北野誠のズバリ

大学の学費無償化、どのような家庭が適用対象になる?

4月は入学の季節、これから学生生活を謳歌しようと期待に胸を膨らませる若い方も多いと思います。
その一方で、親の立場では、大学や短大となると2~4年間、結構な金額の学費を払うため大変です。

その学費ですが、無償化の制度がすでに始まっていることはご存知でしょうか?

4月17日放送『北野誠のズバリ』では、小宇佐・針田(こうさ・はりた)FP事務所のファイナンシャルプランナー針田真吾さんが、大学の学費が無償になる条件について解説しました。

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大学以外も無償化の対象

現在の大学無償化の制度はすでに2020年4月に開始されていて、大学の授業料と入学金の負担を減らすのが目的です。

また、日本学生支援機構から返さなくてよいタイプの給付型奨学金が得られるため、大学生活で学費や生活費が賄えます。

そしてこの無償化、大学のみならず、文部科学省から認定を受けていれば専門学校や短大も対象となるのです。

国立大学と高専はすべて対象で、私立の四年制大学は一部対象外の学校があるため、注意が必要ですが、97.8%の大学と短大が認定を受けているとのことですので、ほぼ全てと言っていいでしょう。

専門学校は認定が年々増えているものの、現時点で77.2%ですので、適用されているかどうかは事前に確認が必要です。

年収によって補助の金額が変わる

では、無償化の恩恵を受ける側にとって、何か条件はあるのでしょうか?

高校の成績が5段階で3.5以上が原則ですが、「こどもに学ぶ意欲があれば良い」とされているため、絶対条件ではないようです。

具体的にはレポートを提出したり、先生との面談を受けたりすることで、この子は学ぶ意欲があると認められれば、3.5以上という条件は外れるそう。
本人がきちんとしていれば、特に除外されることはなさそうです。

それなら多くのこどもが無償化の対象になりそうですが、残念ながら親に対する条件は厳しくなっています。

基本的には所得制限による条件です。
4人家族で上の子が高校生、下の子が中学生、父親が働いていて母親が専業主婦というモデルケースで考えてみましょう。

父親の年収が270万円未満であればいわゆる住民税非課税世帯となり、授業料は国立の場合は無償で奨学金は給付型です。

年収が270~300万円ぐらいの場合は、満額ではなく3分の2ほどの補助が受けられ、300~380万円ぐらいの場合は3分の1の補助が受けられます。

そして、380万円を超えると補助の対象からは外れます。

来年4月にさらに改訂

上記はあくまでもモデルケースの例なので、世帯の人数や年齢によっても年収制限の金額は変わってきます。
針田さんは「文部科学省のホームページで調べられるので、そこで確認した方がいい」とアドバイスしました。

学生が自宅通学か下宿かによっても変わってきますし、私立大学の場合は学費が補助金をオーバーする可能性がありますが、その場合は給付型奨学金から補てんするという方法もあります。

また、今月4日に文部科学省が新たな方針を発表し、来年4月からはさらに拡充されますが、こちらも条件があります。
現在高校3年生のお子さんを持つ家庭の方はチェックしましょう。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
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2023年04月17日14時13分~抜粋

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