北野誠のズバリ

喫茶店文化が盛んな名古屋。コーヒーが濃いのはなぜ?

名古屋といえばモーニングが有名で、喫茶店文化が盛んな街として知られていますが、最近喫茶店で新しいお土産が販売されているそうです。

商品名はズバリ「名古屋の喫茶店珈琲と豆のおつまみ」。
長年業務用に珈琲を卸し続けているイトウコーヒーから販売されています。

4月12日放送『北野誠のズバリ』では、この商品について、松岡亜矢子がイトウコーヒーを取材しました。

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コーヒーには豆おつまみが常識

名古屋では古くからコーヒーをオーダーすると豆菓子が付いてきます。
最近ではビスケットなど豆以外のお菓子が付くこともありますが、これが名古屋喫茶の基本となっています。

今回はイトウ珈琲商会取締役の伊藤愛子さんと、営業部の比江嶋さんにあらためて「名古屋の喫茶店珈琲と豆のおつまみ」について伺いました。

おうちでコーヒーが手軽に楽しめるように、喫茶店で使われるコーヒーのドリップパックと豆のおつまみがセットとなったものです。

商品名に「名古屋の喫茶店」と付いていますが、その特徴は一般的に濃いめだということ。

濃い理由には、パンチの効いた名古屋めしの食後に合う仕上がりにしたから、という説があるそうです。

また名古屋は昔から個人が経営する喫茶店が多いことにも関係があるそうです。

伊藤さん「昔のコーヒーのたて方が、大きなネルでたくさん何十杯とたてて、それを鍋で温めてジュッという感じで出すので、濃くなっておいしいという味になりますよね」

かつてはまとめて作っておいて、小鍋で1杯ずつ温めるというパターンが多かったそうです。

豆が提供された理由

一方の「豆のおつまみ」ですが、イトウコーヒーでは少なくとも50年も前からおつまみの豆を卸していたそうです。

豆が付くようになった理由にも諸説あるようですが、代表的なものには次のような説があるそうです。

比江嶋さん「この辺りの豆屋さん、有名なところではヨコイピーナッツさんとか、昔からある豆屋さんが販促というか『こういう文化を作れば自分たちの豆も売れるぞ』っていうところから、営業をかけてコーヒーにはおつまみを付ける文化を定着させていったらしい、という話を社長から聞きました」

話に出たヨコイピーナッツのサイトでは、『1961年(昭和36年) 喫茶店向けコーヒーおつまみの提供開始』との記載があります。

おみやげを開発したきっかけ

名古屋のおみやげはお菓子などいろいろありますが、意外にもコーヒーと豆の組み合わせという商品はありませんでした。

喫茶店が有名とはいえ、モーニングや小倉トーストなどの軽食類ばかり取り上げられ、コーヒー自体はあまり注目されなかったようです。

コーヒーを卸す側のイトウコーヒーでは「もっとコーヒーそのものに注目してほしい」と考えたことが、このおみやげの開発に至ったとか。

さらに、喫茶店が抱える"ある問題"を解決したいという思いもあるようです。

比江嶋さん「コロナもあったり、後継者がいないからこの先どうしようという不安な声が多く聞こえていたので、喫茶店の文化を消しちゃうのは私たちも心苦しい。

一緒に今まで頑張ってきた仲間という意識があるので、少しでも貢献したいなというところで、おみやげという形で、まずは名古屋の喫茶店の文化を発信していきたい。

名古屋に来た時は行ってみようかというふうになってもらえるといいなと」

今後、取扱店舗も増やしていく予定とのこと。
おうちで喫茶店気分を味わってみてはいかがでしょうか。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
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2023年04月12日14時42分~抜粋

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