北野誠のズバリ

夏バテ解消に最高の食べ物はコレだ!

『北野誠のズバリ』の「中高年よろず相談室」では、健康の悩みなどを解決していきます。
8月23日はAさんからのこんな質問。

「食欲はあまりなく、気分的にも落ち込んで、夏バテのような気がします。暑い日はどうしても水を飲み過ぎて、部屋では冷房を入れていますが、この冷房も疲れてしまいます。何かいい方法はありませんか?」

心療内科本郷赤門前クリニック院長で医学博士の吉田たかよし先生に伺いました。

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食欲を増す方法

そもそも夏バテによって食欲がなくなるのはなぜでしょう?

吉田先生「暑いと汗をかきます。皮膚に送られる血液が増えて、その分胃腸への血液が減少しますので、胃液が減って食欲がなくなります。

対策としては、食事の1時間前と30分前にコップ1杯の水を飲む。食事中に胃液が増えて、食欲が回復します。

ただし、もうひとつ夏バテの原因として現代人に特有の問題があります。それは冷房の影響です。
外は猛暑、室内は冷房だと温度差が大きいので、自律神経がうまく働かなくなります。

胃は自律神経で動いているので、その不調で消化がうまくできなくなります」

最適の冷房方法とは?

夏バテが防ぐための冷房の方法はあるんでしょうか?

吉田先生「経済産業省が予算を出して、東京大学で研究しました。理想的なのは、冷房の設定温度をやや高めにしておいて、追加で首を重点的に冷やすことです。

特に中高年の場合は設定温度28度。追加で、本人がもっとも気持ちよく感じる程度に首を冷やすのが100点満点です。

首には自律神経の中枢が集まっていて、そこが冷えると胃の動きが改善されます。あと、首には頸動脈が通っていて、首を冷やせばまっさきに脳が冷えるので、冷やしすぎなくても脳の働きがアップします」

夏にはカレー!

もし夏バテになってしまった場合は、何を食べたらいいのでしょう?

吉田先生「東南アジアとかインドみたいな熱帯地方の食べ物は夏バテ解消に効果があります。特におすすめはカレーです。

カレーに含まれるカプサイシンは皮膚の血管を広げるので、血行がよくなって皮膚の温度を上げます。しかし、決して体内で熱が生み出されて熱くなっているのではないです。
逆に身体の深い部分の熱を皮膚から捨てているので、内臓はクールダウンできています。

真夏にカレーを食べたらすっきりした気分になりませんか?
これは体内がクールダウンできていることを無意識のうちに脳が感じているからです。

さらにカレーのスパイスのナツメグに、胃の粘膜を修復する成分が入っています。だから一日一食カレーを食べておくと、他の食べ物に対しても食欲が回復してきます。

カレー味ならなんでもいいです。
私のクリニックでアドバイスしているのは、粉のコーンポタージュスープにカレー粉を加えること。結構おいしく、胃の粘膜の修復に必要な複数のファイトケミカルという成分も一挙に摂れるのでおすすめです。

カレーライスばかりでなく、カレー味のいろいろな食事がインドの食文化で、これは日本も見習うべきです」

日本も気温が年々上昇しています。インドの食生活に学ぶ点は大いにありそうです。

朝の軽い運動がベスト

夏バテに対して、運動は効果があるのでしょうか?

吉田先生「本当に大切です。日中、バテてきたと思ったらイスに座り込むのではなく、立ち上がって歩くと疲れが取れます。

なぜかというと、夏バテは本人は疲労と感じていますが、筋肉の使いすぎで疲労しているわけではない。熱が体内にたまって疲労と同じ感覚が脳内で生じているわけです。

バテたからといって運動しないと、血液の循環が悪くなって余計に熱が体内の深い部分にたまって夏バテが悪化する。みなさんそういう悪循環になっています」

夏バテの時は、むしろ軽く身体を動かした方がよいようです。

吉田先生「朝は比較的温度が低い。朝ちょっと無理して軽く運動しておくと、夏バテを押さえる効果は一日中続きます」

夏バテには冷やし過ぎない、カレーを食べる、軽く運動する。早速取り入れましょう。
(みず)
北野誠のズバリ
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2019年08月23日14時12分~抜粋

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