北野誠のズバリ

お腹のぜい肉はなぜ付くの?

北野誠のズバリ』、健康の悩み、夫婦の悩みなどを解決する「中高年よろず相談室」のコーナー。

2月12日の放送には、「肥満ではないのに、お腹にだけぜい肉が付いている」と悩むAさん(59歳男性)から、おたよりが寄せられました。

心療内科本郷赤門前クリニック院長で医学博士の吉田たかよし先生が、お腹にぜい肉が付く理由と、その対処法について教えてくれました。

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中高年はお腹に脂肪が付きやすい

「身長171センチ、体重65キロです。結婚当初から比べますと7キロほど肥えました。
体重だけをみますとそんなに肥満ではないと思いますが、お腹がたるんで大変なことに。
もうすぐウエストが85センチに手が届くところまで来ました」(Aさん)

腹筋に効く運動を試しているものの、全く効果が出ないとお悩みのAさん。
どうして、お腹だけにぜい肉が付いてしまうのでしょうか。

こどもや若い世代の肥満は身体全体に脂肪がついていて、お腹だけがぽっこり出ていることはめったにありません。

しかし中高年になってから脂肪がつく場合は、全身の中で圧倒的にお腹に脂肪が付きやすいことが医学的に確認されています。
 

ホルモンが体型を支配

魅力的な体型は、男性は男性ホルモン、女性は女性ホルモンを使って作っています。
つまり「ホルモンが体型を支配している」のです。

大昔、人は裸で暮らしていました。

男女が異性の裸を見たときに、お腹に脂肪がついていないことに性的な魅力を感じるのは、「男性ホルモンや女性ホルモンが多く出ていて、こどもを作る能力が高い」ことを、脳が本能的に感じ取っているから。

逆に言えば、そういう体型でないと子孫を残せないため、男性ホルモンと女性ホルモンを使って、魅力的な身体を作っているというわけです。

中高年になると男女ともにホルモンが減ってしまうため、身体の形が崩れてきてしまうのです。
 

お腹の脂肪は「ホルモン減少」の証

女性が閉経を迎えると単に太るだけではなく、胸の形にも影響が出てきます。

胸は脂肪の塊。この脂肪の塊を、女性ホルモンを使ってコラーゲンの繊維で引っ張り上げています。

若い頃は女性ホルモンが多いため、コラーゲンの繊維で理想的な体型を作ることができますが、閉経で女性ホルモンが減ってしまうと、胸ではなくお腹に脂肪がついてしまいます。

「男も腹が出てきて、胸の筋肉がたるむわけか」と納得の北野誠に、「さらに内臓脂肪も増えてきて、お腹を下から押し上げるんだけど、皮下脂肪もお腹に重点的に付いてしまう」と吉田先生。

お腹に脂肪が付くことは、男女ともに「ホルモン減少のバロメーター」といえます。
 

男性更年期障害とお腹の脂肪の関係

吉田先生いわく、特に注意が必要なのは「男性型更年期障害」。

女性の更年期障害は有名ですが、男性は見逃されてしまうことも。
意欲がなくなり、憂鬱な気分が続く症状が「うつ病」に似ているため、誤診される場合があるんだそう。

見極めるポイントは、お腹が急に出てきたかどうか。

お腹が急に出てきたということは、「ホルモンが急速に減っている」ということです。

お尻や太ももは動かすことが多いため、コラーゲンの繊維でしっかりとした形を作る必要があります。

しかし、中高年になるとコラーゲン自体が作られなくなるため、あまり動かさないお腹は脂肪を置きっぱなしにできてしまう。

このため、中高年はお腹に脂肪が付きやすくなってしまうのです。
 

リバウンド分はお腹の脂肪に!

同じ脂肪の量であっても、お腹の脂肪は糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞の発病率が跳ね上がることが確認されています。

お尻に皮下脂肪が付いても、健康上の悪影響はほとんど出ません。
しかし、お腹に皮下脂肪が付いた場合は発病率が上がってしまうのです。

一番落としにくいお腹の脂肪を落とすコツは、「できるだけゆっくり時間をかけて、脂肪をおとす」こと。

「1か月ごとに1キロの、超スローペースで戻すことが理想」と吉田先生。

最悪なのは、急激に痩せたあとにリバウンドすること。

急激に痩せた場合は、お尻や太ももなど身体の形を形成していた脂肪が、それを支えていたコラーゲン繊維と一緒に丸ごと全部落ちてしまいます。

リバウンドをしてもコラーゲン繊維は元に戻せないため、減った脂肪が元の位置に戻ることはなく、全部はお腹の脂肪になってしまうのです。

見た目と健康面の両方で、リバウンドは良くないというわけです。
 

楽しくない運動は老化を促進

吉田先生のおすすめは、「鏡で自分の裸を毎日チェックすること」。
体重ではなく、身体の形が魅力的かどうかで運動や食生活をコントロールすることが大切だといいます。

ニューヨーク大学の研究によると、運動の一番大きな要素は「本人が楽しいと感じているかどうか」。

楽しい場合はより効果的かつ健康的に痩せることができますが、楽しくない場合はストレスホルモンが出てしまうため、痩せないどころか老化を促進してしまいます。

「いろいろなスポーツの無料体験コースを試してみて、楽しいものをやればいい」と吉田先生。

最近、ボルダリングのリモート体験でその楽しさに目覚めた吉田先生は、コロナ終息後にスタートすることを決めているんだそう。

ダイエットはスローで、運動は楽しみながら。

これが、中高年になるとどうしても増えてしまうお腹のお肉を減らす、効果的な方法のようです。
(minto)
 
北野誠のズバリ
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2021年02月12日14時12分~抜粋

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