写真をSNSにアップすることで、誰もが自分を表現することができる便利な時代ですが、その反面、知らない間に自分の顔が勝手に世界中に広まってしまっている、という危険性もはらんでいます。
6月19日放送の『北野誠のズバリ』「ズバリ法律相談室」では、SNSでプライバシーが侵害されるのではないかという相談をパーソナリティーの北野誠と大橋麻美子が紹介し、オリンピア法律事務所の原武之弁護士が回答しました。
他人のSNS投稿に自分の顔…これは肖像権侵害?
自分の顔が他の人のSNSに
今回、番組で紹介した相談は、次のとおりです。
「最近はスマートフォンが普及してすぐに写真が撮れるし、その写真が共有できるようになりました。便利な一方で、私のプライバシーが侵害されているのではないかと不安に思うときがあります。
例えば野球観戦に行った時、隣の人が球場の雰囲気を写真に撮って、SNSにあげていました。明らかに私の顔が写り込んでいました。不特定多数の人たちに晒されると思うと、何か嫌な気持ちになります。
意図的ではないにせよ、第三者の顔が写り込んでいるのは法的に問題ないのでしょうか、教えてください」(Aさん)
昔なら写真が広まる範囲は限られていましたが、今や世界中に拡散する時代なので、不安には思ってしまいますね。
「最近はスマートフォンが普及してすぐに写真が撮れるし、その写真が共有できるようになりました。便利な一方で、私のプライバシーが侵害されているのではないかと不安に思うときがあります。
例えば野球観戦に行った時、隣の人が球場の雰囲気を写真に撮って、SNSにあげていました。明らかに私の顔が写り込んでいました。不特定多数の人たちに晒されると思うと、何か嫌な気持ちになります。
意図的ではないにせよ、第三者の顔が写り込んでいるのは法的に問題ないのでしょうか、教えてください」(Aさん)
昔なら写真が広まる範囲は限られていましたが、今や世界中に拡散する時代なので、不安には思ってしまいますね。
SNSにアップしなくても問題?
まず北野は、第三者の顔がSNSに勝手にあげられることについて問題視します。
原先生の意見は「どんな人でもみだりに撮影されたり公表されたりしない権利、"肖像権"というのがあるので、簡単に個人が特定できる写真を撮影してアップすれば、肖像権侵害の可能性がありますね」というもの。
今はアプリなどで写真を簡単に加工できるので、SNSにアップする前に顔をぼかすなどの配慮が必要になります。
では、SNSに載せなければ問題にはならないのでしょうか。
原先生によりますと、これは単に気づきにくいというだけであって、法律的には写真撮影をしただけで肖像権侵害になりうる可能性が高いということです。
観光地で人が全くいない状態で写真を撮るのは難しいため、それはやむを得ないのですが、もし観光地で写真や動画を撮っていて、写ってしまったのがどうしても嫌な場合は、権利を主張した方が良いとのことです。
原先生の意見は「どんな人でもみだりに撮影されたり公表されたりしない権利、"肖像権"というのがあるので、簡単に個人が特定できる写真を撮影してアップすれば、肖像権侵害の可能性がありますね」というもの。
今はアプリなどで写真を簡単に加工できるので、SNSにアップする前に顔をぼかすなどの配慮が必要になります。
では、SNSに載せなければ問題にはならないのでしょうか。
原先生によりますと、これは単に気づきにくいというだけであって、法律的には写真撮影をしただけで肖像権侵害になりうる可能性が高いということです。
観光地で人が全くいない状態で写真を撮るのは難しいため、それはやむを得ないのですが、もし観光地で写真や動画を撮っていて、写ってしまったのがどうしても嫌な場合は、権利を主張した方が良いとのことです。
こんな場合は肖像権侵害にあたる?
では、テレビの撮影で写り込んだ場合も、肖像権侵害となってしまうのでしょうか。
原先生「結局公益性との問題で、報道カメラだと公益性が強いので、侵害される権利との比較で、今のところ日本の場合は報道の方が強いだろうと。多少歩いているところを映されたり、東京駅の混雑の状況とか映されても、肖像権の侵害とまでは言えないですね
肖像権の侵害はプライバシーの侵害と利用されるという側面があって、ただの映り込みだと利用の目的はないわけですね。ですから、ただの写り込みだと肖像権の侵害は成立しないと言われちゃう可能性は高いですね」
あと、地図と現地の写真がリンクして便利なgoogleの"ストリートビュー"。こちらに写り込んでしまった場合はどうなるのでしょうか?
原先生「これはなかなか難しい…。googleさんは基本的にはたぶん消してると思うんですよ。写ってしまったら、肖像権侵害と言われてもしょうがないですね。
ただ、原則車で公道から写してる範囲内なので違法性は乏しいようになってますけど、たまに隠し忘れや消し忘れの可能性があって、その場合にはちょっと権利侵害だと言われる可能性がありますね」
原先生「結局公益性との問題で、報道カメラだと公益性が強いので、侵害される権利との比較で、今のところ日本の場合は報道の方が強いだろうと。多少歩いているところを映されたり、東京駅の混雑の状況とか映されても、肖像権の侵害とまでは言えないですね
肖像権の侵害はプライバシーの侵害と利用されるという側面があって、ただの映り込みだと利用の目的はないわけですね。ですから、ただの写り込みだと肖像権の侵害は成立しないと言われちゃう可能性は高いですね」
あと、地図と現地の写真がリンクして便利なgoogleの"ストリートビュー"。こちらに写り込んでしまった場合はどうなるのでしょうか?
原先生「これはなかなか難しい…。googleさんは基本的にはたぶん消してると思うんですよ。写ってしまったら、肖像権侵害と言われてもしょうがないですね。
ただ、原則車で公道から写してる範囲内なので違法性は乏しいようになってますけど、たまに隠し忘れや消し忘れの可能性があって、その場合にはちょっと権利侵害だと言われる可能性がありますね」
スタジアムのビジョンに自分の顔…
その他、球場やサッカースタジアムなどで、大きなモニターにランダムに観客を映すことはどうなのでしょうか?
これについて原先生は、「あれは予告をわざわざしないですけど、あらかじめ映る可能性がわかってるので」と回答しました。
球場に行っていることがバレたくない(!?)という方は、外野で観戦するのは避けましょう。
最後に原先生は、写り込んだ人に配慮せずにSNSに写真をアップすることに対して、「これから個々の権利は強くなっていくと思いますから、損害賠償請求される可能性が当然あるということは認識してもらった方が良いですね」と警告しました。
(岡本)
これについて原先生は、「あれは予告をわざわざしないですけど、あらかじめ映る可能性がわかってるので」と回答しました。
球場に行っていることがバレたくない(!?)という方は、外野で観戦するのは避けましょう。
最後に原先生は、写り込んだ人に配慮せずにSNSに写真をアップすることに対して、「これから個々の権利は強くなっていくと思いますから、損害賠償請求される可能性が当然あるということは認識してもらった方が良いですね」と警告しました。
(岡本)
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