北野誠のズバリ

役員決めをめぐって毎年バトル!PTAは加入しなければならないもの?

小学生や中学生のお子さまを持つ親御さんにとって、新学期を迎えるこの時期で気になることのひとつが、PTAの役員になるのかどうかということ。

役員決めの時、「自分は忙しいからできない」という主張がぶつかりあって、なかなか決まらずヘトヘトになったという経験はないでしょうか。

4月6日放送『北野誠のズバリ』の「ズバリ法律相談室」では、そもそもPTAに加入するのは義務なのかどうかについて、オリンピア法律事務所の原武之弁護士が解説しました。

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PTAに参加するのは義務?

PTAに参加するのは絶対と思っていた方も多いと思いますが、実際のところはどうなのでしょうか?

原先生「そもそもPTAというのは保護者と教職員による任意団体なので、いわゆるボランティアということで、義務付けるものは何もないということになりますね。

半ば強制みたいな雰囲気を出すから、強制になっているだけであって」

ただ、実態はほぼ強制参加のような形になっていますが、これは法律的に問題はないのでしょうか。

原先生「もし強制的にしたら、義務でないことを履行させることになるので、強要罪ということになってしまいますね。

そこまではないと思いますけど、強引にというわけにはいかなくて、最近の流行りはPTA全部の活動は無理だけど、例えば広報だけやりますとか、運動会の手伝いだけしますとか、部分的ボランティアっていうのはあってもいいんじゃないかと思うんですね。

Webとかが好きだから、それなら手伝いますとか」
 

PTAに加入しない場合の不利益は?

では、PTAに入らない親のこどもが、例えば卒業などでPTAから贈られる記念品などを受け取れないといった不利益が生じた場合、問題にはなるのでしょうか。

原先生「これが難しくて、PTAがあげてる記念品に関してはPTAに入ってる人しかあげない、というのは当然といえば当然なので、1人だけ入ってないとこどもが1人だけもらえないとか、そういうことになってしまうんですよね。

これは加入している人、していない人がいる以上しようがないんですが、ここも問題で、こども会もそうですけど、入らないともらえないとか。

親だったら『そういうもんだ』と思えばいいんですけど、こどもはわからないので」

理由を知らないこどもにとっては、仲間外れにされたと思う可能性があるため、ここは説明しておかなければなりません。
さらに記念品以外にも、学校に関するさまざまな情報が入手できないなどの不都合が生じる可能性があるため、「とりあえず加入しておこう」と思う方が多いのではないでしょうか。

この点で北野は「自治会と似ている」とコメント。

とはいえ、PTAはあくまでも任意団体なので、強制加入ではありません。
 

PTA廃止の動きも

PTAはどこの学校にもあるように見えますが、最近は流れが変わってきているそうです。

原先生「一応あるんですけど、廃止する方向にある学校もあって、例えばPTAっていう名前を止めようとか、あと『母代』というのは女性差別ではないかという議論もあって、いろいろPTAを組織し直して、部分的な協力を仰ぐとか。

あと、バレーボールとか親睦はいらないんじゃないかという。
簡素化しようとか、いろんな動きがあるんですけど、今は半ば強制みたいになっちゃってるというのが問題ですね」

PTAは強制ではないとはいえ、誰も参加しないとなると学校運営が立ち行かないのも事実ですので、保護者の参加の仕方を考え直す時期に来ているようです。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
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2022年04月06日14時12分~抜粋

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