北野誠のズバリ

検査前日に暴飲暴食。悪化した数値を自慢する男の心境とは?

4月2日放送の『北野誠のズバリ』の「中高年よろず相談室」では、健康の悩みなどを解決します。検査の時、「前の日の食事で血液検査の数値は変わるの?」が今日のテーマです。

検査の前に暴飲暴食して、数値がひどかったことを自慢する人がいます。それはどういう心理なのでしょうか。また、正しい検査の受け方とは?

心療内科本郷赤門前クリニック院長で医学博士の吉田たかよし先生に伺いました。

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マスクはうつさないため!

政府がマスクを配るそうですが、本題の質問の前に、ガーゼのマスクはどのくらい効果があるのか伺いました。

吉田先生「エアロゾルというウイルスを含んだ塊はマスクがスカスカで通過するので、感染予防に役立たないと言われています。
しかし、そもそも使い捨ての不織布のマスクもデータをとると予防にはほとんど効果が上がっていないという論文はたくさん出ています。

ただし、現実にはマスクをしなかったヨーロッパ、アメリカで感染爆発が起こりました。日本や台湾はなんとか持ち堪えられていて、その理由は多くの人がマスクをしたからだと言われています。

症状が出ていないが感染をしている人がマスクをしていたことで結果的に他人にうつさなかった、これが大きいと指摘されています。

うつさないためには小さな飛沫が口から出ていかなければいいので、これはガーゼマスクであろうが、手作りの布マスクであろうが効果は十分です」

うつさないのためにマスクは効果があるということでした。
 

前の日の食事の影響は?

さて本題です。Aさんからの相談内容を詳しく見てみましょう。

「うちの旦那は一日にタバコ1箱以上吸い、毎日焼酎をロックで3合以上飲んでいます。肝機能やコレステロールなどの数値はすごく悪いです。

そのダンナが検診前日にホルモンをアホほど食べた時、中性脂肪1500という自己最高記録をたたきだしたと、バカな自慢をしていました。
前の日の食事でそんなに血液検査の数値は変わりますか?」(Aさん)

中性脂肪の基準値は30~150。750を越えたら膵臓の病気、膵炎が起こっている危険性があるので、すぐに治療が必要になるそうです。
 

中性脂肪1500の理由

膵炎でもなく、なぜこんなに高い数値が出たのでしょうか。やはり検査前の食事に問題あり?

吉田先生「検査の10時間前からは何も食べないでいただきたいです。中性脂肪は食事の後、4~6時間後にピークになり、10時間ほどで元の数値に戻ります。

ただ、食事に脂肪分が多いと、肝臓で代謝するのが間に合わなくて、もっと時間がかかります」

北野「中性脂肪は上がりやすいんですか?」

吉田先生「そうです、中性脂肪は脂肪分そのものですから、食べたらそれが血液の中に溶けて上がるのは当たり前です。
ただ1500まではなかなかいかないので、おそらくこの方は脂っこいものを食べただけでなく、お酒も相当飲まれていたと思います。

アルコールが入ってくると、肝臓はその処理を優先し、中性脂肪は後回しになります。だから血液の中にずっと溜まってしまって、場合によっては1500なんてこともあります」

脂肪の多い食事にアルコールが重なって異常な数値になったというのです。
 

検査前の飲食

では、検査の前の食事はどうしたらいいのでしょうか?

吉田先生「基本的には10~12時間、絶食していただく。それに加えて、脂肪分の高い食事とアルコールは、前日は朝からやめていただきます」

北野「飲んでもいいものは何ですか?」

吉田先生「脂肪分と糖分が困ります。糖分は血糖値が上がるので糖尿病の診断ができないです。
牛乳は脂肪分が高いからだめ。ジュースは糖分でだめ。お茶、麦茶は大丈夫で、コーヒーもブラックなら飲んでもいいです」
 

破天荒な生き方がしたい?

しかし、検査の前日に暴飲暴食して、数値の高さを自慢するこの方はいかがなものでしょうか?

吉田先生「暴飲暴食を繰り返すと、一番心配なのは、心筋梗塞による突然死です。

イギリスのロンドン大学がそういう中高年の男性を分析しました。もともと男性ホルモンのテストステロンが多くて、それが脳に影響して破天荒な生き方をしたくなる。

その結果、普段は活動的で外見上は健康的に見えるけれど、血管の老化は急速に進んでいる。で、ある日、突然死してしまう割合が多いというデータが出ています。
だから不摂生はやめて欲しいですね」
 

不摂生はカッコ悪い!

不摂生を続ける男性をやめさせるにはどうしたらいいのでしょうか?

吉田先生「カナダのウェスタンオンタリオ大学の研究です。こういう男性は深層心理の中に『悪い男がカッコいい』という思い込みが根底にあります。

『あなた不摂生をすると死んでしまいますよ』と言っても効果がないどころか、そっちの方がカッコいいなと逆効果になることが多い、というデータが出ています。
『不摂生はカッコ悪い』、これを言い続けることが効果的だというデータでした」

北野は「普段『不摂生がカッコいい』とか言ってるけど、いざ病院に入ったら『あんなことやめといたらよかった』とか言うから。(内心は)チキンやからね」と、分析しました。

数値が悪いことを自慢する男性は、かなりカッコ悪い。早くそれに気づいて欲しいですね。(みず)
 
北野誠のズバリ
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2020年04月02日14時12分~抜粋

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