北野誠のズバリ

旦那と姑の暴言で離婚を決断。慰謝料はもらえるの?

コロナ禍以降、ニュースではストレスからDV(家庭内暴力)が増加していると報じられています。DVは身体的なものだけはありません。言葉の暴力も立派なDVです。

11月11日放送の『北野誠のズバリ』法律に関する疑問・質問・お悩みを解決する「ズバリ法律相談室」のコーナーには、「旦那と姑から暴言を吐かれている」というリスナーAさんから相談が寄せられました。

「慰謝料をもらって離婚したい」というAさんに、オリンピア法律事務所の原武之弁護士がアドバイスを送ります。

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暴言の証拠を残す

「旦那や姑に暴言を吐かれています。夜に寝ようと目を閉じると、傷つく言葉が頭の中で響いて眠れない日が続いています。

今は離婚に向けて別居しようと考えていますが、ここまでの苦痛に対して慰謝料をもらいたいと考えています。今後どのような準備をすればよいでしょうか」(Aさん)

原弁護士の見解によると、Aさんのケースも慰謝料の対象となります。

大事なのは、どんな暴言を吐かれたのかということを克明に記録しておくこと。
最近では、スマートフォンを利用して録音する人が増えているといいます。

急に録音するのが難しかった場合は、その日のうちにメモを残す、非公開のSNSなどにアップするなど、随時、暴言の証拠を残すこと。

こういったことを積み重ねていくことが大切であるそうです。
 

裁判所はアナログ好き

さらに「日記が結構有効」と原弁護士。

日記はあとから付け加えることが難しいので「信憑性が高い」ということ。

そしてもうひとつ「裁判所はアナログが大好き」ということ。
直筆で書かれたものは信用性が高いとされているそうです。

言葉の積み重ねがないと「言った言わない」「証拠がない」となってしまうため、何らかの手段で暴言の詳細を残しておくことは非常に重要なことであるようです。

暴言の内容が厳しい言葉であれば慰謝料が高くなり、1回一言だけであれば慰謝料は認められないか低くなってしまうと原弁護士。

言葉のとらえ方で苦しくなり、日常生活が送れなくなってしまった場合は、このことを客観的に立証するために心療内科やに通院するのもひとつの手段だといいます。
 

意外?慰謝料の相場

こういったケースでは、どのくらいの慰謝料を請求することができるのでしょうか。

原弁護士によると、婚姻期間の長さといったさまざまな兼ね合いもあるものの、だいたい100万~200万円。多くても300万円。

「なんとなく皆さんが想像しているより低い」だろうと原弁護士に、「それはまあハリウッドとは違う」と納得する北野誠。

確かにニュースで目にする海外セレブたちの億単位の慰謝料とくらべると、はるかに低い金額です。

日本でも、慰謝料そのもので“ウン千万”のお金が動くことはまず考えられないといいます。

嫁姑問題、不倫、暴言などいくつかの要素が重なることで、慰謝料の金額が高くなることはあると原弁護士。

とはいえ、やはり慰謝料の相場は意外に低いものであるようです。
(minto)
 
北野誠のズバリ
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2020年11月11日14時11分~抜粋

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