めることだと思います。

AIとかでうかつに書き換えてしまうと、それはそれでミスが発生する可能性があるので、難しいですね」

マイナンバーの存在自体に是非はあるものの、すべて国や自治体任せにするのには限界があります。地名表記については、国民の側でも考えなければいけない問題のようです。
(岡本)
 
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2023年06月24日09時43分~抜粋

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