北野誠のズバリ

全国で増える大雨被害。「まだ大丈夫」は危険!

9月は防災月間。
CBCラジオでは災害への認識を深め、防災・減災につながる情報をお届けする「防災キャンペーン」を展開しています。

9月1日(防災の日)放送の『北野誠のズバリ』(CBCラジオ)では、「雨被害対策にズバリ」と題して、「NPO法人 レスキューストックヤード」代表理事の栗田暢之さんに、豪雨被害の現地の様子や突然の豪雨災害で人的被災が出る時の話から、雨被害から自らを守る方法について伺いました。

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レスキューストックヤードの活動

近年の気象変動で、土砂災害や河川の氾濫など大雨による被害は増えています。

今年の8月だけでも青森・岩手・秋田・山形・新潟・石川・福井・静岡の8県ですでに被害が出ています。昨年は熱海市の土砂災害や、佐賀県の大雨で約1万1000棟に被害が出ました。

レスキューストックヤードは、豪雨で被災した人たちを支援するボランティア活動を中心に行っています。

昨年は佐賀県武雄市、静岡県富士市と沼津市へ。今年は青森県の外ヶ浜町や中泊町、石川県小松市、福井県南越前町への物資提供、災害ボランティアが使う資機材の貸し出し、炊き出し、地域のサロン活動などの支援を継続的に行ってきました。

被災者の疲労はピークに

被災地域の現場の状況について尋ねる北野に、「最初の段階はどこから手をつけてもいいのかわからないぐらい土砂が広がった状態」と栗田さん。

ボランティアの支援もあって、災害から1か月でようやく泥や土砂の撤去、散乱した家の中の片づけは進んできたものの、被災者の疲労はピークに達しています。

今後は仮設住宅への転居が進むと考えられますが、現段階でも2階で不自由な暮らしを強いられている「在宅被災者」も少なくありません。

「物資や多めの支援はまだまだ必要な状況」だといいます。

全国に広がる水害の危険

栗田さんによると、何十年もその地域に住んできた被災者の方から「こんな豪雨は初めてだ」という声をよく聞くといいます。

つまり、日本全国どこに住んでいても、地球温暖化の影響による水害の危険はあるということです。

そしてもうひとつ、「一気に水が上がってきた」という言葉もよく聞かれる言葉です。「避難をする時の判断(トリガー)をためらわないことが、生死を分ける」ということが被災者の言葉からわかります。

しかし、逃げ遅れた場合は避難途上での犠牲もあるため、できるだけ早い避難判断が必要だということです。

ハザードマップを家族全員で確認

それでは、日頃の対策として必要なこと、心がけておくべきことはどんなことなのでしょうか。

まずは自治体が配布しているハザードマップを見て、自宅がある地域の状況を確認しておくことです。

過去のアンケートでは、「ハザードマップの存在を知らなかった」という20代以下の割合が高いことがわかっています。大人だけではなく、こどもや孫を含む家族全員でしっかり確認をしておくことが大切です。

避難とは「難」を「避ける」という意味。コロナ禍の今は、分散避難を加味した“自分の避難計画”をイメージして備えておくことが肝心です。

とにかく「早めの避難」

災害の際はとにかく「早めの避難」。「本当に人が死んでるんですから」と栗田さんは語気を強めます。自分や家族、そしてご近所同士で声を掛け合って避難をすることが非常に重要です。

北野「『まだ大丈夫だと思った』という被災者の方がいるじゃないですか。『これぐらい大丈夫だろう』と思ってしまうんだけど、本当は危ないんですよね。やっぱり」

栗田さん「状況を自分で早く確認して、避難するということがなかなか難しいんですが。そうした災害が広がってますのでね、ぜひ心がけたいと思います」

もはや全国どこでも起こりうる雨災害。「自分は大丈夫だろう」と思わずに、早めに避難をすることがもっとも大切です。
(minto)
 
北野誠のズバリ
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2022年09月01日15時41分~抜粋

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