北野誠のズバリ

要注意!計画外の買い物をしてしまう心理学的な仕掛け

あらかじめ「今日はこれを買おう!」と決めて店に行ったのに、気がつけば違うものを買ったり、予算オーバーのものを買ったりしてしまった、なんてことはありませんか?

計画とは違うものを買っても、後で納得ができれば良いのですが、「結局、こんな機能は使わない」、あるいは「安い物を買って損した」となると、困ってしまいます。

2月1日放送『北野誠のズバリ』の「ズバリマネー相談室」では、買物で失敗してしまわないためのコツについて、小宇佐・針田(こうさ・はりた)FP事務所のファイナンシャルプランナー・徳山誠也さんが解説しました。

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安く感じさせるテクニック

徳山さんは前提として、「お店や企業など販売する側の立場からすると、買ってもらうための仕掛けを行っている」として、これは「だますという意味ではないが、心理学や人間の習性を利用した仕掛け」と語りました。

よく使われる仕掛けの1つが「コントラスト効果」というもの。

例えば洋服を買いに行った時、最初に10万円のコートを案内された後に、2万円のコートを勧められると安く感じ、財布を開けるハードルが下がったりします。

ここで重要なのが、その2万円のコートが本当に自分の求めているデザインや素材、そもそもコートが必要なのかということ。

金額の対比に目がいってしまい、他の要素を考えにくくさせてしまうという効果です。
 

オプションに魅かれて

コース料理などやサービスなどでよく「松竹梅」と3つのコースが用意されていることがありますが、人間の心理として、真ん中の竹を選ぶことが多いようです。

これを「極端回避性」と呼び、実は売りたい商品を真ん中に設定するため、あえて高いコースや安いコースを作ることもあるそうです。

家電でもあえて上位モデルや廉価モデルを作ることがあるそうで、機種が1つなら「この商品自体を買うか買わないか」の2択になりますが、他の機種があれば、「どの機種にするか」といった、ある意味でおとりの効果もあるそうです。

その他に北野が挙げたのが、車の購入などで検討するオプション。

ふだんの買い物で5万円や10万円の商品を選ぶ時は、結構勇気がいりますが、例えば200万円の車のオプションで5万円上乗せするかどうかという時は、結構あっさり選んだりしないでしょうか。

これは「感応度逓減性」と呼ばれ、母数の価格が大きい(ここでは車の200万円)のに対して、対象となる価格が極端に少ない(5万円だと2.5%)と、すごく小さく思えてしまうというものです。

車や家など、大きいものを買う時は気が大きくなりがちなので、本当に必要なオプションかどうか注意が必要です。
 

ランキングに引きずられる

あと、日本人の特性とよくいわれるのが「同調行動」。

自分が集団とは異なる価値判断をした時に、集団の意見が明らかに元々の自分の意見と違うのにもかかわらず、集団の方に合わせてしまうということ。

例えばラーメン屋さんが2件並んでいて、事前に調べて行こうと思っていた店には誰も並んでいなくて、隣の店は行列ができている場合、行列が並んでいる方の店を選んでしまうというケースです。

また、自分が買おうと思っていた商品が、人気ランキング8位と書かれていたら、上位の人気商品を選ぼうかなと思ってしまったり。

ネットショッピングではランキングもよく表示されていますので、これも注意が必要です。

大きな買い物をする時は、このような仕掛けが行われているということを心に留めておいて、自分の考えをきちんと整理した上でお店に行くのが良いようです。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
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2021年02月01日14時12分~抜粋

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