北野誠のズバリ

その歩道橋、名前があるんです…増えるネーミングライツ

ドラゴンズのホームといえばナゴヤドームですが、2022年7月現在の名称は「バンテリンドームナゴヤ」。

その他にも、大相撲名古屋場所が開かれる愛知県体育館は「ドルフィンズアリーナ」、名古屋のランドマークタワーのテレビ塔は「中部電力 MIRAI TOWER」と、新しい名前がついています。

これらは企業が施設に名前をつけることができる権利、いわゆる「ネーミングライツ」を購入してついた名前です。

『北野誠のズバリ』(CBCラジオ)の「松岡亜矢子の地元に聞いちゃうぞ」では、東海地方に関する話題を紹介。

8月29日の放送では、名古屋でも増えてきているネーミングライツを取り上げました。

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10年以上前から実施

先程ご紹介したものはどれもスポーツなどの施設ですが、実はここ10年、市町村が管理する歩道橋にもネーミングライツを適用。

その中でも、名古屋市は全国で最も歩道橋のネーミングライツが多く、その数はなんと100を超えています。

なぜ名古屋が多いのか、また、どうやったらネーミングライツ取得に申し込めるのかについて、名古屋市緑政土木局道路利活用課主査の丹羽さんに電話でお話を伺いました。

名古屋市が「ネーミングライツパートナー事業」という名前でネーミングライツに取り組んだのが2010年(平成22年)。

道路の資産を活用することで財源を確保することを目的として、この事業が始まりました。

名古屋市が日本一多い理由

第1期募集時は、十数件ほどしか応募が集まりませんでしたが、そのうちの1つがバンテリンドームナゴヤに向かう道路に架かった歩道橋で、名前が「ごまたまご歩道橋」。

東京のお菓子として知られる「ごまたまご」ではなく、中部飼料(本社:名古屋市中区)が生産しているブランド卵のことで、地元企業が購入しています。

名古屋市で管理している歩道橋は全部で220ありますが、そのうちネーミングライツの対象となっているのが半数近い108。

政令指定都市の中で2位の大阪市は50か所、3位の仙台市は30か所なので、名古屋市が圧倒的に多いことがわかります。
なぜここまで名古屋が突出して多いのでしょうか?

丹羽さん「自動車の保有台数が全国1位のクルマ社会で、名古屋は広い道路が多いということも有名ですが、車内から目につきやすい歩道橋の広告効果が高い、と評価されているのではないかと考えております」

費用はどれぐらい?

では、実際に広告主にはどれぐらいの費用がかかり、市側にはどれぐらいの収入があるのでしょうか?

丹羽さん「応募にあたっては税抜で月額2万5千円以上、なおかつ3年以上の期間でご提案をお願いしております。

年ごとに変動はあるんですけど、毎年およそ3千万円強の収入が名古屋市に入っております。

市としては財源確保につながっておりまして、パートナーの方としては知名度アップや地域とのつながりを持てているということを聞いておりますので、win-winの関係が築けていると考えております」

ただ、金額以外にもさまざまな条件があるそうです。

丹羽さん「地域貢献活動もお願いしていて、例えば歩道橋の清掃活動をお願いしたり、小学校の通学路として使われることも多いので、通学路の安全確認で立っておられる方もいらっしゃいます。

一般的にNGなものとしては、道路上にあるものですから、交通標識と間違える恐れのあるものは表示することができないです。

あと、メッセージ性のあるもの、例えば『"北野誠のズバリ"をぜひ聞いてね』といった表現はお控えいただいております」

企業は単にPRをするだけではなく、社会的貢献という役割を担っているんですね。

なお、募集はいつでも行っていて、名古屋市の企業でなくても良いそうです。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
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2022年08月29日14時44分~抜粋

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