北野誠のズバリ

競馬で必ず損をしてしまう方法は「〇〇にかけ続けること」

12月に入り、競馬の有馬記念や競輪のKEIRINグランプリなど、公営ギャンブルに関する大きなイベントが目白押し。

「できればギャンブルに勝って懐を温め、年越ししたい」という願望を持ってしまいがちですが、勘ではなく、科学的に見てギャンブルに勝つ方法はあるのでしょうか。

12月4日放送『北野誠のズバリサタデー』では、大阪商業大学学長・公共学部教授で『ツキの法則 「賭け方」と「勝敗」の科学』(PHP新書)の著者、谷岡一郎先生にお話を伺いました。

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ルーレットも勘で当たる?

事前に『ツキの法則』を読んだ北野は、単刀直入に「ギャンブルに必勝法はないんですよね」と聞いてみたところ、谷岡先生は「いわゆる運のゲームに関しては、ございません」と即答。

ここでガッカリして、この記事を読むのを止めるのはまだ早いです。

谷岡先生「ただ、スキルがあるゲーム、例えば麻雀だとかポーカーだとか、そういったものに関しては、必勝法というのはあり得ると考えています」

ギャンブルではよく、勘やヒラメキに頼ることがありますが、これはやはり良くないのでしょうか。

谷岡先生「ダメだというよりも、例えばの話、ルーレットで赤が5回続いたと。
『次は黒がひらめいたんだよね』と、バーンと賭けて勝ったという自慢話はよく聞くんですが、それは5回続いた状況が10回あれば、次は赤か黒かはやはり確率的には半々でしかないんです。

次が赤が続いて負けたとしても、『6回も続いたのは信じられない偶然だ』みたいな感じで、忘れてしまうわけです」

北野「確率がすごい少ないですけど、そういう場面に出会うわけですよね」

谷岡先生「5回続いた状況が10回あればという前提ですから、5回続くという事態がすでに1/16になってますが、長い間何時間もやってれば何回もそういう場面には出くわすんですよ」

ルーレットでは赤か黒かを当てれば2倍で、続ければトントンになりそうですが、厳密には「0」か「00」が出てしまうと赤でも黒でもハズレになってしまうため、当たる確率は9/19と、1/2よりもやや少なくなっています。
 

本命にかけ続けるな

では、競馬には必勝法があるかといいますと、谷岡先生は必勝法ならぬ必敗法を挙げています。

そのうちの1つが、「本命あるいは本命に近いようなオッズの低い馬にかけ続けること」。

その根拠は「十分な回数の試行を行うと、理論値に収束していく」という「大数の法則」。

例えば、6面体のサイコロを何千回、何万回と振り続けていくと、1の出る目の確率が理論値の1/6に近づいていくというものです。

そのため、例えば馬が12頭いるなら理論値は12倍となるところが、2倍の馬に賭け続けるのは無謀で、何回も賭けると勝っても損をしますし、大穴の方が回収できる可能性があるというわけです。

谷岡先生「しかも本命でなんとか勝ちたいという意識が働きますと、これも押さえとこう、これもちょっと押さえとこう、またボックス買いにしようとか、1回だけの勝負に回数を増やすと1番良くないですね」

まるで北野の競馬予想のコーナーを聞いているかのような意見でしたが、北野も大穴を取った年は1年の収支はプラスになるそうですが、それは大穴のおかげ。

しかも大穴で当てた人はいろんな人に広めたり、話題になったりしますが、その裏には大勢の損をしている人たちがいます。

緻密な予想をしたり、固い予想をしていても、収支をプラスにするのは難しいようです。
 

賭け金をどんどんアップするのは正解?

よく、最初は1,000円からスタートして、負けたら次は2,000円と倍々に賭け金を増やし、当てたらそれまでの損を取り返すという方法がありますが、これは有効なのでしょうか。

谷岡先生は「あれはもう簡単に破産する方法ですね」とアッサリ。

これまでのお話から、結局ギャンブルでは勝てないことを前提に楽しむ方が良さそうです。

谷岡先生「とりあえず運のゲームにおいては、プロセスを楽しむということを主眼を置くべきですね」

また、ギャンブルに限らず、株などでも損を取り戻そうとしてどんどん金額を上げていくのは良くないとのことです。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
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2021年12月04日09時44分~抜粋

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