『北野誠のズバリ』、健康の悩み、夫婦の悩みなどを解決する「中高年よろず相談室」のコーナー。
1月15日の放送には、「灰色やクリーム色の便が1週間も続いた」と悩む男性（53歳）からおたよりが寄せられました。
心療内科本郷赤門前クリニック院長で医学博士の吉田たかよし先生が、Aさんにアドバイスを送ります。
便が茶色い理由
「2か月前のことですが、朝のトイレのとき大便の色が薄いというか、灰色だったり、バリウムを飲んだあとのようにクリーム色だったりしたことが1週間ほどありました。
幸いなことに、それ以降はいつもと変わらない色です。でも、もしかすると変な病気かもと気になって仕方がありません。どんな病気が潜んでいるのか教えてください」（Aさん）
吉田先生によると、便が茶色いのは「ビリルビン」という物質によるもの。
血液の赤血球に含まれるヘモグロビンは肺で酸素と結合し、全身すべての細胞に酸素を運んでいます。
赤血球の寿命はおよそ4か月。これを過ぎると自動的に壊されます。
このときヘモグロビンはゴミになり、少し形を変えて「ビリルビン」へと変化します。
このビリルビンが小腸の中に捨てられ便に混ざるため、便が茶色くなるのです。
幸いなことに、それ以降はいつもと変わらない色です。でも、もしかすると変な病気かもと気になって仕方がありません。どんな病気が潜んでいるのか教えてください」（Aさん）
吉田先生によると、便が茶色いのは「ビリルビン」という物質によるもの。
血液の赤血球に含まれるヘモグロビンは肺で酸素と結合し、全身すべての細胞に酸素を運んでいます。
赤血球の寿命はおよそ4か月。これを過ぎると自動的に壊されます。
このときヘモグロビンはゴミになり、少し形を変えて「ビリルビン」へと変化します。
このビリルビンが小腸の中に捨てられ便に混ざるため、便が茶色くなるのです。
暴飲暴食のサイン
ビリルビンは便の中でいろいろな成分と混ざり、pH（ペーハー）によって色を変えます。
便がアルカリ性だと黒っぽい茶色になり、弱酸性だと黄色っぽい茶色になります。
これはリトマス試験紙と同じ理屈です。
腸の中に人体を健康にしてくれる「善玉菌」が多いと便が弱酸性になり、色は黄色っぽい茶色に。
人体に悪さをする「悪玉菌」が増えるとアルカリ性になり、便は黒っぽくなります。
つまり、黒っぽい便は要注意というわけです。
便を必ずチェックするという吉田先生いわく「暴飲暴食をした翌日や翌々日は、便の色が黒っぽい」んだとか。
便がアルカリ性だと黒っぽい茶色になり、弱酸性だと黄色っぽい茶色になります。
これはリトマス試験紙と同じ理屈です。
腸の中に人体を健康にしてくれる「善玉菌」が多いと便が弱酸性になり、色は黄色っぽい茶色に。
人体に悪さをする「悪玉菌」が増えるとアルカリ性になり、便は黒っぽくなります。
つまり、黒っぽい便は要注意というわけです。
便を必ずチェックするという吉田先生いわく「暴飲暴食をした翌日や翌々日は、便の色が黒っぽい」んだとか。
白っぽい便は「がん」の可能性も
それでは、Aさんのように「灰色」や「クリーム色」の便はどうなのでしょうか。
吉田先生によると、考えられる原因は「ひどい暴飲暴食」。
ひどい暴飲暴食をすると、肝臓は消化液である胆汁を出せなくなります。
ビリルビンは胆汁に混ぜて捨てられるため、胆汁が出せなくなると便にビリルビンが混ざらず、便が白っぽくなるというわけです。
しかし、ひどい暴飲暴食以外でも便が白っぽくなる場合があります。
肝臓から小腸まで胆汁を運ぶ「胆管」という管がなんらかの病気で塞がれてしまうと、胆汁がせき止められ、ビリルビンを運ぶことができません。
この場合は胆管に結石ができる胆管結石、そして胆管がんや胆のうがんの可能性が考えられます。
吉田先生によると、考えられる原因は「ひどい暴飲暴食」。
ひどい暴飲暴食をすると、肝臓は消化液である胆汁を出せなくなります。
ビリルビンは胆汁に混ぜて捨てられるため、胆汁が出せなくなると便にビリルビンが混ざらず、便が白っぽくなるというわけです。
しかし、ひどい暴飲暴食以外でも便が白っぽくなる場合があります。
肝臓から小腸まで胆汁を運ぶ「胆管」という管がなんらかの病気で塞がれてしまうと、胆汁がせき止められ、ビリルビンを運ぶことができません。
この場合は胆管に結石ができる胆管結石、そして胆管がんや胆のうがんの可能性が考えられます。
消化器内科を受診！
暴飲暴食で便が白っぽくなってしまった場合は、禁酒し脂っこい食べ物を控えます。
翌々日になってもまだ白い便が出る場合は、病気が隠れている可能性が高いため、消化器内科を受診してください。
Aさんのように白い便を1週間も放置してしまったのは問題ですが、その後元に戻ったのであれば、やはり原因は暴飲暴食だったであろうと吉田先生。
とはいえ胆汁の流れが少し悪くなっている可能性もあるため、次にまた白い便が出た場合はすぐに病院で検査を受けるべきということです。
翌々日になってもまだ白い便が出る場合は、病気が隠れている可能性が高いため、消化器内科を受診してください。
Aさんのように白い便を1週間も放置してしまったのは問題ですが、その後元に戻ったのであれば、やはり原因は暴飲暴食だったであろうと吉田先生。
とはいえ胆汁の流れが少し悪くなっている可能性もあるため、次にまた白い便が出た場合はすぐに病院で検査を受けるべきということです。
「便チェック」は最も手軽な健康診断
「便が真っ赤になるという人は？」と尋ねる北野誠に、「痔の可能性もあるけれども、肛門の近くで出血しているため大腸がんの可能性もあるので、赤い便は注意」と吉田先生。
さらに「真っ黒」な便が出るときは「食道がん」と「胃がん」の可能性も。
この場合、本人が気が付かないうちに食道や胃から大量に出血して、便が黒くなります。
血液は出血したときは赤い色ですが、小腸や大腸を時間をかけて回っている間に化学反応が起きて真っ黒になるのです。
「便をチェックする習慣は、とても大切なこと」と吉田先生。
これは一番手軽な健康診断なのです。
さらに「真っ黒」な便が出るときは「食道がん」と「胃がん」の可能性も。
この場合、本人が気が付かないうちに食道や胃から大量に出血して、便が黒くなります。
血液は出血したときは赤い色ですが、小腸や大腸を時間をかけて回っている間に化学反応が起きて真っ黒になるのです。
「便をチェックする習慣は、とても大切なこと」と吉田先生。
これは一番手軽な健康診断なのです。
腸内環境改善で気分もアップ！
アイルランド国立大学の分析では、「精神的に落ち込むと腸の中で悪玉菌が増えて、便が黒っぽくなる」というデータがあります。
新型コロナウイルスの感染拡大で気分が落ち込んでいる人が多いため、「黒っぽい便の人が増えていると思う」と吉田先生。
ヨーグルトやぬか漬けといった発酵食品を食べることで、腸内環境が改善され便が黄色っぽくなってきます。
同じくアイルランド国立大学の分析では「これが脳にも波及し、気分が前向きになって落ち込みにくくなる」というデータも出ているそうです。
発酵食品は腸の健康だけではなく、気分や精神状態にもいい影響を与えてくれます。
腸内環境を改善し、コロナ禍でも気持ちを強く持つためにも、発酵食品を意識して食べることが大切だということです。
（minto）
新型コロナウイルスの感染拡大で気分が落ち込んでいる人が多いため、「黒っぽい便の人が増えていると思う」と吉田先生。
ヨーグルトやぬか漬けといった発酵食品を食べることで、腸内環境が改善され便が黄色っぽくなってきます。
同じくアイルランド国立大学の分析では「これが脳にも波及し、気分が前向きになって落ち込みにくくなる」というデータも出ているそうです。
発酵食品は腸の健康だけではなく、気分や精神状態にもいい影響を与えてくれます。
腸内環境を改善し、コロナ禍でも気持ちを強く持つためにも、発酵食品を意識して食べることが大切だということです。
（minto）
関連記事
