北野誠のズバリ

「料理をしなくなった」は認知症のサイン?

毎日料理をしていたのに徐々にキッチンに立つ回数が減ってきた。そんな些細な出来事が、実は認知症の兆候である可能性があります。

料理は注意力と集中力、根気とやる気が求められるかなり複雑な作業。
認知症にさしかかると、記憶力と“やる気”の低下が見受けられるので、料理をしなくなることも認知症のサインと考えられます。

2月10日放送の『北野誠のズバリ』では、『東洋経済オンライン』の記事から、料理をしなくなることと認知症の関連性について取り上げました。

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料理は頭を使う作業

献立を考え、必要な材料を買いそろえ、時間を気にしながら焼く・煮るといった調理をいくつか同時進行で進め、食卓に並べる。

料理は、かなり頭を使う作業です。

もしも、毎日のように料理をしていた人がお惣菜をパックのまま食卓に置くようになれば、認知症が近づいている可能性があります。

認知症は生活習慣と大きな関わりがあるため、「何かをすることを極端に面倒くさがる」傾向が見られるようになると、認知症グレーゾーンを疑う必要があるそうです。
 

「歩くことは生きること」

何かをやめようとする時に、「もっともらしい言い訳」をするのも認知症グレーゾーンの特徴。

例えば、カラオケ喫茶に通っていた人が、突然そこに行くことをやめてしまった場合。

やめた理由を聞くと「正座が辛い、腰が痛い、早起きが辛い、カラオケ仲間に嫌な人がいる
」など適当な言い訳でごまかそうとしますが、実は「面倒くさくなった」というのが本当のところ。

これがまさに認知症グレーゾーンというわけです。

北野誠が大切にしている格言のひとつに、「歩くことは生きること」があります。

歩くことによって脳が刺激を受け、認知症になりづらくなるため、いつもと違う場所を散歩したり、いつもとは違う駅で降りてみたりなど、脳に刺激を与えることが大切です。
 

キレる老人に多いグレーゾーン

また「先延ばし」も認知症グレーゾーンを疑うひとつ。

「明日は銀行に行く」と言っていたのに、なかなか行かない。
「何で行かないの?」と尋ねると、「風邪ぎみかな、雨降りそうかな」と言い訳をする。

言い訳をするのは、頭のどこかに「サボってはいけない」という思いがあるから。

しかし、これが続くことで段々と外出しなくなり、認知症の加速に繋がってしまうのです。

男性は、男性ホルモンが急激に減少する50代半ばから、何をするにも「面倒くさい」と思う人が増えます。

しかしこの「面倒くさい」を続けていると刺激がなくなり、いわゆる「キレる老人」となってしまうことも。

最近の研究では、キレる老人は完全な認知症よりも「認知症グレーゾーン」の人が多いそうです。
 

料理はグレーゾーンの判断材料

70代を超えると、認知症グレーゾーンが現れやすくなります。

急に味付けがおかしくなるとグレーゾーンに入ると言われているため、料理はその判断材料となります。

料理が急にしょっぱくなるのは、味覚が衰えている証拠でもあるのです。

認知症の前段階であるグレーゾーンの過ごし方は、高齢化社会において考えなければならない問題のひとつであるようです。
(minto)
 
北野誠のズバリ
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2021年02月10日13時15分~抜粋

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