北野誠のズバリ

高騰する金の価格、相続税はどのように計算される?

ここのところ金の価格が高騰していて、6月19日には1グラムあたり9,876円の高値を付けました。

財産として長く持つケースが多いですが、相続するとなるとどれぐらいの税金がかかるのでしょうか?

『北野誠のズバリ』の「ズバリマネー相談室」では、保険・税金・貯蓄・節約など、リスナーから届いたお金にまつわる悩みや疑問について、小宇佐・針田FP事務所のファイナンシャルプランナーが回答しています。

6月19日の放送では、金を始めとするさまざまな資産を相続対象とする場合、どれだけ相続税がかかるのかについて、針田真吾さんが回答しました。

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金にかかる相続税

今回、番組で紹介したおたよりは、次のとおりです。

「今から25年ほど前、父と母が相次いで亡くなりました。
その時は気にしなかったのですが、親が金を少し持っており、今はそのまま私が持っています。
このまま私の子孫に残していきたいのですが、いま金が高騰しています。
こうした場合、こどもは相続税を支払わないといけないのでしょうか?

金のように値段の動くものって、相続税はどうなるのでしょうか?」(Aさん)

金は日によって価格は異なりますが、どのように計算されるのでしょう?

針田「被相続人が亡くなった日の当日の買い取り価格を元に財産の評価をします。
金地金とかインゴットは通常、貴金属業者の刻印がありますので、そこに直接問い合わせをすればよいのですが、もしくは貴金属業者のホームページに買取価格が載ってますので。
(サイトによって)微妙に違う場合は1番有利な数字を使っても、特に不問とされていますね」

金は1グラム単位の価格ですが、金貨は1オンスごとと、計算の単位は異なります。

また計算の上で大事なのが、その金を買った時に付いてくる計算書で、これが保管されていないと、売る時の税金が高くなるため注意が必要です。

株や不動産の相続税はいくら?

では、金以外の資産については、どのように相続税は計算されるのでしょうか?

針田「例えば上場(企業の)株式であれば、死亡日当日の終値かその月の終値の平均、その前月か前々月の終値の平均で、一番低い数字を選んでいいということになっています。NISAは当日ですけどね。

不動産は路線価といって道路に値段が付いていますので、そこから自分の土地の評価をするか、あとは固定資産税評価額というのがありますので、そこに所定の倍率をかけるか。

建物に関しては固定資産税評価額、額面通りに評価すると。
ものによってはそこから軽減措置と言って、相続税を計算する時はもうちょっと金額を下げていいですよと。
例えば自宅の土地の相続で、同居する方が引き継ぐのであれば8割減らしていいですよとか。

だけど金とか現金については、そういう評価減は原則ないということですね」

税金を逃れようとしても無理!?

金や不動産など、いろいろな相続対象があると、それぞれに計算をしなければなりませんが、相続税はその総額に対してかかります。

針田「基礎控除というのがありますから、3,000万円+600万円×法定相続人の人数、例えばこどもが2人引き継ぐのであれば、4,200万円を超えたら税金が発生します。

ですので、金があるから税金が必ず発生するというわけではないですね」

ちなみに金が見つかったので、こっそり持ち続けることで相続税を逃れるということはできません。

針田「金を売却した時に200万円を超える取引だと、買い取り業者さんから税務署に支払調書というものが送られ、マイナンバーで捕捉できますね」

家を解体したら、思わぬ財産が見つかったということもあるようですが、そこからこっそり隠し持つというのは、やはり無理なようです。

最後に北野はお年寄りは自分で隠していて忘れるケースがあるので、屋根裏や仏壇の中などもチェックしたほうがいいと語りました。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
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2023年06月19日14時13分~抜粋

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