北野誠のズバリ

車は買うか借りるか、「カーリース」で得するのはどんな人?

服や時計など、さまざまな「借りる」サービスが増えてきていますが、車もその1つ。

車検や保険、税金など、車を持つといろんなお金がかかるのですが、車を買うのと借りるのとでは、どちらがお得なのでしょうか。

3月22日放送『北野誠のズバリ』の「ズバリマネー相談室」コーナーでは、「カーリース」のメリット・デメリットについて、小宇佐・針田(こうさ・はりた)FP事務所のファイナンシャルプランナー・伊藤勝啓さんが解説しました。

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カーリースのしくみ

「カーリース」のメリットの話に入る前に、そもそもどんな仕組みなのか、おさらいしましょう。

カーリースとは、契約者が選んだ新車をカーリース会社が購入して、契約者は月々決められた使用料金をカーリース会社に支払うというシステム。

車の名義は所有者がカーリース会社で、使用者が契約者という形になります。

月々の使用料金が、新車を購入して支払うローンよりも比較的安くなるのが、メリットといえます。

例えば車両価格が200万円で5年契約、残価(5年後の車の価値)を50万円とすると、車両価格から残価を引いた150万円を60ヶ月で割りますので、月々の支払額は2万5千円がベースとなります。

一方、ローンの場合は車両価格200万円に対して60回払いとなり、ベースは月3万3千円。

ここから金利などもつきますので、金額はどうしても高くなってしまいます。(もちろん、自分の所有車なので、後で売ることができますが)
 

カーリースのメリットは?

また、カーリースの場合は、最初に環境性能割や重量税、事務手数料なども含まれていますので、頭金の必要はありません。

個人向けのカーリースは近年伸びてきていて、矢野経済研究所調べによりますと、2016年の個人向けリース車両の保有台数が約20万台ですが、2024年は約481万台まで伸びると予想されています。

また、カーリースのメリットは、月額料金が決まっていて、税金などは支払わなくても良いため、月によって支払額が上下せず一定ということが挙げられます。

さらに、カーリース会社は一度に多くの車を購入するので、スケールメリットにより個人購入よりも値引きが期待できるとのことです。
 

カーリースの落とし穴⁉︎

もちろん、デメリットもあります。

まずは、契約期間内の利用方法によっては、契約満了時に違約金が発生する可能性があるということ。

例えば、カーリースにはあらかじめ走行距離に上限が設定されていますので、走りすぎると後でお金が取られます。

また、車にキズやへこみを付けてしまった場合も、違約金の対象となります。

そして、カーリースの支払総額にはリース会社の利益が含まれていますので、現金で新車を購入する場合よりも割高になる場合があります。

また、カーリース会社がわざと残価を高く設定することで、月々の支払額を安くする手法を使うというリスクも存在します。

残価はあくまでも仮の金額ですので、もし契約満了時に査定額が残価を下回ると、清算金を支払わなければなりません。
 

どんな人が借りると得?

他に車を借りる方法としては、他にレンタカーやカーシェアリングがありますが、レンタカーは1日や2日、長くても1ヶ月間借りるもので、こちらは旅行向けといえるでしょう。

また、カーシェアリングは15分単位で予約ができ、1時間や数時間などごく短時間の利用が一般的で、買い物や送迎にちょっと借りるといった使い方が想定されています。

伊藤さんは最後に、「一概にどの利用方法がいいというのは難しいですけど、ふだんの生活スタイルの中で、(車を)購入して所有するよりもカーリースの方が経済的という人もいるかもしれませんし、利用頻度を考えるとカーシェアリングでも十分という人もいるかもしれませんね」とまとめました。

あらためて自分の家族はどれぐらいの頻度で車を使うのか、洗い直してみると節約につながるかもしれません。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
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2021年03月22日14時12分~抜粋

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