北野誠のズバリ

米大統領襲撃に遭った大川豊、日本の選挙演説の問題点を指摘

4月15日、岸田文雄総理大臣が訪れていた和歌山市の演説会場で、発煙筒のような物を投げ込んだ男が逮捕されました。

安倍晋三元首相が銃撃され亡くなった事件からわずか1年足らずで、総理大臣を標的にしたと見られる事件が起こってしまいました。

有権者との触れ合いを重視する日本型の選挙活動は、街頭演説など距離が近いことが特徴ですが、そのために警備の難易度は高いもの。

4月22日放送『北野誠のズバリサタデー』では、これまで国内外問わず多くの選挙演説を見てきた大川興業・大川豊総裁が、日本の選挙演説における警備の問題点や、海外との違いについて語りました。

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トランプ大統領の襲撃に出くわす

大川は2016年当時、アメリカ大統領だったトランプ氏が襲撃された際に現場にいて、実際に大川を含め4人で犯人を取り押さえたそうです。

「そいつが銃を持っている!」という声とともに、SPはトランプ大統領を後ろへ逃がし、暴発するかもしれないために犯人の腕をつかんだ後、上からSPが覆いかぶさってきたそうです。

犯人が捕まった時点ですでにSWATがいたそうで、それぐらい連携ができていて、犯人を誘導させるコースも決まっていたそうです。

また、有毒ガスを出すかもしれないということで換気扇の場所をチェックしたそうで、やはり対応には手慣れていたようです。

そして、会場外も含めた安全確認が終わるまで数十分ほどかかったそうですが、その後も演説は中断されることなく続いたそうです。

首相の選挙活動、外国では?

アメリカでの体験を通じ、さらに各国の選挙活動の状況を知る大川は「日本の選挙演説は特殊」と語ります。

大川「駅前に来るとか、総理大臣が本当にローカルな駅まで演説に来るとか(他の国では)ないですよ。

例えばアメリカでもフランスでも集会型なので、ホテルのバンケットとか大きな会場でやるから、みなさん演説を聞きに来てくださいというのが基本なんです。ボディチェックや荷物チェックが全部できるけれども、起きるんですよ」

事前チェックもして閉じられた空間にも関わらず、それでも襲撃は起きるぐらい防ぐのが難しいですから、オープンな場所で行っている日本の演説は、他の先進国からすると信じられないのかもしれません。

北野「アメリカなどは銃社会だから外での演説はしないのではないか」

ジョン・F・ケネディ大統領の暗殺事件で、屋外でのパレードの警備が危険だとアメリカ人はわかっているはずだと語りました。

日本の選挙活動は変えるべき

さらに大川は海外で警備の人に話を聞くと、襲撃を防ぐのは経験値によるそうです。
「街頭演説では警備を強化しなければならない」と言われる日本ですぐに対策を打つのは難しそうです。

これまでは銃での襲撃はほとんどなかったために、街頭演説の警備は厳重でなくても良かったように思われてきました。
しかし、安倍元首相の事件があったように、今後は銃での襲撃はあるものとして考えなければなりません。

そのため、日本でも今後はオープンな場所での選挙演説ではなく、ネットでの活動やクローズドな会場での開催で行うべき時期に来ているのかもしれません。
(岡本)
 
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2023年04月22日10時51分~抜粋

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