今や面と向かってだけではなく、SNSなどネットを通じて嫌なことが言われてしまう時代。
日常生活で心ない言葉をぶつけられ、嫌な気持ちにさせられた場合、何とかしてそのつらさを跳ね返したいところですが、それを法律で解決することはできるのでしょうか。
『北野誠のズバリ』の「ズバリ法律相談室」コーナーでは、リスナーから届いた法律に関する疑問や相談のおたよりに対し、オリンピア法律事務所の弁護士がズバリ回答。
3月30日の放送では、イヤミを言われたら訴えることができるのかどうかについて、原武之弁護士が回答しました。
ママ友グループからイヤミを言われてつらい思いに…法律で解決できる?
嫌なことを言われたら名誉毀損?
今回、番組で取り上げた相談の内容は、次のとおりです。
「少し前まで楽しくやっていたママ友グループがあるのですが、最近急に自分のこどもの育て方などにイヤミを言ってくるようになりました。
はじめは冗談だと思っていたのですが、明らかに悪質でもう耐えられません。
訴えるということは可能なのでしょうか?」(Aさん)
集団でのイジメともとらえられる内容ですが、訴えを起こすことはできるのでしょうか。
原先生「イヤミだけだとちょっとわからないですけど、社会的な評価を下げたり、不利益なこと、例えば浮気をしているとか、事実無根なこととかを公衆の面前で言えば名誉毀損になると。
前もお話ししましたけど、名誉毀損は事実に反しているか反していないかは関係ないので、社会的評価を下げるような情報を流せば、名誉毀損罪ということになりますね」
「少し前まで楽しくやっていたママ友グループがあるのですが、最近急に自分のこどもの育て方などにイヤミを言ってくるようになりました。
はじめは冗談だと思っていたのですが、明らかに悪質でもう耐えられません。
訴えるということは可能なのでしょうか?」(Aさん)
集団でのイジメともとらえられる内容ですが、訴えを起こすことはできるのでしょうか。
原先生「イヤミだけだとちょっとわからないですけど、社会的な評価を下げたり、不利益なこと、例えば浮気をしているとか、事実無根なこととかを公衆の面前で言えば名誉毀損になると。
前もお話ししましたけど、名誉毀損は事実に反しているか反していないかは関係ないので、社会的評価を下げるような情報を流せば、名誉毀損罪ということになりますね」
こどもの犯罪、親の責任は?
「公衆の面前」で言えば名誉毀損となるのは、不特定多数が知り得る中で伝えることが良くないということになりますが、もし1対1の場合でも名誉毀損に当たるのでしょうか。
原先生「1対1の時に悪口を言われても、それは悪口であって名誉毀損には当たらないです。
やっぱり名誉毀損(に対する訴え)というのは社会的評価を守るので、1対1だと社会的評価は関係ないですから。
ただ、Webサイトとかになれば当然不特定ですし、ママ友の集団で話せば不特定多数と」
SNSやグループLINEなども当然、不特定という扱いになります。
では、このいざこざから派生して、ママ友のグループのこどもが自分のこどもをいじめた場合は、親の責任が問われるのでしょうか。
原先生「こどものやったことが不法行為であれば、12歳ぐらいまでは親が監督責任を問われます。
だいたい13、14歳になると、個別の親がどこまで監督していたのか細かく(チェックして、親が責任を)負う場合も結構あります。
15歳以上になると、こどもの責任はあくまでもこどものことなので、親が負う義務はない」
大まかに言いますと、こどもの犯罪は小学生以下だと親の責任、中学生は個別の事情による、高校生以上は自己責任ということになります。
原先生「1対1の時に悪口を言われても、それは悪口であって名誉毀損には当たらないです。
やっぱり名誉毀損(に対する訴え)というのは社会的評価を守るので、1対1だと社会的評価は関係ないですから。
ただ、Webサイトとかになれば当然不特定ですし、ママ友の集団で話せば不特定多数と」
SNSやグループLINEなども当然、不特定という扱いになります。
では、このいざこざから派生して、ママ友のグループのこどもが自分のこどもをいじめた場合は、親の責任が問われるのでしょうか。
原先生「こどものやったことが不法行為であれば、12歳ぐらいまでは親が監督責任を問われます。
だいたい13、14歳になると、個別の親がどこまで監督していたのか細かく(チェックして、親が責任を)負う場合も結構あります。
15歳以上になると、こどもの責任はあくまでもこどものことなので、親が負う義務はない」
大まかに言いますと、こどもの犯罪は小学生以下だと親の責任、中学生は個別の事情による、高校生以上は自己責任ということになります。
引越費用を負担させたい
ママ友グループの話に戻りますと、こんな環境に住むのは嫌で引越ししたいとなった場合、引越代を請求することはできるのでしょうか。
原先生「引越しするかどうかは人によるでしょうし、慰謝料が認められるにしても引越し代はなかなか認めにくいというところですけど」
やはり難しいのでしょうか……。
原先生「ただ、最近結構増えているのは、ここまでこんがらがって裁判になると、和解金を結構多めに払わせようという傾向はありますね。
特に匿名でネット上で誹謗中傷をしている案件の賠償金が上がってる。
やっぱり裁判所もやりすぎだろうと(判断している)ところがあるので。
昔は数十万(円)が多かったですけど、100万を超えて200万、300万という事例がありますから。
情報が回収できないというのが重く見られていて、ネットはとにかく危ない、消すって言われてもどうしようもないですよね。
(直接話をする)噂話ぐらいなら(高額の慰謝料は)ちょっと難しいでしょうけど、ネットに書くというのは止めた方がいいですね」
誰がネットに書いたのか明らかにさせる開示請求は、今後ハードルが低くなるということですので、ネットに誹謗中傷の書き込みをしても匿名ならバレないというのは、もう通用しません。
そもそも、ネットに誹謗中傷の書き込みをしないようにしなければなりませんね。
(岡本)
原先生「引越しするかどうかは人によるでしょうし、慰謝料が認められるにしても引越し代はなかなか認めにくいというところですけど」
やはり難しいのでしょうか……。
原先生「ただ、最近結構増えているのは、ここまでこんがらがって裁判になると、和解金を結構多めに払わせようという傾向はありますね。
特に匿名でネット上で誹謗中傷をしている案件の賠償金が上がってる。
やっぱり裁判所もやりすぎだろうと(判断している)ところがあるので。
昔は数十万(円)が多かったですけど、100万を超えて200万、300万という事例がありますから。
情報が回収できないというのが重く見られていて、ネットはとにかく危ない、消すって言われてもどうしようもないですよね。
(直接話をする)噂話ぐらいなら(高額の慰謝料は)ちょっと難しいでしょうけど、ネットに書くというのは止めた方がいいですね」
誰がネットに書いたのか明らかにさせる開示請求は、今後ハードルが低くなるということですので、ネットに誹謗中傷の書き込みをしても匿名ならバレないというのは、もう通用しません。
そもそも、ネットに誹謗中傷の書き込みをしないようにしなければなりませんね。
(岡本)
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