北野誠のズバリ

ポイント貯めたい人は要注意!「「リボ払い」は利用しても大丈夫?

3月20日放送の『北野誠のズバリ』(CBCラジオ)、「ズバリマネー相談室」のコーナーには、リスナーAさんから「リボ払いは利用しても大丈夫?」という質問が寄せられました。

クレジットカード会社から「一定額以上をリボ払いで利用すると15,000ポイント差し上げます」というDMが届いたAさん。

「少し利息がかかるようですが気にせずに利用して大丈夫でしょうか?」とお悩みのAさんに、小宇佐・針田(こうさ・はりた)FP事務所のファイナンシャルプランナー伊藤勝啓さんが「リボ払いの仕組み」を解説しました。

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変なことをたくらんでる?

Aさんがクレジットカードを利用している理由のひとつは、ポイントが貯まること。
ポイントでいろいろな商品と交換するのが楽しみだといいます。

「カード会社が変なことを企んでいるとは思えません」というAさんに、すかさず「いやぁ、変なこと企んでますよ」と返す北野誠。
実際、北野の元にも「リボにしませんか」という連絡が度々届いているそうです。

リボ払いは「リボルビング払い」の略称。欧米では一般的に利用されている、毎月の支払い額を一定の金額に固定して、金利とともに返済する方式です。

回数を決めて支払う「分割払い」とはここが違います。

リボ払いは一括払いや分割払いとは異なり、高額商品を購入した場合でも毎月の返済額が一定になるため、手元にまとまったお金がないという場合にも支払いができるという特徴があります。

ただし利息が発生するため、リボ払いを利用しすぎると、支払総額が高額になるケースがあります。無理のない範囲で計画的に利用することが重要です。

2種類のリボ払い

リボ払いには「残高スライド方式」と「定額方式」の2種類があります。

「残高スライド方式」は、あらかじめ決められている支払い残高によって、毎月の支払額が変動する仕組みです。

例えば、支払い残高が10万円未満の場合には毎月の支払額が5千円、支払い残高が10万円以上15万円未満の場合は1万円と設定されているケースではどうなるのでしょうか?

毎月少額の買い物を続けて、支払い残高10万円未満を維持していたものの、ある月に大きな買い物をして支払い残高が12万円になったとします。

それまでは毎月5千円の支払いでしたが、支払い残高が10万円を超えた時点で、毎月の支払いが1万円にアップする、というイメージです。

「定額方式」では、支払い残高が増えても毎月の支払い額は一定のまま変わりません。

支払い金額を低く設定してしまうと支払い残高の減りが遅くなり、支払い期間が長期化。支払手数料がかさんできてしまいます。

リボ払いのメリットは?

リボ払いの利用には、「買い物の際に指定する」「支払い後にリボ払いに移行する」「クレジットカードの発行の申し込みの際に指定する」「リボ専用のクレジットカードを使う」という4つの方法があります。

リボ払いの一番のメリットは、毎月の支払額を抑えることができるということです。

1回払いの場合、高額の買い物をすると一度に大きな金額が引き落とされてしまい、生活を圧迫することも考えられます。
また毎月の支払い額が変動するため、「何にどれだけ利用したか」という収支管理をしっかりとする必要があります。

リボ払いの場合は、高額の買い物をしても毎月の支払い額が一定なので、残高スライド方式を選択していたとしても、あらかじめ設定された範囲内のため予測がしやすくなります。

毎月の支払い額さえ確保しておけば生活を圧迫することもないため、家計の管理は楽になるというわけです。

高い年利で支払い総額が増加!

手元にお金がなくても長期に渡って支払うシステムのため、お金がなくても高額な買い物が可能になります。

資金に余裕がある時は繰り上げ返済ができるので、計画的に返済を行うことで利息の膨らみを抑えることもできます。

利息の相場は一般的に年利15%程度。

リボ払いは返済金額が安く設定される傾向があるため、支払い期間が長期化して、金利に応じた利息が膨らみやすいということがあります。

例えば金利15%の定額方式で50万円の買い物をして、毎月1万円を返済する場合。支払回数は50回で、4年以上かけて支払いを続けることになります。

その間に支払う利息は、総額16万円弱。支払い総額が増加することにも注意が必要です。

リボ払いを選ぶ場合の注意点

その他の注意点としては、「支払い残高を把握していないと危険」ということが挙げられます。

残高スライド方式の場合は、支払い残額がある一定を超えると毎月の支払い額も増えるため、思わぬタイミングで毎月の返済に悩む可能性も考えられます。

またリボ払いは気軽に利用できるため、ついつい利用しすぎてしまうことも。いつの間にか支払い残高が増えて、支払いが長期化してしまう場合もあります。

無理なく返済できる状態であるかを確認するためにも、支払い残高を把握して利用することが重要です。

リボ払いを利用している方は、複数枚同時に利用しているケースが多いため、管理をしっかりしないと行き詰ってしまうこともあります。

Aさんの質問に戻ると「カード会社は当然赤字になるようなことはしません」と伊藤さん。

一般的に、もらえるポイントよりも支払う利息や手数料の方が多くなります。これは十分に理解しておく必要があるということでした。
(minto)
 
北野誠のズバリ
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2023年03月20日14時12分~抜粋

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