北野誠のズバリ

スシローが迷惑行為に6,700万円請求!金額の根拠と今後

今年1月に回転寿司チェーン大手、スシローの店内で客が醤油差しを舐めるなどの迷惑行為をした動画がSNS上にアップされたことが、大きな社会問題となりました。

そのため、店の運営会社が客に対して6,700万円あまりの損害賠償を求める訴えを起こしていたことが、8日にわかりました。

6月10日放送『北野誠のズバリサタデー』では、オリンピア法律事務所の原武之弁護士が損害賠償金額の妥当性について解説しました。

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実際の損害は億単位?

この事件が発覚した当時、この客に対してかなり多くの批判が殺到し、「スシロー全体が受けた被害を補償すべき」という意見が少なくありませんでした。

株価にまで影響が出た今回の事件、とても6,700万円どころではない金額になりますが、実際に被害を受けた店の補償だけであればそこまでの金額にはなりません。
今回の金額はどのようにして決められたのでしょうか?

原「詳細はわからないですけど、おそらく総額を決めてインパクトを考慮したと思うんですよね。宣伝とかを考えると10億、20億だってあってもおかしくない」

北野「その日の株価が5%以上、下落したんですから」

原「でもさすがにそんな請求をしたら、たぶん怒られるので」

今度は世間から「一個人に対して何十億もの巨額な請求をするのはひどすぎる」という批判が来る可能性があります。

金額に込められた意図

そこで請求額は6,700万円に落ち着いたということですが、この金額にはどのような意図があるのでしょうか。

原「現実的に積み上げて損害に近いもの、店舗の損害を中心にして6,700万円にしたんだろうなと思います。
スシローさんの意図としては、回収したいというよりも抑止したいと。

6,700万円というインパクトを与えて、『こんなことになる、大変なことになるよ』ということを伝えたいんだろうなというメッセージがこもった裁判だと思っています」

原弁護士は続けて、スシロー側はお金が入ってくるかどうかは二の次であることと、この客と家族は謝っていることもあって、示談になるのではないかと推測しました。

「請求棄却を求める」の意味

ただ、客側が5月に地裁へ提出した答弁書によりますと、請求棄却を求めて争う姿勢を示しています。

ここで「反省しているのに争うとは何事だ!反省していないじゃないか」と言いたくなる気持ちもわかりますが、原弁護士はそう捉えられるのは困ると語ります。

原「よく言われるんですけど、ほぼ100%請求棄却を求めるんですね。弁護士が請求を認めるなんてのは書かないんです。形式的に書いてあるので、これを責められるとつらくて。

おそらくその下に理由のところで『反省はしてるけど、金額が大きいから考慮してください』みたいなことが書いてあると」

理不尽な理由を振りかざすのは良くないですが、請求されたことをそのまま飲むと、「弁護士の意味がない」と思われてしまうようです。
そして、今後は落としどころを探ることになるようです。

原「おそらくこれでインパクトはあるので、謝罪を受け入れて、あとは秘密の和解をするんだろうなと。
先例になるし、それぐらいなのかと思われてしまうと困るので、金額を伏せての和解だろうと」

北野は最後に外食テロを防ぐために、この事件を親がこどもに伝えることが大事だと語りました。
(岡本)
 
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2023年06月10日09時12分~抜粋

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