殺人などの凶悪事件の公訴時効を廃止する「改正刑事訴訟法」が施行され、今年で11年。先日、20年前に起きた広島の「主婦殺人事件」の容疑者が逮捕されました。
時効が適用されない未解決の捜査本部設置事件は、昨年の時点で全国で390件。法改正により、事件解決を切望する遺族の期待は高まりましたが、解決に繋がった事件はまだまだ多くありません。
10月30日放送の『北野誠のズバリサタデー』では、ゲストに元警察官で犯罪ジャーナリストの小川泰平さんを招き、未解決事件の捜査についてのお話を伺いました。
以前は15年だった「時効」
凶悪犯罪における以前の時効は15年。時効が来ると捜査本部は「〇〇殺人事件」の看板を降ろし、それ以上の捜査は終了。警察官にとっても、被害者・ご遺族の方にとっても大変無念なことでした。
小川さんによると、時効が撤廃された現在は、捜査を「続けなければならない」ではなく、「続けることができる」という意味合いが強いといいます。
警視庁 捜査一課 継続捜査班の「特命捜査対策室」は、未解決事件を専門に捜査している部署ですが、専門ではない他の部署でも、継続捜査をしている捜査員がいます。
愛知県警の中にも「〇〇係」「〇〇課」という肩書ではないものの、専門に継続捜査をしているチームがあるそうです。
小川さんによると、時効が撤廃された現在は、捜査を「続けなければならない」ではなく、「続けることができる」という意味合いが強いといいます。
警視庁 捜査一課 継続捜査班の「特命捜査対策室」は、未解決事件を専門に捜査している部署ですが、専門ではない他の部署でも、継続捜査をしている捜査員がいます。
愛知県警の中にも「〇〇係」「〇〇課」という肩書ではないものの、専門に継続捜査をしているチームがあるそうです。
未解決事件の新情報
2008年、当時高1の女子高生が帰宅中に被害にあった「豊田市女子高生殺害事件」。13年経った今も犯人は捕まっていません。
小川さんによると、愛知県警は「警察の威信をかけて検挙しなければならない」という気持ちで、現在も捜査を続けているそうです。
未解決事件は、事件から何年も経ったあとに急に新情報が入ることがあります。
「あれはどういうところから?」と尋ねる北野誠に、「実際に多いんですけれども」と小川さん。
「決して擁護するわけではありませんが、犯人は非常に重いものを背負っています。個人差はありますが、何年か経つと『そのことを人に話したくなる、話さないと苦しくなってしまう』」
小川さんは、犯人の心情をこのように語ります。
小川さんによると、愛知県警は「警察の威信をかけて検挙しなければならない」という気持ちで、現在も捜査を続けているそうです。
未解決事件は、事件から何年も経ったあとに急に新情報が入ることがあります。
「あれはどういうところから?」と尋ねる北野誠に、「実際に多いんですけれども」と小川さん。
「決して擁護するわけではありませんが、犯人は非常に重いものを背負っています。個人差はありますが、何年か経つと『そのことを人に話したくなる、話さないと苦しくなってしまう』」
小川さんは、犯人の心情をこのように語ります。
「あの事件の犯人を知ってる」
「自分がやった」と話した人もいますが、大体は「あの事件の犯人について聞いたことがある」「あの事件の犯人を知ってる」など、自分の親しい人に遠回しにその事件について話してしまうそうです。
ただ、その事件から何年も経っているため、聞き手が聞き流してしまうことが多いといいます。犯人が逮捕されたあとになって初めて、「そんなことアイツ、言ってたね」と気づくことも。
また、こういった話がきっかけで実際に逮捕された例もあります。
「言わないといられない…」と犯人の気持ちを推し量る大川興業・大川豊総裁に、「いられなくなる。1回それに近い話をすると、非常に楽になるそうです」と小川さん。
お酒の勢いで、その事件について話す犯人もいますが、飲みの席で聞いた話を警察に持ち込もうとする人は多くありません。
そのため情報提供を求める時に、警察は「噂話でもいいから教えてもらえませんか?」「犯人と全然関係がなくても全く問題ありません」「情報提供者の名前は一切出ません」と促すそうです。
ただ、その事件から何年も経っているため、聞き手が聞き流してしまうことが多いといいます。犯人が逮捕されたあとになって初めて、「そんなことアイツ、言ってたね」と気づくことも。
また、こういった話がきっかけで実際に逮捕された例もあります。
「言わないといられない…」と犯人の気持ちを推し量る大川興業・大川豊総裁に、「いられなくなる。1回それに近い話をすると、非常に楽になるそうです」と小川さん。
お酒の勢いで、その事件について話す犯人もいますが、飲みの席で聞いた話を警察に持ち込もうとする人は多くありません。
そのため情報提供を求める時に、警察は「噂話でもいいから教えてもらえませんか?」「犯人と全然関係がなくても全く問題ありません」「情報提供者の名前は一切出ません」と促すそうです。
殺人事件の犯人の再犯率「7割」
「例えばその犯人が、何かしょうもない犯罪を別に犯して、それきっかけで逮捕されたこともありましたよね?」と思い出す北野。
つい先日、20年前に起きた「広島主婦殺人事件」の67歳の男が逮捕されましたが、これは男が「銃刀法違反事件」で提出したDNA試料がきっかけでした。
通常、銃刀法違反は重くても罰金刑、通常はすぐに釈放される程度の事件です。
殺人事件を犯した犯人の再犯率は7割。必ずしも殺人というわけではなく、万引きや自転車泥棒で捕まり、DNAが一致した例も実際にあるそうです。
「だから『どんな事件でもバカにしちゃいけないよ』って我々も習いましたし、後輩にも言い続けてきました」と小川さん。
つい先日、20年前に起きた「広島主婦殺人事件」の67歳の男が逮捕されましたが、これは男が「銃刀法違反事件」で提出したDNA試料がきっかけでした。
通常、銃刀法違反は重くても罰金刑、通常はすぐに釈放される程度の事件です。
殺人事件を犯した犯人の再犯率は7割。必ずしも殺人というわけではなく、万引きや自転車泥棒で捕まり、DNAが一致した例も実際にあるそうです。
「だから『どんな事件でもバカにしちゃいけないよ』って我々も習いましたし、後輩にも言い続けてきました」と小川さん。
職務質問での違和感
職務質問で挙動不審な態度を取り、バレる場合もあります。
「自分はずっと昔のことがあるので、警察官を見ると目を合わせたくない、前にいたら右に曲がりたくなる。その行動が、職質の警察官は違和感を感じる」と小川さん。
「この慌て方は普通じゃないな」という違和感が、5年前、10年前の犯人の検挙につながったという例も実際にあるそうです。
北野「地道な捜査で、どこからか急に何かが引っかかって来るかわからないですね」
小川さん「非常に重要だと思います」
大川総裁「噂話でたまたま聞いたって言うことも、情報提供していいんですね?」
小川さん「もちろんです」
DNA鑑定という裏付けができるようになったことも、未解決事件を解決に導く大きな進歩。これからも多くの未解決事件が解決に向かうことを願ってやみません。
(minto)
「自分はずっと昔のことがあるので、警察官を見ると目を合わせたくない、前にいたら右に曲がりたくなる。その行動が、職質の警察官は違和感を感じる」と小川さん。
「この慌て方は普通じゃないな」という違和感が、5年前、10年前の犯人の検挙につながったという例も実際にあるそうです。
北野「地道な捜査で、どこからか急に何かが引っかかって来るかわからないですね」
小川さん「非常に重要だと思います」
大川総裁「噂話でたまたま聞いたって言うことも、情報提供していいんですね?」
小川さん「もちろんです」
DNA鑑定という裏付けができるようになったことも、未解決事件を解決に導く大きな進歩。これからも多くの未解決事件が解決に向かうことを願ってやみません。
(minto)
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