北野誠のズバリ

地域によって違う?「おしるこ」と「ぜんざい」の違い

寒い時期に食べたくなる昔からのスイーツの1つと言えば「ぜんざい」ですが、似たようなものに「おしるこ」もあります。
「ぜんざい」と「おしるこ」の違いは何でしょうか?

1月31日放送『北野誠のズバリ』では、先日、ぜんざいゆかりのお寺に参ったという松原タニシが、改めて「ぜんざい」について調査しました。

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一休さんとぜんざいの関係

京都府京田辺市にある酬恩庵一休寺では、毎年1月の最終日曜を「一休善哉(ぜんざい)の日」として、参拝者の方にぜんざいをふるまうという行事が開かれています。

そこで1月29日の日曜日、一休寺に参拝してきた松原。

一休さん(一休宗純)は皇族につながる方ということで、お墓は宮内庁の管轄になっていて中には入れませんが、一休宗純の石像などを見ることができます。

実は「ぜんざい」の名付け親は、一休宗純ではないかといわれているためです。

京都の大徳寺というお寺で住職からお餅の入った小豆汁をごちそうになった一休さん、「善き哉、この汁」と感想を述べ、そこから「善哉」という名前になったとされています。

また、もともと古代インドで会議に賛成することを漢字に当てはめると、「善哉」というそうです。

なお、ぜんざいという言葉の由来は別にもあり、出雲地方で神様が集まるとされる神在月、つまり10月にお祭りでふるまわれるのが神在餅(じんざいもち)というお餅。

この「じんざい」が島根の方言で「ずんざい」となまり、そして「ぜんざい」になったといわれています。

ちなみに島根ではお正月のお雑煮にぜんざいが出されることがあり、ぜんざいに馴染み深い地方といえます。

「おしるこ」の語源は?

それでは「ぜんざい」と「おしるこ」の違いは何でしょうか?
松原が「おしるこ」の語源を調べてみると、江戸時代にあった「餡汁子餅」が発祥とされる説が有力だそうです。

この「あんしるこもち」が略して「しるこ」となり、「汁子」が「汁粉」となって「お汁粉」になったと考えられています。

ちなみに愛知県では「しるこサンド」というお菓子が有名ですが、愛知出身の佐藤実絵子は、「おしるこ」と「ぜんざい」の違いをどう捉えているのでしょうか?

佐藤「違いを考えたことがなくて、同じようなものだと思っちゃってました。『おしるこ』の方が(言葉として)使う。あまり『ぜんざい』って言わないかな」

一方で大阪出身の北野は、逆に「ぜんざい」になじみがあるようです。

北野「しるこっていうのは豆がまったく入ってなくて、大阪人は豆が入ってる方が好きやから、だいたいぜんざい。しるこ自体は食べへんなあ」

私も小豆の粒が入っていたらぜんざい、汁しかなかったらおしることぼんやり思っていましたが、地域によって考え方は異なるようです。

また関東では汁が多いものを「おしるこ」、汁が少なくてお餅の上に小豆が乗っているものを「ぜんざい」と呼ぶそうです。

関東で「ぜんざい」と呼ばれているものは、関西では「金時」や「亀山」という別名があるそうです。

黒い豆の正体は?

さて、一休寺で一休善哉をいただいた松原ですが、ぜんざいのお椀の横にある小皿に黒い豆が2粒ほどあるのを発見。

これは寺納豆と呼ばれるもので、納豆といっても粘り気はなく、食べるとしょっぱくて「豆のチーズ」といわれているものです。

応仁の乱からあるもので、保存食として伝わっていたのだそう。

これを広めたのも一休さんといわれていて、北野は「ドラゴンボールの仙豆みたいや」と評しました。

今回かなりの人が参拝されていたそうで、拝観料と絵馬、祈祷料と善哉を含めて奉納料は1,000円だったそうです。
今年行きそびれた方は、来年お参りしてみてはいかがでしょうか?
(岡本)
 
北野誠のズバリ
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2023年01月31日15時22分~抜粋

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