北野誠のズバリ

お手伝いしながら旅をしよう!人と地域をマッチングする「おてつたび」

短期的・季節的な人手不足に困っている事業者と、その地域に興味がある旅行者をつなぐマッチングプラットフォーム「おてつたび」が話題になっています。

7月23日放送の『北野誠のズバリサタデー』、気になるニュースを掘り下げる「今週のココ掘れニュース」のコーナーでは、株式会社おてつたびの代表取締役CEO 永岡里菜さんにお話を伺いました。

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「お手伝い」と「旅」

コロナ禍においても「おてつたび」の登録ユーザー数は増え続け、現在は2万人超。「あまり宣伝されていない土地を訪れ、その地の人々と触れ合いたい」と考える人が増えているといいます。

おてつたびは「お手伝い」と「旅」を掛け合わせた造語。

お手伝い内容は、観光業や一次産業が全体の7~8割で、酒造での仕事や、村の宿での薪割りなどさまざまです。最近では豊橋の小学校でのアイスホッケー大会の受付の仕事もあったんだとか。

現在、登録業者は47都道府県に700か所。その地域に行きたい人と、お手伝いを探している業者を結びつけるのが、この「おてつたび」です。

地方に人が訪れる仕組み

永岡さんはもともと、三重県尾鷲市の出身。魅力的で大好きな場所だったものの、大学進学と同時に関東に来ると「尾鷲ってどこ?」といわれることが多くありました。

社会人になって全国を飛び回る仕事をしていた時に、「尾鷲のような地域は、もしかしたら全国に8割はあるのでは」と感じたという永岡さん。このことが「おてつたび」を立ち上げるきっかけとなったのです。

観光客が多くない地域では交通の価格競争が起きにくく、交通費が高騰しがちという側面があります。

こういった「金銭的ハードル」や、何があるかわからないという「心理的ハードル」が、ますます人を遠ざけていると感じた永岡さんは、「お手伝いという新しい目的」を作ることで著名な観光名所がない地域にも人が訪れる仕組みを作りました。

アルバイト代は最低賃金以上!

リゾートバイトは3か月~半年など長期がほとんどですが、おてつたびは、地域の方が自由に期間を設定できるため、3日~10日など短期的なものも多くあります。

おてつたびでは、最低賃金以上のアルバイト代を得ることができるのも魅力です。

ここで北野誠が「最低賃金以上もらえるってうれしいんですけど、役に立ってるんですかね?」とズバリ切り込みます。例えば雪かきなどの重労働は、経験がない人が行っても難しいのではないかというのです。

永岡さんによると「お手伝いの内容によっては、プロフェッショナルなものもたくさんあるので、それはなかなか難しい」ものの、「1度教えてもらえばできるような収穫や、裏方の作業など、一緒にできる仕事も多い」そうです。

「今年はどんな人が来るのかな」

実際、おてつたびは地域の方からの満足度がかなり高く、広告宣伝費を一切かけていないにもかかわらず、紹介で広がりを見せています。

毎年夏にお手伝いを受け入れている事業者さんは、従業員の方たちが『今年はどんな人が来るのかな』と楽しみにしているといいます。

利用者からも「日本にはこんな素敵な地域がたくさんあったんだ」と喜びの声が聞こえています。利用者の半分は大学生。将来の進路について悩んでいた中で、農業に興味を持つようになり農業関係の仕事に就いた人、おてつたび後に移住した方や、そのまま就職した方もいます。

「旅行に行く?おてつたびに行く?」

「著名な観光名所に行くのも絶対楽しいけれど、『どこそこ?と言われちゃう地域に行くのもおもしろいよね』という世界を作りたい」と永岡さん。

参加者は友人同士、夫婦、親子など多岐にわたっていることもあり、「今週末は旅行に行く?おてつたびに行く?」など、おてつたびが日常の選択肢のひとつになること。そして、日本各地に人が訪れるこの仕組みで、お手伝いをした場所に今度はお客さんとして訪れるなど、ひとりが何役にもなれる世界を作ることが目標だそうです。

「60代でもできるんですか?」と尋ねる北野に、「大丈夫です!最近増えてます」と即答する永岡さん。

来週も、70代の方が北海道のブロッコリー農家に行かれる予定なんだそう。

「やりたい!俺ブルーベリー摘むのができるんですよ!」と、大川豊総裁はやる気満々!「こういう旅のあり方もおもしろいと思いましたね」と、感心した様子の北野でした。
(minto)
 
北野誠のズバリ
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2022年07月23日09時43分~抜粋

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