幼いこどもが犠牲となる、痛ましい事故が相次いでいます。
滋賀県大津市で園児2人が死亡した交通事故をきっかけに、いわゆる「ご当地危険運転」と呼ばれる、その地域特有の運転方法が取りざたされることとなりました。
5月16日の『北野誠のズバリ』では、『毎日新聞』の記事などから、この「ご当地危険運転」を取り上げました。
ウインカーを出さない「名古屋走り」
「ご当地危険運転」とは、その地域に根付いている独自の危険な運転方法や交通ルール、交通マナーのことです。
対向車がいるのに強引に右折する、長野県松本市の「松本走り」。
青信号になった瞬間に急発進して、対向車線で信号を待っていた車が直進する前に
右折する「茨城ダッシュ」。
さらに、ウインカーなしで車線変更をする「名古屋走り」など、いずれも道路交通法に違反するものばかりです。
「名古屋走り」については、タクシーに乗っている時に度々感じることがあるという北野誠。
「ほんまにウインカー出さずに車線変更しますね」と、あきれ気味です。
「ウインカー出さずにキュッと入ってくるっていう車が結構多いので。これも皆さん、ほんまに危ないですけど」
名古屋リスナーに訴えかけます。
強引な右折「松本走り」
有名な「松本走り」も「名古屋走り」同様、危険極まりない運転方法です。
対向車が直進してきているのに、無視して右折。
対向車が左折するのとほぼ同じタイミングで、右折。
赤信号のうちからじりじりと進み、青信号に変わった瞬間にいち早く右折。
「松本走り」は、とにかく強引すぎる「右折」が特徴であるよう。
しかも「ノーウインカー、ノー後方確認」というから、開いた口がふさがりません。
松本市を訪れた観光客が「松本走り」に遭遇し、あまりの恐怖に警察にクレームをいれたことから、「松本走り」の存在が全国的に知られることとなったそうです。
だろうだろう事故
山梨県に存在するのは、「山梨ルール」と呼ばれる「右折優先」のルール。
こちらも対向車の存在はおかまいなしに、躊躇なく右折するという走り方です。
大津の大事故も、右折車と直進車によるものでした。
直進してこない「だろう」。
相手がスピードを緩める「だろう」。
お互いが「だろう」「だろう」と思っている、「だろう運転」の典型的なパターンの事故だと指摘する北野。
荒くれ者の町
「播磨道交法」は、兵庫県・播磨地方特有の走り方です。
先に入った車が優先。
右折時に対向車が直進してきても待たない。
横断歩道に人が歩いていても、通れるスペースがあればギュッと右左折する。
信号のない横断歩道では歩行者よりも車優先で、人がいればクラクションをバンバン鳴らして道を開けさせる。
北野「荒くれ者の町やな!播磨の方は」
氏田「ちょっとすごいですね。マナーとしてはかなり悪いです」
北野「播磨の方は、気が荒い方多いですね」
「この地域はこうだから」という勝手な解釈が、大事故につながる可能性は大いにあります。
東京が北野誠を変えた
大阪と東京のそれぞれに長く暮らした北野が、思いを語ります。
「結局ね、交通ルール守ってた方がスムーズです(笑)」
1台や2台他の車より前に出ても、到着がものすごく早くなるわけではないことは頭では理解していたという北野。
しかし大阪時代は、互いに譲らない、ぶつかるかぶつからないかのギリギリまでせめぎあう走りをしていました。
東京で初めて運転をした際、まるでファスナーのように交互に車が入る様子を見て「立派やな」と感じたそうです。
北野「電車の乗り方でも、ちゃんと列に並んではるのは東京やし。大阪はいまだに入り口、ブワッと広がってるから」
氏田「(笑)入り込みますよね」
北野「だから大阪って、『早いもん勝ち』っていうルールしか持ってないから」
東京に暮らし、すっかり考え方が変わったという北野。
「何が何でもこれに乗らんと!」「この車線に入らんと!」と、とにかくせっかちだった北野を、東京のマナーが変えてくれたようです。
(minto)
北野誠のズバリ
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2019年05月16日13時15分~抜粋