北野誠のズバリ

知らない間に定期購入…お年寄りのネット通販被害が急増

かつてはネット詐欺に引っ掛かるのは若者のイメージがありましたが、ネットを使う年齢層がどんどん広がりを見せる中で、今やネット詐欺の被害に遭うお年寄りが増えている状況。

2月22日放送『北野誠のズバリ』では、ITジャーナリストの井上トシユキが、さまざまなネット詐欺を紹介。

なぜお年寄りが被害に遭いやすいのかという理由についても解説しました。

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ネット通販の被害が急増

22日の読売新聞の記事によりますと、初回無料やお試し利用などと宣伝しながら、実際は定期購入の契約を結ばせる通信販売の悪質業者に対し、消費者庁が刑事罰を導入する方針で調整しているとのことです。

サイトに定期購入である旨や解約方法をわかりにくく記載することで、消費者が気づかずに購入してしまうケースが多発しています。

国民生活センターのまとめによりますと、2018年に寄せられた相談のうち、60代以上が49.4%とほぼ半数を占めており、60代、70代の方で最も多い相談がネット通販に関するものだそうです。

2019年や2020年の統計はまだ公表されていませんが、井上が聞いたところでは、最近は定期購入やサブスクリプション(月々支払うことで、一定期間サービスが受けられる形式)による相談は急増しているようです。
 

抽選にハズレた…だけでは終わらない

定期購入以外で最近よくあるのが、「限定×名様に〇〇万円プレゼント」というネット広告やメールを受け取ることで、抽選の申し込みをさせるというもの。

実際に抽選はなく、「ハズレましたが、お試し無料のチャンス」や、「固定電話はもうすぐなくなるので、光電話はどうですか」と別の商品契約に引っぱりこむ作戦です。

抽選の申し込みの時に電話番号や住所を入力していると、そこから何度も勧誘の電話がかかってくることになってしまいます。

このような詐欺を聞くたび、例えば「自分の親は大丈夫かな?」と思い、引っかからないようにいろんなケースを説明しがち。

しかし、一度にたくさんのケースを聞いても覚えられないですし、たまに帰省した時ぐらいにしか伝えないのであれば、結局忘れることになります。

 

人に相談できない理由

そこで井上は、「大事なのは物を買ったり契約したりしてしまった時に、自分たちに相談しやすい雰囲気を作っておくこと」と提案。

また、国民生活センターや、地域の消費生活センターの電話番号をわかりやすい所に貼っておくのも効果的です。

実はお年寄りは詐欺の被害に遭っても、なかなか人に打ち明けないことが多く、それが被害拡大につながる原因となっています。

「この歳になって、こんな詐欺に引っかかったのは恥ずかしい」、「息子や娘に恥ずかしいと思われるのが嫌」、「お金を盗られたことで、家族から怒られるのではないか」などといった思いがあるようです。

ただ定期購入の場合、放っておくとどんどんお金がなくなっていき、同じ業者に何回も引っかかって、毎月同じ商品が何個も送られてくるといったひどいケースもありますので、早めに相談する必要があります。

あと、詐欺ではないのですが、ネットによる購入で井上が注意点として挙げたのが、スマホなどでネット購入をする際、通信の回線が遅く、画面の展開が遅いからといって、何度も最後の「購入」や「決定」のボタンを連打してしまうこと。

サイトのつくりにもよりますが、同じ商品を何個も購入することになってしまうため、画面が全然動かない場合でも気長に待つか、いったん画面を閉じてやり直すといった対応方法について、紙に書いて渡しておくことも勧める井上でした。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
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2021年02月22日15時23分~抜粋

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