北野誠のズバリ

脳の活性化に「ドリブル」が有効?80歳でも脳が老化しない方法とは

『北野誠のズバリサタデー』(CBCラジオ)、話題の本の著者にインタビューする「ズバリこの人に聞きたい」のコーナー。

1月28日の放送では、『80歳でも脳が老化しない人がやっていること』(アスコム)の著者で脳科学者の西剛志(にしたけゆき)さんが、高齢になっても超人的な認知身体能力を持つ「スーパーエイジャー」たちの健康の秘訣について解説してもらいました。

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増え続ける「スーパーエイジャー」

やる気がなくなってきた、食べたいものがない、もの忘れが多い、すぐキレる、人からどうみられるかどうでもよくなってきたなど、こういった症状を「老人脳」といいます。

しかし中には、80歳を超えても認知機能が20~30歳くらい若い方もいます。

人類史上最も長生きしたといわれているのは、122歳で亡くなったフランスのジャンヌ・カルマンさん。この方は85歳からフェンシングを、100歳で自転車を始めたそうです。

日本でも「スーパーエイジャー」は増え続けています。1950年の時点で100歳を超える方は97人しかいませんでしたが、2021年は8万6,500人を超えています。

ストレスをかけない生活

西さんによると「スーパーエイジャー」たちの特徴は58個。
共通していることのひとつは「好きなことをしている」ということです。

例えば、お酒を我慢する方は意外と寿命が縮まることがわかっています。元々お酒を飲んでいない人は認知症になりにくいこともありますが、元々飲んでいる人が我慢した場合は認知症のリスクが高まる傾向にあるのです。

つまり大切なのは「ストレスをかけない生活をする」ということ。この本を読んで「楽しいっていうのは大事なんだなと思った」と北野誠。

好きなことをすると「ドーパミン」というやる気ホルモンが出るので、それによって脳が若返っていく可能性があるということです。

キダ・タローの健康の秘訣

北野はここで、自身の結婚式で仲人を務めてもらった作曲家のキダ・タローさんについて語ります。

北野「御年92歳で、肉をバンバン食べるんですよ(笑)やっぱり肉を食べるのは大事なんですか?」

西さん「そうなんですよ!65歳を超えてコレステロールを摂ると認知機能が高まることがわかっています。認知症になりにくくなるんですね」

コレステロールは細胞膜を作る材料になります。65歳以上になるとそれを自分で生み出すことができなくなるため、外から摂取しないとだんだん細胞が弱ってきてしまうのです。

北野「筋肉も同時に補っていかなあかんから、タンパク質は摂らなあかんのでしょうね」

西さん「日本で最も長生きした方はヨーグルトを毎朝食べていたり。スーパーエイジャーの方は卵を食べる方も多いですね」

いつもと違うことをする

西さんはこの本の中で、脳の認知機能を高めるための運動として「ドリブル」を勧めています。

これは「コーディネーション運動」と呼ばれるもの。ボールの方向を計算し、バランス感覚を養うことで脳の機能を使う運動です。

ウォーキングも脳にいいことは確かですが、このドリブルはウォーキングの2倍の効果があるんだとか。ドリブル、ダンス、お手玉などのボールを使う運動が認知機能を非常に高めてくれるそうです。

北野「利き手じゃない方の左手でドリブルをする。歳をとっても新しいことをやっていくことが大事なんですよ、脳にとって」

西さん「同じ情報ばかりだと刺激がなくなってしまいますので」

実際、スーパーエイジャーの方は「同じ食事を摂らない」「違う道を歩く」「いつもは観ない番組を観る」などで、脳に刺激を与えているのです。

ご褒美のアイスクリーム

最新の研究では、脳の記憶をつかさどる「海馬(かいば)」という部分は、80~90歳まで増え続けることがわかっています。

スーパーエイジャーの方は特に活性化していて、若い方と変わらない記憶力や集中力を持っているそうです。

脳の活性化のため、新しいことに挑戦することも必要ですが、大事なのは「無理をしない」ということ。

「ご褒美にアイスクリームを食べる」などの小さなことでも、脳の前頭前野の先端が活性化することがわかっています。

「大きな変化は怖い」と思う方でも、このように小さな変化を取り入れることが大切だというお話でした。
(minto)
 
北野誠のズバリ
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2023年01月28日10時29分~抜粋

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