『北野誠のズバリサタデー』の「ズバリこの人に聞きたい」のコーナーでは、話題の本の著者にインタビューを行っていますが、1月29日の放送でタレントの松村邦洋さんが登場。
芸能界でも屈指の歴史通でもあり、最近『松村邦洋「鎌倉殿の13人」を語る』(プレジデント社)を上梓された松村さんが、鎌倉時代の魅力について語りました。
鎌倉時代のココが面白い
松村さんは日本史の中でも特に鎌倉時代が好きで、そのきっかけは小学6年生の時に観た大河ドラマ『草燃える』(NHK総合)だったそうです。
主人公は石坂浩二さん演じる源頼朝で、北条政子は岩下志麻さんが演じていました。
そして、現在の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で平清盛を演じている松平健さんは、この時は北条義時役。
松村「伊豆の豪族の次男だった北条義時が、澄んだ心だったんですけど、だんだんだんだん薄気味悪い男になっていって終わっていく。
何かキレイに終わってない、人間のドロドロとした部分をうまく描いていた大河ドラマで、小学6年の時、虜になったんです」
今回は小栗旬さんが爽やかに演じていますが、後に悪くなっていくのでしょうか。
松村「朝廷のSPだった武士がだんだん力を持っていって、頼朝にくっついていた伊豆の小さな豪族が結局、朝廷を倒しちゃうっていう。
1221年(承久3年)に承久の乱で後鳥羽上皇を倒しちゃうっていう、ここがすごく面白いんですよね」
鎌倉幕府が続いた理由
陰謀や謀殺が渦巻いた鎌倉時代ですが、松村さんは「そこが鎌倉時代の面白いところ」と語ります。
松村「平家を滅ぼす時は一蓮托生で一丸となってた頼朝のONE TEAMが、だんだん平家が滅んできてから、内なる戦の御家人の争いというか、御家人の王座決定戦が面白いんですよね」
北野「だって鎌倉幕府もいうてみたら、源も3代で終わりやもんね。しかも暗殺されてるし」
松村「要は源氏が3代で滅んでも、骨組みさえしっかりしてれば、幕府って続くんですよね。
わかりやすくいうと、(島田)紳助さんに全部任せてた番組は終わるんですけど、やっぱり『行列のできる法律相談所』(日本テレビ、『行列のできる相談所』で現在も継続)は骨組みがしっかりしてるんで。
紳助さんができなくても番組が続くように、鎌倉幕府の骨組みさえしっかりしていれば、申し訳ないですけど源氏は最初の飾りでもいいぐらい」
源義経はなぜ悲劇に見舞われた?
鎌倉時代で悲劇のヒーローとして人気があるのが源義経ですが、松村さんはどう捉えられているのでしょうか。
松村「義経は後白河法皇から位をもらったり…後白河法皇からお仕事を直接もらうっていうのはダメなんですよね。
北野さんも松竹芸能を通してCBCのお仕事をもらってるのと(同じ)」
北野「俺もぼちぼち反乱を(笑)」
松村「反乱を起こしちゃダメなんですよ、乱は鎮圧されるから。大塩平八郎の乱、平将門の乱、応仁の乱でも全部鎮圧されましたから。
勝てば革命になるんです。爆笑問題と大川総裁は革命です」
芸能界に詳しくないと、むしろわかりにくい例えになってしまいました。
松村「義経は幕府という置屋を通さずにお仕事をしたから、やっぱり頼朝は幕府の権威を疎かにするような人間はダメだっていうことで、兄弟の仲が悪くなるんですよ。
平家は家族が潤うけど、家来が潤わない。
源氏は家族は潤わないけど、家来、御家人が潤う」
13人全員は覚えられる?
今年の大河ドラマのタイトルには「13人」とあるものの、13人覚えるのは大変そうですが……。
松村さん「13人にこだわることはないんですよね。
頼家っていう次の将軍が勝手なことばっかりやるので、合議制にしましょうって言った時に、北条が時政というお父さんだけで良いのに、息子の義時も加わった。
義時が世に出した13人ということなので、あんまり13人を覚える必要はないと思いますね」
特に、和田義盛、梶原景時、北条時政、北条義時、足立遠元あたりを注目してほしいとのことです。
松村さん「あとは西田敏行さんが後白河法皇をやってますので、大泉洋さんとのやりとりとか面白くなってますので」
ここで西田さんのものまねで1シーンを再現したあと、北野から木村拓哉さんのモノマネを振られましたが、「ラジオで聞いてると、野村監督とわからんようになってきた」と言われてしまいました。
(岡本)
北野誠のズバリ
この記事をで聴く
2022年01月29日10時30分~抜粋