北野誠のズバリ

東大生の頭脳でも説明がつかない怪奇現象とは?『東大怪談』を読み解く

3月29日放送の『北野誠のズバリ』では、事故物件住みます芸人の松原タニシが『「東大怪談」 東大生が体験した本当に怖い話』について語りました。

これは東大出身者11人が体験した怖い話を、同じく東大出身の映画監督・豊島圭介さんがまとめた本。
松原は、東大生が「オカルト現象を論理的に解明しようとする」ことに他の怪談本との違いを感じたようです。

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東大生の怪談を集めた理由

3月14日、サイゾーから『「東大怪談」 東大生が体験した本当に怖い話』が発売されました。

編集を担当したのは、オカルト系Webサイト「TOCANA」の元編集長・角由紀子さん。
角さんはインタビュー記事で「オカルトはリテラシーが低い人が信じるもの、というイメージを覆したかった」と語っています。

テレビ番組で行われる「オカルト肯定派」VS「オカルト否定派」の対決では、肯定派が否定派に論破される風潮がありました。しかし取材を通して、政治家や科学者の中にもオカルト現象を信じる人が多いことが判明したというのです。

角さんは「日本で最も偏差値が高い東大生の怪談話を集めたらおもしろいのでは」と思いつき、東大出身の豊島監督に依頼をしたそうです。
 

自ら検証を行う東大生

松原によるとこの本で最も注目のポイントは「論理的で、怖さの根拠がしっかりしている」ということ。

「ラップ音だと思ったものは家鳴現象ではないか、湿度の関係ではないか」など、東大生は自ら検証を行います。しかしその結果「やっぱりわからない」という話だけが残っているんだそう。

松原が意外だなと思ったことは「東大生が体験した怪奇現象が、意外とよく聞く話が多かった」ということ。

「山で髪の長い女に出会った」「病院で亡くなったはずなのに心電図が勝手に鳴っている」などのポピュラーな怪談が多かったことに驚いたそうです。
 

自分の怪奇体験を客観的に見る

著者の豊島さんは、それぞれの東大生の「東大合格までの経緯」と「その後の人生」についても追記しています。

人物像がわかることで「こういうしっかりとした東大生がこういう体験をしたんだな」とイメージが膨らみやすくなるため、「信頼度が半端ない」と松原。

さらに松原が気づいたのは「東大生の客観性がすごい」ということでした。

「自分が夜中に金縛りにあったり、幻を見たり、UFOに連れ去られたりしても、その体験をしている自分を客観的に見て解説している」というのです。

「変な現象が起きているのにすごく冷静」という、今までの怪談話にない雰囲気だといいます。

興味深い「東大アンケート」

『東大怪談』には、「この心霊体験が偏差値にどれくらい影響しましたか?」「幽霊をどらくらい信じていますか?」などをパーセンテージで答えるユニークな「東大アンケート」も収録されています。

「心霊現象と大学に落ちること、どちらの方が怖いですか?」という質問では、かなり東大生が「受験に落ちるより心霊現象の方が怖い」と答えています。「解明できないものは怖い」という思いが伝わってくるそうです。

「心霊現象とは何だと思いますか?」という質問には、「幽霊は信じないが、心霊現象を語ることは人間を理解するひとつの糸口になるのではないか」「心霊現象そのものが物語として成立することに興味がある」という回答もあり、「冷静に論理的に見てるんですよね」と感心する松原。

東大生の意見を目にして、「もしかしてオカルトって解明されていない化学なだけなのかもしれない」という気持ちが松原の中に湧いてきたそうです。

「東大生の人生が幼少期からつづられているので、『東大に入る人ってこんな人生を送っているんだ』というパターンも知ることができる」と違う楽しみ方もあると語った松原でした。
(minto)
北野誠のズバリ
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2022年03月29日15時24分~抜粋

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