北野誠のズバリ

20代以下はもう知らない「家事手伝い」って何?

先月に内閣府が15~64歳で引きこもり状態にある人は、全国で推計約146万人と発表しました。

さらに4月5日、朝日新聞は、引きこもりは40~64歳では女性が半数以上にのぼることがわかったと報じました。

当事者団体はこれまで引きこもりとみなされなかった女性の存在が可視化されたと指摘し、性別を問わず支援する必要があると訴えています。

4月8日放送『北野誠のズバリ』では、日本で深刻化し続ける引きこもりについて、パーソナリティーの北野誠と山内彩加アナウンサー、オリンピア法律事務所の原武之弁護士がトークを展開しました。

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引きこもりの半数が女性

今まで引きこもりに関する調査は若い人が中心で、特に50歳以上はカウントされていないことが多かったのですが、対象を広げてみると、意外と女性が多かったことが判明しました。

女性の引きこもりについて、なぜ今まであまり世間に知られていなかったのかについて、北野は最近は死語となっている、ある言葉を取り上げました。

北野「『家事手伝い』って言葉、あんまり言わないでしょ?
例えば大学とか短大を卒業しても、僕らの世代やったら『そのうち見合いして結婚したりするから、わざわざ就職しなくてもいいやん』って言って、就職しなかった女性を『家事手伝い』という呼び方をしたんです」

花嫁の修行って何!?

山内の世代になると、ほぼ聞くことはないようですが、北野や原弁護士が若い頃は、何かの手続きなどで書類に記入する職業で、アルバイトやパート以外に「家事手伝い」という欄がありました。

原「普通にいましたよね、『花嫁修行中』みたいなイメージで」

山内「花嫁修行中なんて全然聞かないです、いま(笑)」

今だと「家事を手伝うって何?」と思われるかもしれませんが、かつては現状を説明するのに使われていました。

結婚してからもひと通りの家事がこなせるように、家で母親から料理などを教わっている状態ということになるのですが、お見合いの際には、場合によっては相手方の家から「しっかりした家なんだ」というイメージを持たれることもあります。

引きこもりの定義見直し

北野がネットの記事で見たとあるケースでは、母親から結婚まで特に働かなくても良いと言われて暮らしていたものの、お見合いでなかなか結婚したい人と巡り合えず、気がつけば娘が45歳になっていたとのこと。

母親は「もう家事手伝いではないのでは?」と思い、自分たちがいなくなったらどうなるのかと不安に思い、市役所に相談するケースもあるようです。

昔なら「家事手伝い」と言われていた女性が、働くタイミングがなく年齢を重ねていくうちに親のほうが高齢となって、引きこもりという扱いになるようです。

引きこもりというと「外にまったく出ることができない」というイメージがありますが、すべてがそうではなく、職業を持たずに自立できないということもカウントしてみると、女性が半数以上になったようです。

昭和の価値観である「家事手伝い」という言葉では片付けられない、深刻な問題があるようです。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
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2023年04月08日09時11分~抜粋

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