最近は「不要不急の外出は控えるように」、「"3密"の環境をつくらないこと」など、なるべく人が集まらないようにしなければならないため、冠婚葬祭にも影響が出ています。
3月30日放送『北野誠のズバリ』の「ズバリマネー相談室」では、リスナーから届いたお金に関する疑問や質問に答えています。
小宇佐・針田(こうさ・はりた)FP事務所のファイナンシャルプランナー・針田真吾さんが、結婚式のキャンセルで出る損害について、解説しました。
結婚式の延期を決めたのは3割
今回番組で紹介したおたよりは、次のとおりです。
「今お付き合いしている人と婚約し、来年には結婚式を挙げようと思っていました。しかし、このコロナ騒動により、多くの方がキャンセルを余儀なくされていると聞きます。
結婚式のキャンセルには多額の負担がかかると聞いたことがあり、どうしようか不安です。
今、どのような対応がなされているのでしょうか?何か備えられるものがあれば教えてください」(Aさん)
結婚情報サイト『ウェディングニュース』が、今年中に結婚式を予定されている378名の方に対し、3月7~10日にアンケートした結果によりますと、結婚式を延期した方が3割、予定通り実施する方向という方が約4割、まだ迷っている方が約3割と、対応はバラバラという状況です。
キャンセル料は発生する?
新型コロナウイルスが原因とはいえ、現状では開催や中止は基本的に自己責任となってしまいますが、延期やキャンセルとした場合、料金はかかるのでしょうか。
針田さん「式場の規模によったりしますし、半年以内の変更だとキャンセル料や変更料はかかりませんという特別措置を取っていることもあるらしく、先程の調査によると、(3月挙式で延期をした方のうち)約7割の会場はキャンセル料がかからないという、柔軟な対応をしてくれたそうです。
ただ、コロナの収束のメドが立ちませんので、式場(を運営する会社)の体力がなくなってきたらどうなるとか、あとは新婦さんが妊娠中だと、その頃は出産になってしまうので」
結婚式への出席が「不要不急の外出」に当たるのか、判断が難しいところですが、しばらくは延期を決断するカップルも多そうです。
結婚式中止に備えた保険
では、あらかじめキャンセル料が発生することを想定して、入っておくことができる保険というものはあるのでしょうか。
針田さん「少額短期保険という分野の中に結婚式保険というものがあるんですね。あまりこの分野の保険は聞いたことがないと思うんですが、補償額が1,000万円までで1年間という少額で短期間限定の保険です」
この保険はコロナが問題になる前からあったものですが、他にどんなケースに使われるものなのでしょうか。
針田さん「挙式のキャンセル費用と、あとは衣装を汚したり備品を壊したことなどへの賠償、参加者がケガを負ったという場合ですね」
もちろん保険がおりるキャンセルの理由には条件があり、新郎新婦や両親、子ども、兄弟が亡くなった場合、新郎新婦や両親、こどもが7日以上の入院をした場合、式当日の入院かお医者さんの指示による自宅待機も対象で、その他に火災や台風などの天災も対象です。
そうなると、自主的に避難や自宅待機をした場合は補償の対象とならないため、注意が必要です。
あそしあ少額短期保険さんの例では、1回払の保険料が1万円で補償額は150万円、保険料が5万円の場合は補償額が850万円となります。
ただし、キャンセルの原因が挙式の何日前に起きたかにより、補償額の上限が変わります。
例えば、3万円の保険料で補償額が500万円の場合、当日起きた事故などであれば最大で500万円受け取れますが、半年前だと50万円となります。
今回のコロナウイルスによる自主避難には当てはまりませんが、結婚式には不測の事態が発生する可能性があります。最後に針田さんは、少額短期保険の加入をおすすめしました。
(岡本)
北野誠のズバリ
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2020年03月30日14時12分~抜粋