北野誠のズバリ

忘年会シーズンに要注意!酔った上での暴力行為は罪が軽い?

2021年12月17日(金)

ライフ・ヘルスケア

忘年会のシーズンとなりましたが、昨年はコロナ禍のため2年ぶりという方がほとんどだと思われます。

以前のように大人数といかないまでも、久しぶりにみんなで飲んだために、はしゃぎ過ぎたということはないでしょうか。

そこで気をつけないといけないのが、お酒を飲み過ぎると人に迷惑をかけるというタイプの人。

12月15日放送『北野誠のズバリ』の「ズバリ法律相談室」コーナーでは、酔った上での迷惑行為に関する質問に対し、オリンピア法律事務所の原武之弁護士が回答しました。

酔いが覚めるとリセットされる?

今回、紹介するおたよりは次のとおりです。

「年末に差しかかり、飲み会が増えてきました。
私の会社には酒グセの悪い同僚がいて、ときどき赤の他人に因縁をつけるなど、側から見てるとヒヤヒヤする場面に出くわします。

もしもケンカに発展して、その後酔いが覚めて彼が『覚えていない』と言った場合、罪は軽くなるのでしょうか?」(Aさん)

暴力を振るった場合は、暴行罪で捕まることになりますが、2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金・勾留・科料と、軽く見えるかもしれませんが、懲役刑もあり得ますので、重い刑に処せられる場合もあります。

「暴力」といっても幅は広く、何が起こるかわかりませんので、殴った個所によっては取り返しのつかないことにもなりかねません。
 

暴行罪が成立するケース

では、暴行罪はどのようなことをされれば、成立するのでしょうか。

原先生「基本的には殴る行為がわかりやすいですけど」

北野「前段階で胸ぐらを掴むっていうのは?」

原先生「これも暴行罪ですね、身体を触ってますから。あと水をかけても暴行ですね」

なお、暴行によって相手がケガをしてしまったら、それは傷害罪となり、15年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金と、罪は重くなります。

ここで、最初の質問に戻りますが、酩酊状態で人を殴るのと、シラフの状態で殴るのでは、罪の重さは異なるのでしょうか。

原先生「基本的にはないと思ってください。行為時に酩酊していたら責任能力を問えないんですが、飲む時点で自分でわかるだろうと。
責任能力は飲む時点から考えるので、罪は問えると」
 

無理矢理飲ませた場合は?

ただ、これが無理矢理飲まされた場合となると、話は変わってきます。

原先生「その場合は、さっきの理屈は通らないですね。
飲んだら人を殴っちゃうかもしれないとわかってれば抑制すべきだろうと議論が、他人に飲まされたら成り立たないんですよね。

『自分は酔うとよくわからなくなるから、飲みたくありません』と言ってるのに飲まされちゃったら、その人がかわいそうなので、情状酌量の余地は十分あるだろうと」

それなら、強制的に飲ませた人は罪に問えるのでしょうか。

原先生「これもまた難しくて、『まさかそんなことになると思ってなかった』と言うと罪に問いにくい。

ただ、こいつは飲ませるとおかしくなるとわかっていて飲ませたら、それは犯罪するかもしれないとわかってるので、下手すると共犯」

無理矢理飲ませるにせよ、自分で飲むにせよ、酔ったらどうなるか認識しているかどうかがポイントとなりそうです。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
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2021年12月15日14時12分~抜粋
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