北野誠のズバリ

4月から自動車保険は値下げ、電気料金は値上げ、そのカラクリとは?

4月は年度の変わり目で、物の値段などが上がったり下がったりする時期。

この4月もいろいろな物の値段や料金が改定されていますので、あらためてチェックしてみましょう。

『北野誠のズバリ』の「ズバリマネー相談室」では、保険・貯蓄・税金・節約など、お金にまつわる疑問や悩みについて、小宇佐・針田(こうさ・はりた)FP事務所のファイナンシャル・プランナーさんが回答しています。

4月19日の放送では、針田真吾さんが日常生活に密着した価格の変動について、解説しました。

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身の回りのものが続々と値上げ

まずは、私たちの食生活に深く関わる小麦の値段。

毎年4月と10月に改定されますが、今回は5.5%ほど値上げされたそうで、これは諸外国の需要が高まったためとされています。

ほとんどの小麦は輸入品ですので、どうしても外国の事情に大きく左右されますね。

また、食用油も大豆の高騰によって、この4月と6月にも価格が上がるそうです。

1回あたりの値上げ幅は少ないのですが、中長期で見ると結構上がっていることも。

そして今回、1番家計への影響が大きいといわれているのが、電気料金の値上げ。

電力大手10社とガス4社は今月も値上げとなっているのですが、電気代は単純に使用量だけで決まるわけではないというのは、ご存知でしょうか。

電気料金の内訳は、大きく分けると基本料金と使用料ですが、これに再エネ賦課金が加わります。

使用料は原油価格などにより変動するのですが、再エネ賦課金自体も値上げとなっています。
 

電気料金が上がるしくみ

「再エネ」とは太陽光発電などの再生可能エネルギーのことですが、これを普及すべく、FIT(固定価格買取制度)に沿って、電気事業者が決まった価格で太陽光発電などで作られた電力を買っています。

FITが始まったのが2012年、この時はkWhあたり40円、20年間買い取るという約束になっていて、それを国民みんなで一部を負担しましょうというのがルールとなり、これが再エネ賦課金と呼ばれるものです。

当時はkWhあたり0.22円、1世帯あたり1ヶ月で250~300kWhぐらいを使うといわれていますので、年間700円以上の負担となります。

ところが昨年の時点でkWhあたり2.98円と、8年間で10数倍ほどに値上げ。

年間で10,000円以上負担していることになります。

そして、今年度からは3.36円とさらに1割以上アップ。

現在、買い取り価格は下がっているのですが、20年にわたって約束しているため、しばらく電気料金の値上げは続きそうです。
 

自動車保険が安くなった理由

一方で、値下がりしているものもあります。

自動車の自賠責保険が昨年度に引き続き、2年連続で下がっています。

自賠責保険は車種と住んでいる地域(沖縄県、沖縄県以外の離島、それ以外)によって決まります。

例えば東海地区の場合、普通自動車の一昨年度は2年分の保険料は25,830円だったのですが、それが昨年度は21,550円となり、今年は20,010円となります。

今回の値下げの要因として針田さんは、自動車の性能が高まったことで安全性が高まったことや、コロナ禍で外出する人が減ったことで自動車事故が減ったことを挙げました。

今年も外出する人が減りそうなので、来年度はさらなる値下げの可能性もあります。

また、任意保険も下がっているそうなので、今年の更新のタイミングで多くの方は保険料が下がるのではないかとのことです。

それに加え、一部の保険会社がドライブレコーダーを有料で貸し出し、映像を解析して運転スコアを算出。

スコアが良いと保険料を割り引くという面白いサービスを行っているそうです。

普段から安全運転に自信のある方は、そちらの保険も検討してみても良いかもしれません。
(岡本)
 
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2021年04月19日14時12分~抜粋

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