北野誠のズバリ

女性が残したツケで裁判沙汰に!元ホストに聞く「ホストクラブの闇」

イケメン男性が女性を盛り上げ接客する「ホストクラブ」。ホストにどっぷりはまってしまった女性は、そこからなかなか抜け出すことができないといいます。ホストクラブはそんな危険な香りのする魅惑的な場所です。

6月18日放送の『北野誠のズバリサタデー』、東海地方を中心に活動するお笑い芸人・太廊が気になる場所や人をレポートする「工作員潜入レポート」では、太廊が友人の元ホストから「ホストクラブの闇」について聞きました。

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羽生善治からISSAに!

10年ぶりに会った友人は、見た目がすっかり変わっていたという太廊。

以前は将棋棋士の羽生善治さんに似たまじめな青年だったのに、DA PUMPのISSAさんのような刈り込みが入った金髪に変貌を遂げていたのです。

聞けば、最近までホストをやっていたという彼。体調を崩してやめたという彼から、太廊は闇深い話を聞くことができました。

7年前の入店後からすぐに人気ホストになり、お店のNo.1にも何度も上り詰めたこともあったそうです。

しかし彼は、女性が残したツケが原因で裁判沙汰になってしまったというのです。

4千万円のツケを残して飛んだ

支払いの時にお金が足りない場合、ホストクラブでは「ツケ払い」をすることができますが、これを返さないまま女性が飛ぶ(消息不明になってしまう)ことはよくある話。

そして女性が飛んだ場合のツケは、ホストの借金にさせられてしまうのです。

彼のために4年もお店に通っていた太客の女性が、なんと4千万円のツケを残したまま飛んでしまいました。

彼が飛んだ女性を訴えたのかと思いきや、実は逆。彼は訴えられてしまった側でした。

女性は結婚後、お店に「私に4千万円返す義務はありません」という訴状を送りました。
あろうことか「お店にツケはない」と言い出したのです。

ツケがホストに回るのはNG

お店の伝票をかき集め提出をすると、「無理やり払わされたんです」と女性の話は二転三転。

これまで何通ももらっていた「私があなたを絶対No.1にさせてあげるからね」と書かれた手紙も証拠として提出することで、女性側に明確な意思があったと証明することができました。

結果としてはお店側が弁護士費用を負担する程度ですみ、4千万円は女性が支払うべきという判決が下ったといいます。

「そもそも、これがおかしな話」と太廊。
お店のツケがホストに回るのは、風営法上はNG。しかし、ほとんどのホストがこのような状況です。

夜の街に詳しい北野誠によると、ホストだけでなくクラブホステスさんも同じなんだとか。

彼の場合はたまたま裁判があったため、自分に支払いの義務がないとわかったといいますが、知らないホストがほとんどです。

上位ホストが陥る地獄

彼の店舗には、借金が1千万円を超えるホストが4人も在籍していました。

そのホストたちの給料は毎月自動的に返済に宛てられるため、給料日の封筒の中身は明細が1枚だけ。これが何か月も続くというのです。

「これは太客を持つ上位ホストだから陥る地獄なのかな」と太廊。

借金以外の大変なことについて尋ねる太廊に、「ご飯がきつかった」と彼。

お客さんからの連絡には24時間対応していたため、たとえ寝ていたとしても、LINEでメッセージが来たらどこへでも行ったというのです。

一晩で3人のお客さんと別々にご飯を食べたことも。「お腹がすいてない」と言うと、「どこの女と食べてきたの?」ともめるため、満腹でもすずしい顔でパクパク食べる必要があるのです。

できるホストのやり方

「ホストあるある」は他にもあります。

同じ映画を何度も観て毎回新鮮な反応をする。
同じグッズを毎回買って帰るために、家の中は転売ヤーのように在庫が並びます。

「もうこの映画を見ることはないな」と思った時点でSNSに感想を書くと、女性たちはみな「自分のことだ」と思って喜ぶ。これができるホストのやり方だといいます。

「人の心を惑わす仕事なだけあって、かなり努力が必要」と太廊。

女性を夜のお店で働かせる

「どうやったら売れるホストになれる?」という質問の答えに、ホストクラブの大きな闇が見えました。

上位ホストになるためには、当然大きな売り上げが必要です。ホストはたくさんのお金を貢がせるために、女性に夜のお店を紹介するというのです。

女性を夜のお店にいざない、そこで泥沼のように働かせる。これをしないと、そもそもNo.1にはなれないといいます。

夜の仕事についた女性は、「あの人のために人生を捧げている」という使命感で依存し、それが生きがいになってしまうのです。

「すごい怖いでしょ。『闇金ウシジマくん』の世界そのまんまなんだな」と震える太廊。

夜のお店を紹介する際に、ホストが自分からお店に電話をしたり、面接に同行したりすると「斡旋」となりNG。しかし「紹介」という形で、女性が自分で行くように仕向ければ問題はありません。

店を紹介することで女性の職場や自宅もわかり、消息をたった後のツケの回収にも役立つという側面もあるんだそう。

「犬って嘘つかないでしょ」

「ホストって世の中に必要だと思う?」と尋ねる太廊に、彼は「必要だと思う」と断言。

「いま話したことは闇の部分」としつつ、「基本的にはパーっと飲んで日頃のストレスを発散できる楽しい場で、これは好きだ」と彼。

「でも、あのドロドロの世界に戻ろうとは思わない」ということで、体調が回復した現在はペットショップで平和に働いているそうです。

「全然違うところで働いてるね!」と驚く太廊に、彼は「だってさ、犬って嘘つかないでしょ」とポツリ。
ホストの世界にかなり疲れたようです。

彼に聞いた「ホストの負のループにはまる職業」はこの4つ。看護師、介護士、美容師、保育士。
このように、人の肌に触れる職業の方がダントツで多いと言います。

中でもチャラチャラした場に慣れていない人がいったんはまると、「あの人のために一大決心をした。人生を捧げた」と何年も貢いでくれる可能性が高いんだとか。

「該当する方はお気を付けください」と、注意を促した太廊でした。
(minto)
北野誠のズバリ
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2022年06月18日11時08分~抜粋

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