北野誠のズバリ

40歳以上のひきこもり女性が半数以上、女子会に注目集まる

内閣府は今年3月、15歳から64歳で「ひきこもり」の状態にある人が、全国で推計約146万人と発表しました。

実は40歳から64歳では半数以上が女性という調査結果も出ています。

5月27日放送『北野誠のズバリサタデー』では、一般社団法人ひきこもりUX会議代表理事の林恭子さんに電話で話を伺いました。

[この番組の画像一覧を見る]

これまでのべ5千人が参加

ひきこもりUX会議は「存在が見えにくい女性たちの声を拾い上げたい」という思いから創設されました。

「彼女たちが心安らげる居場所を作りたい」と、7年ほど前から「ひきこもり女子会」を全国各地で開催し、今まで190回あまり、10代から60代まで幅広い女性がのべ5千人参加されています。

女子会は2部構成で、第1部では当事者の体験談を聞き、第2部ではテーマごとに数人ずつのグループに分かれて対話交流を行っています。

2、3割は主婦の方で、こどもがいて最低限の家事などは行えているものの、外に出るのが辛く人間関係もほとんどないという方や、夫の転勤先で馴染めずひきこもりになったというケースがあるようです。

第1部で体験談を聞くのは20分ほどですが、参加者は会場にまでたどり着き、他の人と一緒の空間で座っているのも精神的に大変という方も多かったよう。
まずは体験談を聞いてもらって「自分だけじゃない、自分のせいじゃなかった」と安心してもらい、第2部へつなげているとのことです。

自分の思いが話せる?

第2部では「自立について」「仕事」「人間関係・家族関係」「発達障害」「夢ややりたいこと」などテーマが多岐にわたり、参加者が自ら話してみたいことを選べます。

自分の番が来た参加者は、最初の自己紹介を終えると、意外とスムーズに話し出すとのこと。

北野は「男性より女性の方が圧倒的にコミュニケーション能力が高い」と分析。
しかしここまでの話で、女性のひきこもりが意外と多いということを知ったようです。

実は林さん自身にも、10代に不登校となり、30代までひきこもりがちな生活を送っていたという経験がありますす。
ようやく信頼できる精神科の先生と出会え、同じような経験をした人と会うことで、自分を責め続けていた生活から、「自分だけじゃない」と思えるようになったそうです。

参加するだけでも大きなきっかけに

林さんによれば、「ひきこもり女子会」開催後のアンケートでは、多くの方が「自分ひとりじゃなかったと思えた」と回答するそうです。

そのように感じただけでも大きく変わるきっかけになり、主催者が驚くぐらい仕事や結婚にまで進んだ方もいらっしゃるそうです。

もちろん主婦で家に長くひとりでいても、それが苦ではなければ、ひきこもりというわけではありません。
ひきこもりの定義について、林さんは「今の自分の状態を責め続けている苦しさ」とまとめました。

現在「ひきこもり女子会」は全国13か所で開催されているとのことで、今後は自治体や全国社会福祉協議会と連携しながら立ち上げていきたいとのことです。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
この記事をで聴く

2023年05月27日09時43分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報